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久々の更新です。インサイトナウから転載です。

マジで、書く暇ないんですよね・・・。本当にごめんなさい。

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ストラテジックインテントにおいて、野心的目標を掲げるのは、未獲得の資産/ケイパビリティを獲得し、成長していくためである。これを更に推し進めて、外部の資産を外部にあったまま活用することをアカデミックに説明したものが、ダイナミックケイパビリティである。補完的に外部環境を見て、補完性を最大化することによって成長とイノベーションを自社にもたらすものである。最近は、更に外部の遊休資産を活用するための野心的目標としてMTPがある。MTPの活用に際しては、ストラテジックインテントからの系譜を参照することで、ビジネスモデル、エコ・システム形成、飛躍的成長がよりスムーズになると考えられる。

こんにちは。伊藤です。多少、マシなペースでの更新のはずです。はずです。大丈夫ですよね。私の文章を楽しみに待ってらっしゃる変わった人がそれなりにいらっしゃるそうなので、頑張って書いております。

非実在読者ではないはずです。ええ、リアルに存在するみたいです。私のファンがいるらしい・・・。うーん。今一つ実感がわきません。

今日の写真はいつも通りぱくたそからですが、モデルは川村友歌さんです。りんご飴を舐めている写真ですね。ええ、ちょっとエロいです。ぱくたそより自己紹介文です。

初めまして!河村友歌(かわむらゆか)です!現役大学生でフリーモデルをやってます(^^)♪いつまでも初心を忘れず、新しい挑戦をたくさんしたいと思ってます♪皆様からのお仕事、お待ちしております(^O^☆
お問い合わせはxmasyk0519@gmail.com

「初心を忘れず」っていい言葉ですね。私はとうに忘れました。ええ、もうお腹の中まで真っ黒です。はい。「新しい挑戦?」そんなことはとうに忘れちまいましたよ。

って、銀魂の見過ぎですかね・・・。銀魂、実写版見ました。再現レベルが高くて面白かったですよ。ええ、まさしく銀魂でした。カネを返して欲しいと思ったテラ・フォーマーズや進撃の巨人の実写版とは一味違いましたね。

さて、気を取り直して今日のテーマを解説していきましょう。今日は「新しい挑戦」みたいな野心的なお話です。

今日も懲りずにケイパビリティ派です。ポジショニングとか戦略的な全体の整合性よりもできることが大事だという考え方ですね。ストラテジックインテントというのは、戦略的な意図と言いますか、野心的な目標のことです。

バブル期の日本企業の研究から、コマツが掲げていた「キャタピラーを包囲せよ!」とか、キヤノンが掲げていた「打倒!ゼロックス」とか、そういうやつですね。

これは戦略的には新たなケイパビリティを獲得する必然性を持つために必要な野心的な目標ということです。野心的な目標を掲げれば、できることを増やさざるをえませんよね。

これを突き詰めると、学習優位とか、タイムベース競争とか、そういう話になっていきます。いわゆるケイパビリティ戦略というやつですね。

マッキンゼーが好きな話としては、学習優位でしょうか。RBVまで戻るとウォーフォータレントとか。ボスコンが好きな話としては、ケイパビリティ戦略とかタイムベース競争でしょう。

ただ、自社の中でできることを増やし続けるのはさすがに無理がありますよね。

こういう時に、大企業の経営企画が考えそうなこととしては、「ケイパビリティを外部から調達すればいい」ということでしょう。そう、ベンチャーなどを買えばいいのです。買わなくても資本提携とか業務提携して、あれもして、これもして、ケイパビリティごと頂いてしまえばいいのです。

えげつないことをするかしないかは別にして、外部環境を補完的に見れば、自社とWin-Winな関係にあるケイパビリティを保有する企業もあることでしょう。というか、補完的に見ようと思えば、どんな会社も補完的に見えてくる面がある。

外部を代替的に見るだけでなく、補完的に見る。そうすると、未獲得のケイパビリティを活用することもできるかもしれない。

それがダイナミックケイパビリティ的な考え方ですよね。

最近では、自社で閉じたビジネスモデルを構築するというより、いろいろな企業と生態系を形成するような、いわゆるビジネス・エコ・システムの形成が流行しています。

もしも、企業が内側に閉じているというか、内向き発想であれば、なかなか、エコ・システムを外部との協業で形成しようとはなりませんよね。

野心的な目標、ストラテジックインテントは、ケイパビリティ獲得競争を生み出し、当初は内側の人材にいかにケイパビリティ獲得をさせるか、学習がポイントだと言う話だったわけですが、そこから、外部のケイパビリティ/資産でも活用すればいいじゃないか!という話になり、ダイナミックケイパビリティへと至るわけです。

