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インサイト100コンサルティング
> システムコンサルティングはあんまり・・・
 先日、システム寄りのコンサルティング会社の戦略グループにいる友人とランチをした。元々はERPパッケージとかを売っている会社にいたのだが、もっとバリバリ仕事がしたかったらしく、転職したそうな。

 「戦略グループなんだ?よかったじゃん。かっこよさそうで、楽しそうだよ。」と私が言ったら、
 「いや、業務の仕事ばっかりだよ。よくてシェアードサービスとか、そういう感じ。クライアントが大きいのはいいけど。」

(シェアードサービスとは、子会社とかがいっぱいある大企業で、総務や経理などのバックオフィス部門を共有して、コスト削減や業務の効率化につながる仕組みのこと。子会社が10個あって、その全部に総務スタッフがいたら、効率悪いですよね。それを一箇所にまとめましょう、というお話しです。)

 戦略グループで業務のことをやっているんだ・・・。まあ、システムコンサルティングの会社だと、そんな感じかもしれない。


 「でも、システムぶちこめば儲かるでしょ?だから、いいんでない?」

 「そうでもないよ。しかも、要件定義のところで、クライアントがここがネックだと思っている部分とか、うまく要件外にしちゃって、結局、使えないシステムができちゃうとか、そういう感じのこともあるよ。だから、あんまり気持ちいいわけでもないよ。」

 うおー、それはある意味で詐欺。要件の定義の部分で合意してしまって、契約してしまうと、当然、その要件で開発がはじまる。そうするとお金は出て行く・・・。使えないシステムができあがることは、一部の社員はわかっているはずなのに。まあ、クライアントサイドの責任者がシステムに弱いとそうなる。

 ただ、契約書通り仕事をしているから、別に法的問題は発生しない。ただ、システムコンサルティングと称している企業はそういうことを確信犯的にやっている会社もある。私がクライアントサイドでかかわったシステム開発プロジェクトもそんなことが平然と行われていた・・・。

 ユニクロの経営企画をやっていた有名な「堂前さん」が、「CIOというものが業務をデザインしていくんだ」みたいなことを主張していたような気がするけど、堂前さんの主張を借りて実際に行われていたのは、システムコンサルティング会社とCIOがグルになった詐欺のような気がした・・・。まあ、コンサルティングの成果は経営者によって判断されるのが適当だとは思うので、私が評価すべきものではないでしょうけど・・・。

 私が若い日々をすごしたコンサルティング会社の社長はよく言っていた。「コンサルティング会社と称するなら、システム開発を請け負うのはやめたほうがいい。システム開発は粗利が大きいので、どうしてもそちらに落とすソリューションになってしまう。クライアントのことを考えたら、そんなことはできないはず。我々はやったとしても、システム開発のレビューであり、システム開発自体は請け負わない。しかし、巷にはそうやって儲けるシステムコンサルティング会社が山ほどある。我々はそういった悪貨を駆逐する良貨でありたい。」と・・・。

 と、言うことはとても立派な社長さんだったけど・・・。ともあれ、ある意味、私のあこぎにやらないというか、ゆるいというか、そういうスタイルは彼の影響も大きいかもしれません・・・。

 ただ、なんとなく自分の原点を探るとすると、「企業戦士YAMAZAKI 12 (12)」でしょうか?だいぶ前にスーパージャンプでやっていた漫画です。市場のリサーチはけっこう緻密で、提案もけっこう大胆な漫画です。この本のアイデアをそのまま事業にしてみてもいいぐらいと今でも思っています。

 ストーリーは、一流商社でバリバリやっていたエリート社員のおじさんが、仕事のしすぎで過労死。サイボーグの企業戦士YAMAZAKIとして蘇り、平成不況にあえぐ日本企業を次々と救っていく。彼のすごいところは、そのプランだけでなく、社内のキーパーソンになる人間に、闘魂を注入していくところでしょうか。学生のころ、この漫画を何度も何度も読みました。こんな仕事あったらいいなあ、と。その影響もあって、コンサルティング業界に入ったような気がします。

 まあ、現実はそんなにバリバリできているわけでもないですし、クライアントに闘魂を注入できているわけではないですけどね・・・。



 
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2007.11.02(16:52)|コンサルティングコメント(0)トラックバック(0)TOP↑
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・過去に人類が考えてきたこと(Thought)を蓄積し、そこから鋭い洞察(Insight)を生み出し、その洞察がまた、Thoughtの一部になっていくプロセスを回していくこと。そのプロセスが社会のナレッジ量を増加させ、全ての価値を生み出すことを認識すること

・先人の知恵に対する敬意を払い、学び続けること。ナレッジの自己への入力量が自身の考える能力を向上させ、社会のナレッジ量を増加させることを知ること

・社会のビジネスナレッジの偏在を正すことを目指すこと。そのために社会の構成員であるクライアントに対してビジネスナレッジを提供すること

・ビジネスナレッジの偏在を利用する悪貨たる企業を駆逐する良貨たらんとすること。そのために偏在を利用する企業以上のマーケティング力を持つこと。そして、提供したナレッジに見合った対価をクライアントから頂き収益を上げ、成長していくこと

・社会に対する志を持つ企業、個人をクライアントとすること。例え儲かるとしても、志を持たない企業、個人をクライアントとしないこと

・クライアントの成長を望むこと。具体的な解の提示よりも、その解を出すプロセスをシェアすることにより、クライアント自身がプロセスを組みなおし、異なった解を出す力を増加させることに重きを置くこと

・抽象的な理論のレイヤから、クライアントサイドの具体へと寄っていくこと。ただし、その過程でクライアントにも具体のレイヤから抽象のレイヤに寄ってもらうこと。その上で、中間のレイヤでクライアントと共に新しいナレッジを生み出していくこと
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