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 時間ができたので、マッドマックス見ました。

 正直、何もない映画でしたね。80年代の問題意識に戻った気分でした。特に得るものはなかったです。

 結局ね、明らかに邪悪とわかる敵がいて、その敵を倒せば万事めでたく収まるというのは、もはや信じられないわけですよ。近未来ディストピアにせよ、ユートピアにせよ、それを描くならその後を描かないとリアリティがないと思います。

 敵のボスを倒す。そうすると、普通に考えて、地盤をすべて受け入れられると思うのは幻想でしょう。エジプトにせよ、イラクにせよ、アルジェリアにせよ、大ボスを倒してみたら、無秩序状態に近いことになった。これまで押さえつけられてきたテロ組織が暗躍し、日常が危険になる。大ボスの部下どもが分裂して内戦を繰り広げる。

 平和な日常を脅かすのは、独裁者が扇動する諸外国との戦争ではなく、独裁者亡き後の無秩序な世界です。

 ここに問題意識を持っておらず、仮説も提示できない物語の価値は低いと思います。

 80年代には、日本だと既に宮崎駿がナウシカを描いています。完結は90年代ですが、ナウシカは混沌に近い世界の中で、予定された秩序を拒否します。しかし、拒否するだけで、抜本的な解決策はない。 

 90年代に宮台真司は「終わりなき日常を生きろ」と言いますが、日常の終わりが意外と近くにあることを示したのが、イラク戦争以降の中東でしょうし、ISILでしょう。国家間戦争ではなく、アカウンタビリティもろくにもたない国家のルールを守らない、いわゆる冷戦以降の国際秩序を根底から覆すのが、国家ならぬテロ組織との終わりなき戦いです。これは殲滅戦になり、和平がありえないものでしょう・・・。

 では、秩序形成がなされている地域ではいかにして秩序が可能なのかが、次の問題意識です。いわゆる西欧では原始的信仰の破壊が協会によって行われてきました。このアナロジーがFateシリーズにはちらほらと出てきます。手塚治虫が『火の鳥』の中で仏教問題を扱う時には、西欧と同様のアニミズムの破壊が日本で行われた可能性を指摘しています。アップルシードには、大戦後の秩序なき世界がの一端が描かれています。

 こういった日本の漫画やアニメがやってきた、「敵のボスをやっつけてしまえばめでたしめでたし」を超克する試みの数々から退行している作品にしか見えませんでした。娯楽作品としては、別にいいのですが、ディストピアストーリーとしてはなんの新しさもない・・・。

 やっぱり力のあるコンテンツは日本発じゃないと無理なのかなあ、と思ったりはしました。ただ、映画だとどうしても原作を壊してなんぼという世界なので、なかなか難しいですね。予告犯、原作は大好きだったのですが、映画には失望しました・・・。

 やっぱりアニメ映画ですかね・・・。ナウシカの続編をやりたいと言っていて、宮崎駿氏に断られていた庵野監督がジブリの後継者になるようなので、何かしらすごいものを作ってくれることを期待します。

 それでは今日はこのあたりで。次回をお楽しみに。
  
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2015.07.09(09:32)|読み物コメント(0)トラックバック(0)TOP↑
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