そこには、当然、協業、提携、買収など、所有権がどうなるかの問題も存在はしています。代替性から完全に自由にはならないからですよね。ええ、ダイナミックケイパビリティと言いつつ、資本的に所有権がどうなるという論点が出てくるのは、代替性が存在しているからです。

ただ、エコ・システム/ビジネスモデルを唯一性をもって構築してしまえば、そのシステムの中に外部資産/ケイパビリティを取り込んでしまえば、モデルで縛るだけでなく、価値観で縛ることが可能なら、それでいいじゃん!という考え方も存在しています。

最近、流行り始めたMTPですね。ただまあ、ビジネスとしては、先進国の遊休資産を活用するモデルですのでね。そもそも他人資産を当てにしているモデルなわけです。ただ、自社がマーケティング上クリティカルになることで交渉力を発揮するモデルですので、代替性から自由になるレベルのポジション作りってどれぐらい圧倒的なレベルなんだろう?と思うとけっこう大変ですけどね。

いわゆる「air-bnb」とか「groupon」とか、ああいうやつです。一時期、すごく興味がありましたが、どういうモデルか分かってしまえばつまらんものですよね・・・。

ストラテジックインテントから、ダイナミックケイパビリティ、MTPへと至る流れがアバウトですけど見えましたでしょうか?

MTPをゼロから解説するのはさすがに徒労なので、興味があれば、シンギュラリティ大学の研修でも受けてくださいね。一応、知っておいて損はないとは思います。示唆はあります。ただ、全ての企業が飛躍型企業になるか?と言えば、全くそうではないと思っていますけどね。

それでは今日はこのあたりで。次回をお楽しみに。 ファンレターはask.fm/TatsuoItoまで、質問で送ってくださいね。ディスりコメントと下ネタは全てスルーします。
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2017.08.07(18:56)|戦略コメント(0)トラックバック(0)TOP↑
いつも謝って始まる感じになってきましたね。ええ、書けません。ごめんなさい。伊藤です。

ブログの過去記事をひたすらに読んでる人もいるんだなあ、とアクセス解析を久々に見て思いましたが、昔書いたことをちらっと見ると、真面目に書いていて驚くんですよね。俺ってまじめだったんだなあ、と。

最近は、お腹が真っ黒になってきて、ええ、腹黒いんですよ。ピュアだった時代を思い出せば思い出すほど、自分が世間にもまれて、ピュアネスを失い続けていることを自覚してしまいます。

今日は私が大嫌いな、強みとか弱みとか、そういう話をしようと思います。

機会に強みをぶつける。この基本的な考え方はRBVやケイパビリティ学派の人々が言うことです。一応、主流派ではありますけどね。マーケットの変化を見つめて、自分の強いところを活かして、勝ちに行く。

ただね、この時の強いってなんなんですかね?というのがポーター的といいますか、ポジショニングビュー的にはあるんですよ。

ラディカルな経営者もそうですよね。使えるもんはなんでも使え、という人が多いと思うんですけど、マーケットの変化が機会認識できるということは、使えるもんがあるということです。

ここで言う「使えるもん」は、それまで言っていた強みなのか?というと、使えるという点で強みと言っていい、ぐらいにしかなりませんよね?

既存事業で何を強みと設定していようと、市場の変化に対しては、使えないもんは使えないし、それを機会にぶつけられないですよね?活かせない。活かせるから強みなんですよね?

逆に言えば、自社の現状の強みというものが活かせるマーケット変化への対応の仕方、となる。

そうすると、そんな都合のいい変化はあるの?となります。ジョブズはそういう流れを待つタイプでしたよね。「大きな波が来るのを待っているんだ」という彼の言葉は象徴的です。

自社の「強み」が使える変化がくるのを待っていて、会社が潰れちゃったら困りますよね?

