フットサルをやっていたら、ヒザを負傷しました・・・。まあ、名誉の負傷?でしょうか。
久々に、足が不自由な人の気持ちを味わいました。痛い。そして、ゆっくりとしか歩けない。
階段の上り下りは大変。今度、足が不自由な人を見たら、優しくなれる気がしました。
さて、今日のネタは↑。けっこう、売れているみたいですね。
ただ、ものすごく読みにくい本でした。
私はあまり交渉は好きではありません。かけひき、海千山千、なんというかあまり本質的でないことのように思えるからかも知れません。
私が名古屋出身であることに起因しているかもしれないと思います。名古屋人は基本的に、人の言うことは聞きません。(ちょっと語弊はありますが。)
相手の言うことはどうでもいい面があります。自分がやりたいことに照らしてしか判断しない冷徹な?人々なのです。
しかし、実際にセールスの場では、交渉というものは日常茶飯事で起こります。ニーズがある程度ある商品を売るとして、一定以上、商品を買おうとしている人に対して商品を売るのは当たり前です。まあ、売る条件というものがありますけどね。
迷っている人にしっかり買ってもらうことはある意味で交渉の成果ですね。そういったいわゆる提案の力に近いものかもしれません。意外と多くの人が購買選択基準を持っておらず、人に交渉を仕掛けられると流されるものです。まあ、相手にとっていい選択だと信じて交渉を仕掛けるなら、悪くはないかもしれませんけど。
この本は、そういった力を磨く一助にはなるのかもしれない、と思います。
例のごとく、サマリーを書きますと・・・
この世の中は巨大な交渉の場である。出会う人、全ては交渉の対象になり得る。交渉する力を磨くことで自分の人生をより豊かに切り開くことができる。交渉はできると思えば誰にでもできるものなのだ。
交渉とは、人の行為に自分の言葉によって影響を及ぼす知的力学である。人が相手である以上、交渉できないことなんて存在しない。交渉の対象にしたければ、なんでも交渉の対象になる。値切らないチェーン店であろうと、自分の給料であろうと、なんでもそうなのだ。
交渉は3つの要素が非常に重要だ。「力」、「時間」、「情報」、この3つである。
「力」とは本来無色透明なものであり、目的を達成するための手段である。「力」があると思えば、人には「力」があるものなのだ。そして、それは見るものが決めるものである。相手が自分に力があると決めれば自分には力があるのだ。
「力」を増す方法を具体的に言えば、
・他の人もそれを欲しがっていることを示すこと
・自分が相手が欲しいものをさも持っているかのように示すこと
・パブリックに自分の要求がサポートされているかのようにすること
・不確実な状況、交渉の利得を得られるか得られないかわからない状況にも耐える心の余裕を持つこと
・リスクとリターンを冷静に分析すること
・他人を共同責任者として巻き込むこと
・交渉の争点になっていることの専門技能があることを印象付けること
・相手の本当の要求を認識すること
・相手にその交渉自体に労力を費やさせること
・自分が相手を傷つける力があると信じさせること
・相手には手の内は明かさないこと
などである。
「時間」を最大限に活かすことも、交渉に勝つには重要だ。
交渉が成立するのは時間切れ直前が多い。自分の交渉の期限を相手に知られてはならない。交渉の期限の直前に相手は譲歩するものである。
また、相手が期限はないかのように振舞っていても、相手にも交渉の期限は存在する。
自分に明らかに利がある場合以外は焦って合意に持ち込まない。期限ギリギリまでゆっくりと交渉すべきである。
「情報」は交渉に一番重要な要素である。では、いつ誰から情報を入手すべきか?交渉は多くのヒトが思っているよりも、ずっと柔軟なものである。あらゆる時間は全て交渉の準備段階として捉えられる。交渉の結果は査定のようなもので、1つの区切りに過ぎない。
情報を得るために、相手にへりくだって、お願いするだけの価値はある。一般的には、情報を得るために自分も同じだけの情報を与えなくてはならない。
しかし、情報は少しずつ、コントロールして徐々に与えなくてはならない。いきなり大量の情報を相手に与えれば、拒絶反応が返ってくる。少しずつ、自分の要求に関する情報を与えれば、相手もそれを想像できて、受容の抵抗が少なくなる。
効果的に情報を集めるには、キューやボディーランゲージを利用するとよい。いい間違いや、口調、言い方、動作、表情なども、情報を得るヒントだ。これに状況判断をプラスすれば、相当多くの情報が得られる。それを第三者の目で判断すれば、いろんなことがわかる。
