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 更新が遅れてすいません。例によって、論理学入門の解説です。

論理学入門―推論のセンスとテクニックのために (NHKブックス)論理学入門―推論のセンスとテクニックのために (NHKブックス)
(2000/09)
三浦 俊彦

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 P23~25:真理値の関係を真理表に探る

 または=∨、かつ=∧、ならば=⇒、に関する真理表の解説です。

 これらの記号は命題を接続するものです。なので、最小でも2つの命題がくっついた論理式に関しての真偽を問題にします。

 例として、P∨Q、P∧Q、P⇒Qについての真理表が出ています。

 そして、下にはその解説があります。

 ただ、あっさり書いてあるので、意味がわからんと思います。なので、ちょっと解説を書きます。

 この3つの真理表は本当は覚えたほうがいい基本的なものです。是非、覚えるぐらい眺めて考えましょう。

 まず、このPとQがそれぞれの真偽の組み合わせの時、全体としてどうなるのか?が論理学の言う、「真偽の構造」というもので、それを表現したのが真理表ですね。これまで、しつこく著者が言ってきたことです。こういった、文の論理構造を明らかにすることが論理学の関心である、と。

 で、その割に、P∨Q、P∧Q、P⇒Qの説明はあっさりしています。

 まず、P∨Qについて説明しましょう。

 Pが真である時、PまたはQは真であるか?と言われれば、Qの真偽に関わらず真ですね。これはイメージがわくでしょうか。

 「または」という記号は、「選択的でないがどちらかである」つまり「どちらでもよい」という意味で捉えるといいと思います。そうすると、Pが真なら、PとQのどちらかは真であるということですから、PまたはQは真です。

 これはQについても言うことができますね。Qが真ならPまたはQはPの真偽によらず真です。

 なので、PもQも偽である時だけ、PまたはQは偽となります。

 PかつQは、PとQの両方が、と読んでください。

 そうすると、P、Qのいずれかが偽であれば、全体も偽になってしまいますね。だから、PとQの両方が真の時に真。どちらかが偽である、または両方が偽である場合は全体も偽となります。

 それで、やや問題なのは、P⇒Qです。これは、Pが真でQが真の時は、真であることは納得できますし、Pが真でQが偽の時は、偽であることは納得できます。

 しかし、Pが偽で、Qが真の時に、全体が真になるのも違和感があるし、PもQも偽である時に全体が真になるのも、変な感じがします。

 例えば、

 P:子供がテストで100点を取る

 Q:親が子供に5000円を与える

 にしてみましょう。こういう約束をある親子がしたとしましょう。

 100点をもし子供が本当に取ったら、5000円あげないと親は嘘つきです。100点とったら5000円をあげるが実行されれば真です。子供が100点取ったのに、5000円をあげなければ、偽です。

 子供がもし、100点を取らなかった場合。

 普通に考えると、親は子供に5000円あげないことになります。つまり、100点を取るが偽だったら、5000円をあげるも偽になると、全体として真になる。真理表の最後は確かに成立しているように思います。

 問題は、100点を取るが偽の場合に、5000円をあげるが真だった場合。子供が100点とらなかったのに、5000円あげていいのか。

 頑張ったから5000円あげよう、となったら、約束をやぶったことになるのか?と考えると微妙になってきます。

 前提条件が崩壊した時に、結論の真偽はどちらでも、全体としては、正しいことになる、ぐらいに考えて、前提が偽の時に、結論は真でも、全体として真だ、とでも思っておきましょう。

 こういったことを含めて、本書ではP25の中段で「はっきり偽でないことは、真とする」という説明の仕方をしているのだと思います。が、そんな結びつきは書いてありませんけどね・・・。

 そして、真理関数という概念を導入しています。

 P,Qの真偽を入力と捉えると、その入力の組み合わせによって、全体の真偽が出力されるという捉え方です。

 F(P,Q)= 真or偽 という関数だ、と言っているということです。

 関数だと捉えてしまえば、形式的な論理展開は全て機械的に変形していくことができてしまいます。これは非常に便利で楽です。意味を気にせずに「この形式の展開で、この部分が正しければ、この結論は正しい」といったことがわかるようになります。

 ビジネスをやっている人の感覚では、経営管理の管理指標のつながりのイメージをしてもらえばわかるでしょうか?