使えるもんはなんでも使え!とラディカルに言ったときに、必ずしも強みともいえないものを使わざるを得なくて、あがいていたらいつの間にかそれが強みになっていたとか、都合のいい話があればいいんですが・・・。

ポジショニングビューもリソースベーストビューも半々で正しいということで、相互的なんですよ。

一方的な関係などというものは、あるようでない。これは一般的にも正しいのですが、内部環境、外部環境の関係でも正しい。相互関係の中で、お互いの意味付けが変わってくる。

とすると、ミンツバーグ的なコンフィギュレーションが正しいみたいな、面白くない話になってきてしまいますよね・・・。本当のトレードオフは確かにあるのですが、トレードオフに見えるものを限界まで相互的で上位概念があるんじゃないかと探す。その姿勢が正しいとは思っています。

ダイナミックケイパビリティも、巡り巡って、ポーター的なところに回帰しているとも読めますからね。

ちょっと荒いですが、今日はこのあたりで。ブログ記事を全部読もうとしている猛者の方々、頑張ってください。私も一生懸命書こうと思います。それでは次回をお楽しみに。



2017.06.27(09:32)|戦略コメント(0)トラックバック(0)TOP↑
こんにちは。伊藤です。

さすがにブログ放置が過ぎるなあ、と思っているので、インサイトナウさんから転載もやっていこうかなと思っています。まあ、私のブログなんて最近は誰も読んでくれていないでしょうからね。

以下、インサイトナウさんで書いた「イノベーションのジレンマ」の転載です。それなりに画期的なことを書いているので、ご興味がある方はぜひ。

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「イノベーションのジレンマ」とは、合理的な企業の資源配分プロセスそのものが、優良企業を破滅においやる状況を指す。イノベーションによって自らマーケットを作り出し、合理的に経営をしていても、破滅はやってくる状況がある。もしそうであるならば、どうすればいいのか?に対して、『イノベーションのジレンマ』では新たなイノベーションに備えること、『イノベーションへの解』ではジョブにフォーカスすることや利益の生まれる場所の移動に対応することが説かれている

みなさま、お久しぶりです。忙しいので、全然書いていませんでした。きっと私のことなんてお忘れでしょう。せつない・・・。伊藤と申します。

プロジェクトがぎっちり詰まっていて、文章を書く暇がありません・・・。ビジネスホテルに缶詰めになってお仕事です。ビジネスホテルってところがチープで私らしいところでしょうか?ヒルトンが好きなんですけどね。

ただ、先日、台場のヒルトンに泊まったら、中国人ツアー客で朝ごはんに行列ができているぐらいに混んでいるのであんまりゆったりできませんでしたね・・・。

さて、今日は速やかに内容を書いていきましょう。いつもは写真のモデルさんの解説を書くのですが、写真を選んだのがだいぶ前なので、なぜこの写真を選んだのか覚えていません・・・。あまりに長いこと放置していたからですね。イノベーションのジレンマなのにジャージを着た女子がお金がなさそうにしている写真を選択したのですね・・・。理由はわかりません。モデルさんの名前も忘れました・・・。深遠です・・・。

気を取り直していきましょう。イノベーションのジレンマです。

ボスコン出身のクリステンセンの「イノベーションのジレンマ」です。感覚的には、この話は優良企業が小さい会社に敗れる必然性を提示しています。日本人が好きそうなお話なのに、ちっともそういう風に説明する人がいないので、日本ではあまり受けが良くない印象でしょうか?

多分、とあるカリスマコンサルタントがおっしゃるSカーブの元ネタはこの本でしょうね・・・。「成長カーブ」というやつです。読まれたことがある方はその視点で読み直してみてはいかがでしょうか?きっといろいろと発見があると思います。

「ランチェスター戦略」という日本独自の考え方がありますが、そういった本の帯には「弱者必勝の戦略」とか書いてあったりします・・・。弱者は普通は勝てないんですよね。戦略の基本的な考え方はそういう考え方です。

だいぶ昔にボスコンが一世を風靡した「経験曲線」は大きな会社が勝つための戦略ですからね・・・。累積生産量の増加に対して、コスト低減効果がどの程度あるのかということが予測できるので、需要が見えるのならば、どのように投資して工場を増やしていけるのか?といった計画が立てられたわけです。大企業のコスト競争力には勝てない、というお話でした。

「大企業は普通にやったら強くて、小さい会社は普通にやったら弱い」がセオリーです。でもね、現在市場を支配している優良企業が負けるプロセスが、企業の合理的な選択の結果生まれる状況があることをクリステンセンは「イノベーションのジレンマ」で多少実証的に示しているわけです。

