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 さて、今日は久々に戦略の話を書いてみます。

 ドメイン定義の話で、私はいつもレビットを批判的に引用します。米国鉄道事業が衰退したのは、ドメイン定義を輸送としなかったからだ!という主張ですね。

 はっきり言って、これは嘘です。当然、後世の学者さんたちからもぼろくそに批判されているわけですが、なぜか、レビットを適当にデフォルメした本が売れていたりします。悲しいことですね。

 新規事業をやる時には、広げる必然性が必要で、その必然性をどこから持ってくるか?は非常に重要です。

 理念・ビジョンから持ってきてもいいのですが、レビットと似たような主張になることが多いわけです。新規事業をやるには、どうしてもケイパビリティの類似性が必要になります。

 いわゆるサンスターが元々自転車の会社ですが、自転車のチューブに空気を詰める技術と、歯磨きチューブに歯磨き粉を入れるケイパビリティの共通性から歯磨き粉市場に参入した話は有名ですよね。

 納得がいく必然性が理念・ビジョンから引っ張ってこれて、ケイパビリティ共通性があることの2つが新規事業には必要です。

 概念的に鉄道を輸送と定義しなおすとか、そんな単純な話ではない。飛行機会社のケイパビリティと鉄道会社のケイパビリティは全然違いますよね・・・。世界のどこで、これらを一緒にやっていてうまくいっている会社があるのでしょう・・・。

 だったら、不動産と鉄道のケイパビリティ共通性のほうが高いだろうと思います・・・。

 トヨタもトヨタホームで失敗していますし、多角化というのは非常に難しいものです。

 最近面白いと思ったサービスは鉄工所のプレス機で野菜を圧縮する事業が小さくうまくいっているそうです・・・。美味しいんだそうですよ。鉄工所のプレス機の圧力って普通ではないから、とてもじゃないけど野菜専業のところが扱うケイパビリティはもてない。しかし、このレベルの圧力がないと美味しく野菜を圧縮できない。

 ドメインの広がりはコーポレートアイデンティティの策定が90年代に流行りましたが、このへんの考えをベースにしないと、社内のオーソライズができなくて苦戦します。

 ハイボール事業部は常にビール事業部からの恫喝に晒されたりするわけです。

 社内の協力を取り付けないと、ケイパビリティ共通性がうまくいかせませんので、ちゃんと社内のメンバーの発言力がある場合には、その人たちが納得がいくように理念・ビジョン的なつながりなども必要になってくるわけです。

 当然、顧客から見て、同じ会社がやっていることの納得感も必要ではあります。スターバックスが餃子を売ると言ったら、あまり納得感はないですよね・・・。ガソリンスタンドがコーラを売ったら、なんか臭いのではないかという感じがします。

 こういうのをドメインコンセンサスと言ったりもします。事業を会社がやることについて、顧客や社員といったステークホルダーのコンセンサスがないといけないわけです。といったことも今度の本に書こうかと思います。大変ですが仕方ないです。

 それでは今日はこのあたりで。次回をお楽しみに。
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2015.08.13(22:57)|戦略コメント(0)トラックバック(0)TOP↑
 経営戦略とは、と語る人はたくさんいるのですが、その起源とか、そういうものを知っているのかなあ、と思ったりすることが多いので、今日は戦略の起源を多少書いておきます。

 いわゆる経営戦略という概念が経営に登場したのは1950年代のことです。1900年ぐらいからの50年間に、経営というのは単にオペレーションを回す以上のことだということで、マネジメントやら、業務改革やら、そういった企画系の仕事というものが登場します。

 でも、それだけでは捉えられない部分があるよね、という指摘を、アンドルーズ、アンゾフ、ドラッカーあたりがしたと言われています。そもそも事業として何をするか?どうするか?を考えないといけないという部分ですね。

 アンドルーズは内部環境にある資源をうまく使って外部環境に適合していくことを言いましたし、アンゾフは成長をしていくためにどのように事業を拡大していけばいいのかについて語りましたし、私の嫌いなドラッカーは、事業の定義をすべきだといったことを言いました。

 このあたりは既に古典ですので、厳密に考えていくとアラだらけだとは思いますが、現在のフレームワークに対する示唆はあります。いまだに中小企業に大人気のSWOT分析の原型を考えたのはアンドルーズですし、事業を、商品軸、顧客軸で切って新規、既存で分けて拡大のパターンを指摘するマトリクスを作ったのはアンゾフですし、どうするより、何するを決めるほうが先に来るというようなことを言ったのがドラッカーですね。

 ただ、この初期の戦略論は、組織の存続・成長をベースとした議論が続きますので、その組織論、管理論みたいなものをベースにその上に戦略をアドオンしていく、そして組織と戦略が相互作用を示すようなイメージの議論だと思います。

 その後、ホファーとシュンデルが1970年代に戦略という議論の整理を試みていて、その整理からこの3者を見てみます。ホファーとシャンデルは組織論をベースとして、組織が環境適応していく時の特徴的なやり方を戦略としているわけですが、戦略の論点を4つ挙げています。

 事業領域、資源管理、競争、シナジーの4つです。

 ざっくり言うと、アンドルーズの議論は資源管理と競争に関わる話をし、アンゾフの話は事業領域と競争に関わる話をし、ドラッカーは事業領域と競争に関わる話をしました。

 事業間シナジーみたいなものは最近評判が悪いことは悪いんですね。とある先生はこの4つの論点からシナジーを削除して、戦略の論点は3つだと主張されています。まあ、いいんですが・・・。

 事業領域の必然性を突き詰めていくと、理念・ビジョンとのつながり、ケイパビリティとのつながり、いわゆる事業間関係性などの話になってきて、現代的な論点へと発展してきます。いわゆるドキュメントカンパニーの富士ゼロックスだったり、C&Cの日本電気だったりが有名なケースになります。

 資源管理を突き詰めていくと、ケイパビリティやバリューチェーンの話になってきます。このあたりは何が正解かが本当によくわからない領域なので、日本の学者さんも、いわゆるコンサルタントもけっこう好き放題に放談しているイメージです。あとは、ハメルとかですよね。ええ、宗教家のような方だと思います。

 競争を突き詰めると、競争戦略という1つの確立された領域で、けっこう実証主義的なことが多少はいいやすい部分になります。ポーターのファイブフォースモデルなどが有名ですね。競争の前提条件としての業界の収益性の分析モデルです。ポーターはその上で価値をどう提供するかのポジショニングが大事だと言ったわけですが・・・・。

 シナジーは最近評判が悪いですが、研究している人はたくさんおります。ただ、いわゆる多角化企業から不採算の事業を買い取って、本業集中させてキャッシュフローを回復して、売りさばくというビジネスモデルがある以上、なかなかシナジーを出すのは難しいのかもしれません。ただ、存在することは存在するのでしょう。複数事業をマネジメントしてうまくやっている企業もおりますので。

 という感じで、戦略の起源、その論点、現代的な論点とのつながりをざっくり見てみました。わかるようなわからんような、ということろでございますね。

 それでは今日はこのあたりで。次回をお楽しみに。


 

2015.08.23(12:38)|戦略コメント(0)トラックバック(0)TOP↑
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