 すごく簡単な例を出すと、利益=売上-コストなので、「売上が増分がコストの増分より大きい」が真ならば「利益が増える」が真であるとかそういうイメージです。

 契約数=訪問数×定数であることがわかっているならば、「訪問数が増える」が真ならば「契約数が増える」が真なのは自然にイメージがつきますよね?

 KPIの設定などで、こういう形式的なロジックはすごく大事ですね。全体目標の指標を部分目標の指標にわけて、∧、∨、⇒、を組み合わせて、全体目標を真にするためには?と考える。

 等式変形的に文章を捉えるというのは、こういうことに力を発揮します。

 もう少し、事業会社の経営企画よりで考えると、市場における事象の因果関係を捉える時に使ったりもします。

 このマーケットの市場規模が増えているのに、自社のシェアが落ちているのはおかしいのではないか?とか。事象間の分析にも、こういう形式的な論理の真偽の組み合わせと全体の真偽の関係が力を発揮します。

 構造を捉えて、外部のどの状況が真だと言えて、そうすると、その部分の真偽を組み合わせて、どんな全体が真だと言えるのか?

 これはまさに市場の分析などにも使えます。

 当然、意味論的な確認は必要です。本当に事実としてそう言えるのか?

 まさにファクトベースですね。ただ、市場の分析から自社のアクションまでつなげる時には、事実対応としての意味論ではなく、主語にとっての意味論が絶対必要になってきます。研究としては語用論に近い領域ですが、今日はおいておきます。

 それで、最後についている練習問題は簡単ですので、自分でノートに書いてやってみることをオススメします。書かないとできるようにはならない。経営企画やマーケをやっている人は市場の状況をまじめにノートに書いたりしますよね?

 今日はちょっと長かったですが、こんな感じです。

 ようやく第2節まで解説が終わりましたね・・・。それでは次回をお楽しみに。


 
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2010.10.06(12:10)|未分類コメント(2)トラックバック(0)TOP↑
 今日は気晴らしに最近面白かったマンガの読書案内です。

 まずは、「ラーメン才遊記」。ラーメン発見伝が終わってしまいましたが、続編がはじまりました。

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 これは、面白い。いかにもマンガでベタベタですが、ラーメンを食べた気になるのはいいことです。ラーメンを食べるとテキメンに太りますからね。これ読んで、ラーメンは食べない。

 学生さんがビジネスをイメージするのにもいいかもしれませんね・・・。清流企画の芹沢さんの会社に型破りな新入社員が入ってきます。カリスマ料理研究家の英才教育を受けた一人娘という設定。そそうはやりまくるけど、料理はプロ級という末恐ろしい新入社員。

 そして、ラーメン屋のコンサルティングが出てきます。コンサルティングのお金の取り方が「改装費」であることに着目ですね。絶対にそのほうが取りやすい。純粋なフィーでお金を取るのは、本当に取りにくい面があります・・・。

 さて、次はサッカー好きにはたまらない「ジャイアントキリング」

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(2007/04/23)
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 私は大学時代サッカー部だったので、相変わらずサッカーはまあまあ見ます。

 ETUが強くなってしまうと、ちょっとどう展開していくのか心配にはなりますが・・・。ただ、日本、Jリーグでセオリ-になってる考え方とは少し違うところがいいかな、というところでしょうか。

 私はリスクを下げにいく考え方は嫌いではないですが、「シュートで終われ」「サイド突破」などの紋切りサッカーは大嫌いです。あんまりそういう紋切りの捉え方をしていないところがいいかなあ、と。

 さて、次は「宇宙兄弟」。これは涙、涙の物語です。

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 幼い頃から宇宙飛行士を目指していた兄弟。でも、弟が先に宇宙飛行士になり、兄は上司にジダンばりの頭突きをかまして、自動車メーカーをクビに・・・。そして、宇宙飛行士を目指します。

 これは、もう、「笑い」と「泣き」のマンガです。至る所に、涙のトラップ、笑いのトラップが仕掛けられています。そして、読んでいると思わず泣いたり笑ったり忙しい。

 1巻1巻、確実に笑える、泣けるので、感情を揺さぶられたい方は是非!
 