この本以降のクリステンセンは、けっこうアバウトな主張をしています。最近流行ってきたJTBDなども、「イノベーションへの解」や「イノベーションへの最終解」では、言葉の定義からけっこう適当な感じのお話ではあります。でもね、「イノベーションのジレンマ」は事例を豊富に多少実証的に説明がされています。そこが好感が持てるところですね。

JTBDもロジックとしては強力だと思いますが、今のフレームワークとパラダイムが完全に違うので理解は難しいし、説明する事例が「ミルクシェーク」等、汎用性が微妙なものが多いので、どうかと思っています。

ただ、イノベーションのジレンマはロジックががっちりしていて事例も豊富でとてもわかりやすい。その割に、日本の解説本ではまともな解説が少ない。ということで、多少まともに書いてみます。

当初、クリステンセンは破壊的イノベーションという言葉と破壊的技術という言葉をほとんど同じ意味で用いています。要は技術的なお話だったわけです。フロッピーディスクのような記憶媒体の業界、いわゆるディスクドライブ業界における技術革新と優良企業の没落、新規参入企業の急伸をケースで扱っていますからね。

技術革新で記憶媒体がどんどん小さくなる。小さくなると主流の規格が変わってしまって、それまでの主流だった媒体は消えゆく。5インチのフロッピーディスクにとっては3.5インチが破壊的イノベーションだったわけです。それまで市場を支配していた優良企業が破壊的技術、破壊的イノベーションによってやられてしまうのです。

クリステンセンはこのプロセスを6つのステップで説明しています。とてもわかりやすいので、その6つを説明していきましょう。

①破壊的技術はまず既存企業で開発される

②マーケティング担当者が主要顧客に意見を求める

③実績ある企業が持続的技術の開発スピードを上げる

④新会社が設立され、試行錯誤の末、破壊的技術の市場が形成される

⑤新規参入企業が上位市場へ移行する

⑥実績ある企業が顧客基盤を守るために遅まきながら時流に乗る

この6つのステップです。言葉遣いが独特ですが、6つのステップの全体観をわかる言葉で説明していきましょう。まず①の「破壊的技術はまず既存企業で開発される」です。

この「既存企業」は破壊的技術によってやられてしまう優良企業です。なんと、自分で開発した技術でやられてしまうのです。なぜ?と思いますよね。でもね、GUIはゼロックスで開発されましたが、ジョブズに全部持っていかれて、アップルにやられてしまうのです。開発は既存企業で、商品化は新規参入企業で行われることが多いのが、破壊的技術の特徴なわけです。

次に、②の「マーケティング担当者が主要顧客に意見を求める」です。これは既存企業で新しく技術を開発したけど、どうでしょう?と今のお客さんに意見を聞くというやつです。そして、ほぼ「こんなものは使わない」と言われるということです。お客さんに意見を聞くことは必ずしも正しいこととは言えないとクリステンセンは言っています。

ただ、私としてはそうではないと思います。破壊的技術として後に語られるケースでは、既存顧客は使わないけれども、技術的には単純であるけれども、安価な技術であり、予想もつかなかった顧客が現れることに特徴がある、と言うことができるでしょう。つまり、そういう状況で「イノベーションのジレンマ」と言われる状況が起きるということです。

そして③の「実績ある企業が持続的技術の開発スピードを上げる」です。これは新しい技術ではなく、破壊的技術によって追いやられてしまう技術の開発スピードが上がるということです。既存顧客は既存技術の開発をもっとしてくれと言ってきますからね・・・。お客さんの要望に応えるのは企業の必然です。既存企業で開発された破壊的技術には投資は行われず、既存技術への投資が優先されます。そりゃあ、当たり前ですよね。今のところお金を生んでいるのは既存技術ですから。

そして④の「新会社が設立され、試行錯誤の末、破壊的技術の市場が形成される」です。新たな破壊的技術の関係者は既存の優良企業では自分たちの技術が認められず不満になります。そして新会社を設立して、破壊的技術を使って商売をしようとするわけです。確かにディスクドライブ業界はほとんどIBM出身者です。最近のケースでは、SAPの創業者はIBM出身ですもんね。

しかし、そう簡単には市場はできない。既存のお客さんは「そんなものは要らない」と言っているわけですから、新しいお客さんをゼロから取らないといけない。ここでうまくいかないと破壊的技術は破壊を起こすことができません・・・。

でも、運よくお客さんを見付けます。大きなコンピュータはバカでかい記憶媒体でいいわけですが、PCは小さいので小さな記憶媒体を必要とします。これが最もわかりやすいでしょう。でも当時はPCなんて誰が使うの?と言っていた時代です。だから、既存の大きなコンピュータを使う企業は小さな記憶媒体なんて要らず、PCのメーカーが成立して、そこが5インチや3.5インチといった小さな記憶媒体を使うことを見つける必要があったわけです。

⑤の「新規参入企業が上位市場へ移行する」です。これが私は面白いと思いますね。当初は新しい顧客だけが興味を示す破壊的技術ですが、ある程度事業が軌道に乗り、技術投資が行われると性能が上がります。すると、優良企業の既存顧客は以前は興味を持たなかったのに、破壊的技術に興味を持つようになるわけです。

この時、既存企業はまだ破壊的技術に興味を示しません。なぜなら、利益率が既存の商品に対して低いからです。今の商品で儲かるのに、新しい利益率が低い商品に手を出すかといえば、出さないわけです。

既存の優良企業が手を出さないインセンティブが働きますが、たいていは破壊的技術を売っている企業はぎりぎりと言うかカツカツの状態でやっていますので、大喜びで優良企業の既存顧客に破壊的技術でできた商品を売りまくるわけです。つまり、破壊される側と破壊する側で逆のインセンティブが働く。これが大事なことです。

そして最後の⑥、「実績ある企業が顧客基盤を守るために遅まきながら時流に乗る」です。たいていはこの時には既に遅く、このマーケットでは破壊的技術の方が優位性を持っているレベルまで技術革新が進んでしまいます。すると、既存の優良企業は勝てません。そして、市場を放棄し、破壊的技術を擁した新興企業が成長することになるわけです。

以上が、「イノベーションのジレンマ」が起こるプロセスです。当初は見向きもされなかった技術が、新しい市場を見つけ、技術革新のための顧客基盤を得ることで、既存市場を侵食し、ついには既存の優良企業を負かせてしまう、というプロセスなわけです。

利益率の問題から、既存企業と新興企業には逆のインセンティブが働くのが面白いですよね。高い利益率に慣れている企業は、なぜわざわざ利益率が低い市場に参入するのかが分からない。新興企業は低い利益率でやっていますので、喜んでシェアを食いに行く。だから、両者とも合理的な決定をしていて、長期では、破壊的技術が既存技術の市場を飲み込んでしまうので、既存企業は撤退することになる・・・。

この現象というか、状況についての解説がバリューネットワーク等のフレームワークを使って事例豊富に書かれているのが「イノベーションのジレンマ」です。

ただ、この「イノベーションのジレンマ」を読んだだけでは、どうやってイノベーションを起こすのかが分からないということで、「イノベーションへの解」や「イノベーションへの最終解」が書かれているわけですが、実際にはこの2冊を読んでもどうやるかはわからないでしょうね・・・。

ただ、この2冊では、JTBDのフレームワークが導入されていて、既存のいわゆるクソな顧客志向とか市場細分化とか、そういうものへの反論として使われているように私には読めるのですが、誰もそういうふうには解説しないので、ちょっとだけそういう解説もしてみましょう。

JTBDを紹介している会社がJTBDを理解しているとは正直全く思わないので、ちょっとだけ解説を書こうかな、と思います。ジョブって何?という質問に「真のニーズ」とか言っているようでは恥ずかしさで憤死した方がいいと思っています・・・。こういうことを書くから恨まれるんですかね?キャラでしょうか・・・。

ただ、大人の事情でわかりにくく、しかし正しく書きます。ごめんなさいね。

クリステンセンは平均化した顧客の集団にフォーカスして考えることに否定的です。いわゆる顧客のセグメンテーションに否定的です。顧客の属性の分析に否定的です。それはイノベーションへの解や最終解を読めばそう書いてあります。しかし、ほとんどの人はパラダイムが違う導入部分が読めないため、そういうふうには読みません。

ジョブは顧客の状況に対して発生するものです。「状況に発生する違和感」です。クリステンセンは顧客単位で見るのではなく、状況単位で見ることを主張しています。ジョブは状況に依存して発生するのであり、顧客に依存して発生するとは考えないことに意味があります。