2010.10.09(20:26)|書籍コメント(3)トラックバック(0)TOP↑
 さて、ちょっと日が空きましたが、論理学入門解説です。

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(2000/09)
三浦 俊彦

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 ようやく第二節までの解説が終わりました。今日から第三節です。第三節の目次は・・・

 第三節 トートロジー 偽となりえない命題
・日常言語における「または」
・原子命題と分子命題
・n個の原子命題の場合
・全ての可能な状況で真

 ・・・ですね。

 P26~28:日常言語における「または」

 ここでは、日常言語における「または」と論理学で使う「∨」が違うことを言っています。

 日常言語における「または」=「排他的選言」だと言っています。

 有給を取る日の例を引き合いに出し、「6日または9日に有給を取ります」と言ったら、6日と9日と両方に有給を取るのはおかしいでしょう、と言っていますね。

 そして、「単位をもらえる条件は、試験に合格するかレポートを出すかだ」という例で、両方出しても単位をくれないことにはならない、という例を出して、語用論的な寛容の原則を持ち出していますね。

 この本のいいところは、日常の論理との比較をしようという姿勢が常にあること。語用論、寛容の原則を持ち出すことで、ロジカルシンキングの厳密適用によって、会話が前に進まないなどの弊害を防ごうという意識があるところです。

 半端に論理思考を学ぶと、人の言っていることを非論理的だとバッサリ切るようになったりします。

 しかし、論理思考を学ぶ目的は、人の言っていることは表面的に非論理だったとしても、そこに潜む論理を見出すこと。その上で、しっかりと状況を動かしていくことにあります。

 たまに、人の矛盾をついたり、人に完全に論理的であることを求めて、それを指摘してご満悦な人がいますね・・・。それは、非生産的です。

 特に多いなと思うのは、量化子の問題、どの程度の正しさならば、どの程度の適用範囲であれば主張が真であると言えるか?の問題が分かっていない人ですね。

 例えば、「ゆとり教育」。「私はゆとり教育で育った人でも優秀な人を知っている」という主張は制度全体を肯定するでしょうか?しませんよね・・・。「制度の正しさ」はゆとりでない教育との比較の中で、何がベターなのか?を基準に考えられるべきです。量の比較が問題になります。

 また、私は駿台の就職講座のブログで書いてましたが「上位校の学生は大企業に行くべきだ」。これが全体に対してまっとうなアドバイスだということはわかりますでしょうか?詳しくは量化の話や評価の話をすることがあればします。

 端的に言えば、こういう主張に対して「例外もいる!」と言ってしたり顔の人もいますが、例外が少数いようがどうでもいいのです。全体に対して何のインパクトもありません。

 さて、話を戻しましょう。

 論理思考は、未来を作るためにあります。話を前にすすめるためにある。

 論理思考を学んだからと言って、アイデアがなければ企画は前に進みません。コンサルティングでも、結局、ひらめきがなければどうにもなりません。プロジェクトを自分で動かせるようになった人以外にはわかりませんが、論理なんて、スピーディーにプロジェクトを勧めるためのプロトコルに過ぎません。

 業務改革などは、純粋に今あるものの可能性を考えるだけの論理で済むかも知れませんが、戦略などのプロジェクトはどうしてもひらめき、アイデアがいりますね。このへんの話は私がずっと言っていることです。

 まとめると、論理思考が使えるようになる価値は、話者の非論理に論理を見出すこと、状況を動かしていけること、です。但し、アイデアは要りますよ、です。

 そのために、論理思考を学ぶときに、語用論の寛容の原則を学ぶことは大事です。やっと、本に戻ってきました・・・。ごめんなさい。

 というような、ことでした。では、次回をお楽しみに。
2010.10.17(22:27)|書籍コメント(18)トラックバック(0)TOP↑
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