状況とは、どちらかというとハイデガーっぽい考え方です。「このハンマーは小さい」と大工の親方が言えば、お弟子さんはもう少し大きいハンマーを持ってきますよね?ジョブは状況に生じる違和感で、商品はそれに対するソリューションなわけです。

商品はソリューションですが、ジョブに完全に合致するわけではない。状況の違和感を完全に解消できるわけではない。そして、競合は必ずしも同じ製品カテゴリとみなされるものではない。ポーターの言う「代替品の脅威」も含めたものが競合だと本格的に認識するのがクリステンセンのジョブ概念をベースとしたマーケティングの考え方です。

商品というソリューションが状況の違和感を完全に解決できるわけではないからこそ、市場の伸びしろのようなもの、潜在性のようなものを記述できるところにジョブ概念の画期的な部分があり、イノベーションとのつながりがあるわけですが、あんまり指摘している人を見たことがないですね・・・。

もうちょっと書けば、状況とは体験的であり、コト的です。YouTubeをちょっと見れば、JTBDの解説はわんさかあるので、米国ではもう流行し始めており、モノからコトへの転換が本格化しているのでしょう。しかし、日本ではけっこう切ない状況です。ほとんどの人は、モノからコトへの転換が分かっていない。「顧客ニーズ」とか言っているようではわからんのです・・・。

そして、利益が生まれる場所が移動すること、もクリステンセンは指摘しています。ベイン&カンパニーの言うプロフィットプールと似た概念なのですが、クリステンセンは本業集中に否定的であり、ベインは完全に新しい顧客に対して事業をすることに否定的なので、お互いの似ている部分について仲良く研究できない大人の事情があります・・・。

クリステンセンの場合、パラダイムが既存の考え方とだいぶ違うので、わかりにくいのですが、利益が生まれるプロセスは、顧客が求める機能に対して十分でないプロセスであると言っています。充分な機能が提供されるようになると、顧客はそのプロセス、商品に対してお金を払わなくなる。そして、利益が出る場所は移動する。どこに移動するかといえば、顧客が機能が十分ではないと思っているプロセスに移動するわけです。

これを垂直統合、水平分業と合わせて説明しているので更に分かりにくいというか、理論として面白いわけですが、ほとんどの人はこういった考えを必要としないので、誰もちゃんと説明しないんでしょうね。機会があったら書いてみようと思います。垂直統合、メイクオアバイは戦略の論点の1つですからね。

今日は長々と書いてしまいましたが、伝わりましたでしょうか?コンサルタントにありがちですが、詳細な説明が欲しければお金をください的な文章にも一見見えますが、私の意図としては書籍を読んで理解の試行錯誤をしてみてください、ですね。

それでは今日はこのあたりで。次回をお楽しみに。
2017.05.12(14:39)|戦略コメント(0)トラックバック(0)TOP↑
 また、一か月ブログを放置してしまいました。ごめんなさい。

 なんというか、仕事で全てを絞り出しているので、ほかに湧き出てこない。いやー、凡人なんじゃないかって思っています。自称天才なんですけどね。

 それでね、映画を見ました。「3月のライオン」です。もともと漫画は全部読んているはずですが、内容はけっこう忘れていて、こんな話だったっけ?と思いながら見たんですけどね。

 エンドロールにヤングアニマルって書いてあって、そういえば、「ベルセルク」とか「ふたりエッチ」とか「愛人」とか「セスタス」とか「エアマスター」とか、いろんな漫画と並行して読んでいた気がする・・・、と思いました。記憶はもはや曖昧です。

 最近、プロジェクトを回すことに必死になっていて、文章が書けないんですよね。Twitterで意味不明なことを相変わらずつぶやいてはいるんですが、メンタルをまともに保つことに必死で、プロジェクトクオリティを上げることに必死で、全然ブログが書けていません。すいません。映画の話題ぐらいしか書きようもない。

 経営のことを書いたとして、あんまり求められてる感覚がないんですよね。私はエンタメに徹しきれない。結局、教育的なことを書いてしまう。教育を求める人って、本当は少数で。みんな都合のいい現実、どちらかというとファンタジーを求めていて。変わることは痛みを伴うのに、変わりたいと口でいいながら、それを求めてはいない。

 変わらずに生きていければ、それはそれで素晴らしいのかもしれない。前例主義は確かに強力な処方箋です。でもね、私は変わりゆくことにYesと言いたい。

 未熟から成熟に向かうなら、成熟後はどうすればいいんだろう?

 いや、成熟はずっとしないのだろう。人は常に常に変化の中にある。終わり続けると同時に始まり続ける奇跡的な日常に暮らしていて。ちょっとした行き違いで大きな痛みが生まれる世界で。

 映画を見ながら、そんなことを思いましたね。

 セリフで印象に残ったのは、「将棋しかねーんだよ」でしょうか。このセリフは決して将棋しかないわけではない主人公によって放たれます。私から見るとそう見えますね・・・。

 私も仕事しかない面がある。仕事の中に人生がありますよ。ええ。仕事しかねーんだよと言ったところで絵になりません・・・。他の人から見れば、仕事しかないわけじゃない。でも、人生の大半は仕事に捧げてきたんですよね。はい。それは確かです。私の仕事は私の中では受験勉強の延長にあり、大学での勉強の延長にあり、大学での研究、教育の延長にある。ええ、一生やっているに近いんですよ。

 将棋一家でずっと将棋している主人公ですけど、私の家も勉強一家みたいなもんでね。母親はテレビ番組の翻訳やら英語の先生やらをしていて。父親は研究者です。まあ、アカデミックな一家ですわ。

 いろいろあって、「東大に入らねばならぬ」「俺は天才であらねばならぬ」と多少無理をして勉強をして。勉強なんて好きでもなかったんですけどね。

 ここも「将棋を好きだ」と素直に言えない主人公に重ねられた部分でしょうか。仕事しかなく、仕事が好きだし、勉強が好きとしか言えない選択をしているのに、「俺、勉強はあんまり好きじゃないんだ。実は」と言ってしまう感じでしょうか。

 コンサルタントとして生きる覚悟を固めたのも、ここ5年ぐらいのことでして。他にもいろいろな道があるんじゃないかと夢を見たい自分がいて。でも、自分にはこれしかなかった。

 自分のいろいろなものが去来しつつも、一応、ストーリーを追えたのは、もともとある程度読んでいたからでしょうか。

 自分には華々しい舞台が待っているわけではないと思っています。でも、この道を究めにいくしかないかな、と思っている今日この頃です。お仕事のご依頼はいつでも。プロジェクトだとできて来年です。だから、いつご相談いただいても同じです。ごめんなさい。

 それでは今日はこのあたりで。生存報告みたいになってしまいましたね。次回をお楽しみに。
 
  
2017.05.02(13:37)|ポエムコメント(0)トラックバック(0)TOP↑
 久々の更新です。放置してごめんなさい。

 最近は熱が下がらないのでイライラしていますが、いろいろイライラすることは尽きないので、なんでイライラするんだろう?と考えてみました。

 そうしたら、学生の頃に、コンサルタントになりたいと思った動機を思い出しました・・・。みなさんにはどうでもいい話かもしれませんが、書いてみます。

 学生の頃は、サッカー部でした。下手でしたけどね。でもね、マネジメントに問題がある組織でしたね。それは私がいた代の前もそうでしたし、あとにもそうでした。

 学年が低いうちは違和感だったし、どうもおかしいな、といつもいつも感じていました。4年生になって、筑波のC1で全員に無視されていたコーチがやってきたことは、何度か書いたと思います。そのコーチと練習メニューの打ち合わせをするとか、本当に最低の時間で、嫌いな人間と毎日一緒にいることのストレスはすごく自覚しましたね。

 そのコーチは自分がやりたいことがやりたいだけの人でして。その上、コーチとして能力的にはきつい。だから筑波では無視されたんでしょう。でもね、東大にいる人は素直なんですよ。良くも悪くもね。

 コーチの言うことをとりあえず聞いてやる適性が高い。筑波のサッカー部に入る人たちは、技術的に相当高いですし、自分なりのサッカー観やコーチ観を既にもっていますからね。そして、コーチもたくさんいる。1人無視したところで、というところでしょう。

 でも、東大ですからね。カネがないからコーチは一人しか雇えない。官僚養成機関みたいな学校ですから、権力者が言うことに従う適性はけっこう高いんですよ。

 コーチが偉そうに自分の試したいことを、選手の適性など無視してやっていく。けが人が出ても気にならない。まあ、人格としては最低でしたわ。

 その時に、バイトにせよ、学校にせよ、いろいろ感じていたことが言語化された感じがしたんですよね。無能な人が命令を出し、弱い人間にしわ寄せが行くなら、その組織は最低だ、と思ったんですね。

 なんとか、現場の従業員も幸せに仕事ができないもんかな?という漠然とした想いでコンサルタントになったわけですが、現場の人がどうとか、そういうことにコンサルティングはあまり興味を持たないことは、入ってからわかりました。

 ただ、儲からなければリストラが待っていますので、儲かる意思決定をちゃんと支援することが結果的には現場にいる弱い人のためになる。それはそう思ってやっていましたね。

 事業会社でも、そういうことを痛い思いをして学ぶ機会に恵まれました。なんせ、メンタルストレスで人がどんどん病気になり、離脱していく職場でしたからね・・・。なんだこれは、と。

 その中で自分はそれなりに生き残り、それなりに出世して、独立するわけです。その時の思いはこのブログの紹介に端的に表れています。

「ビジネスナレッジがより多くの企業に広まり、社会への提供価値が増え、社会が豊かになる。従業員もハッピーに仕事ができる。そんなビジネス社会の到来を夢見るコンサルタントがインサイトを書き連ねます。」ですね。

 これは甘っちょろいですが、現場の弱い人間を傷つけるのは最低だという想いから書いているわけです。

 最近ね、何でかわからないけど、なんでこんなに怒りを感じるんだろう?と思うことがけっこうあって。自分の中では理詰めで考えることでもなかったので、自分がなぜイライラするのか?過敏に反応するのか?といったことをさほど考えずにいました。

 でもね、さっき思ったんですよね。「現場に下らない命令を出して、収益性が上がるわけでもないのに、関係した人間を傷つけるような意思決定を許さない」というのは、私が社会に関わる時のモチベーションなんですよね。

 そういう状況を少しでも減らしたいから仕事をしているわけです。外部の人間であれば、メンツがどうとか気にせずに、一回決めちゃったこととか、覆すこともできますからね。

 ここを刺激されると、私は引けないわけです。なんで、この程度のことに、こんなにお金や時間を使っているんだろうと冷静に考えてみて、ようやくわかりました。

 どんな手段を使っても、間違ったことをした人間が痛みを感じて、もう二度とそういうことをしないように。なかったことにして忘れようとする連中に、痛みを刻んで、二度とそういうことをしないように、と思うのでしょうね。

 弱い人間を傷つける意思決定は最低だし、殲滅すべき。と私が心の底から思っている。

 そこが動機なんだなあ、と自分で思いました。

 それでは今日はこのあたりで。次回をお楽しみに。
2017.03.31(08:22)|ポエムコメント(0)トラックバック(0)TOP↑
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弊社のコンサルティングのポリシーです。

・過去に人類が考えてきたこと(Thought)を蓄積し、そこから鋭い洞察(Insight)を生み出し、その洞察がまた、Thoughtの一部になっていくプロセスを回していくこと。そのプロセスが社会のナレッジ量を増加させ、全ての価値を生み出すことを認識すること

・先人の知恵に対する敬意を払い、学び続けること。ナレッジの自己への入力量が自身の考える能力を向上させ、社会のナレッジ量を増加させることを知ること

・社会のビジネスナレッジの偏在を正すことを目指すこと。そのために社会の構成員であるクライアントに対してビジネスナレッジを提供すること

・ビジネスナレッジの偏在を利用する悪貨たる企業を駆逐する良貨たらんとすること。そのために偏在を利用する企業以上のマーケティング力を持つこと。そして、提供したナレッジに見合った対価をクライアントから頂き収益を上げ、成長していくこと

・社会に対する志を持つ企業、個人をクライアントとすること。例え儲かるとしても、志を持たない企業、個人をクライアントとしないこと

・クライアントの成長を望むこと。具体的な解の提示よりも、その解を出すプロセスをシェアすることにより、クライアント自身がプロセスを組みなおし、異なった解を出す力を増加させることに重きを置くこと

・抽象的な理論のレイヤから、クライアントサイドの具体へと寄っていくこと。ただし、その過程でクライアントにも具体のレイヤから抽象のレイヤに寄ってもらうこと。その上で、中間のレイヤでクライアントと共に新しいナレッジを生み出していくこと
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