実際に交渉には様々なスタイルがある。大きく分けると、自己中心的な交渉スタイル、いわゆる「ソ連型」、と言われる勝者- 敗者関係を作り出すもの、歩み寄りと協力によるスタイル、共に勝者となるスタイルの大きく2つである。
基本的には西欧文化の中では歩み寄りと協力のスタイルをとることを勧める。ただ、たまに、「ソ連型」の交渉スタイルをとる連中もいるので、その連中に搾取されないためにも、「ソ連型」の特徴を知る必要はある。
「ソ連型」の特徴は、①自分たちと取引する以外に道はないと相手に思わせる。②権限がトップに限られている、③コケおどしの感情戦術を用いてくる、④相手の譲歩を弱さの弁明とみなす、⑤譲歩の場合も出し惜しみする、⑥期限を無視する、などが挙げられる。
「ソ連型」の人間に搾取されないように。彼らはまともな交渉相手ではない。
交渉における両者の要求は本質的には対立しないことが多い。だからこそ協調的なウィンウィンの交渉が可能なのだ。相手を倒すのが目的ではなく、問題を倒すこと、対立点を解消すること、それを探しつつ相手と接することが重要だ。それぞれの要求は両立しうる。
ウィンウィンの成立のために重要なのは、①信頼関係を築き、②相手の力を借り、③対立者に対処する、ことである。
信頼関係を築くために、時間を2つに分けて考えよう。進行期間と公式の対面の2つの時間だ。
進行期間は、対立要素を確認し、合意への伏線を敷く期間だ。ここで信頼関係を築いておき、対立点が本当に具体化する前に、お互いに協力する関係を築いておくことで、公式の対面の時に、お互いが安心して譲歩できる。
対立というものの理解も、ウィンウィンに至るには重要だ。対立には意見の対立と本能的対立がある。論理的に論点が見える意見の対立は視点を相手に移すことで解消可能だが、本能的対立は、感情に根ざした対立であり、なかなか解消しづらい。
どんなに困難な交渉にも打開策はある。交渉とは血の通った人間同士が合意に至るゲームである。このゲームを展開していくことで、ポジティブな人生を切り開くことができる。ぜひこの本の知見を活かし、見返りの大きな、束縛のない人生を歩んで欲しい。
・・・、と長い長いサマリーでした。
この本は、英語圏の本にしては、階層構造があまりきっちりしていない、なんと言えばいいのか、非常に散文的な書籍です。翻訳の問題なのか、著者の書き方の問題なのかはわかりませんが。
読みやすいのか読みにくいのか、一般性がある原則を述べているのか、そうでないのかが非常にわかりにくい本です。
まあ、タイトルに「FBI」と、「心理交渉術」とあるので、目を引きます。ベストセラーなんて、そんなものですね。
読んでから、自分で統合しなおすことが日々に役立てるためには大事です。どんな本でもそうかもしれませんが、この本の知見を活かすには、あと何冊か交渉の本を併せて読む必要があると思います。
久々に、足が不自由な人の気持ちを味わいました。痛い。そして、ゆっくりとしか歩けない。
階段の上り下りは大変。今度、足が不自由な人を見たら、優しくなれる気がしました。
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さて、今日のネタは↑。けっこう、売れているみたいですね。
ただ、ものすごく読みにくい本でした。
私はあまり交渉は好きではありません。かけひき、海千山千、なんというかあまり本質的でないことのように思えるからかも知れません。
私が名古屋出身であることに起因しているかもしれないと思います。名古屋人は基本的に、人の言うことは聞きません。(ちょっと語弊はありますが。)
相手の言うことはどうでもいい面があります。自分がやりたいことに照らしてしか判断しない冷徹な?人々なのです。
しかし、実際にセールスの場では、交渉というものは日常茶飯事で起こります。ニーズがある程度ある商品を売るとして、一定以上、商品を買おうとしている人に対して商品を売るのは当たり前です。まあ、売る条件というものがありますけどね。
迷っている人にしっかり買ってもらうことはある意味で交渉の成果ですね。そういったいわゆる提案の力に近いものかもしれません。意外と多くの人が購買選択基準を持っておらず、人に交渉を仕掛けられると流されるものです。まあ、相手にとっていい選択だと信じて交渉を仕掛けるなら、悪くはないかもしれませんけど。
この本は、そういった力を磨く一助にはなるのかもしれない、と思います。
例のごとく、サマリーを書きますと・・・
この世の中は巨大な交渉の場である。出会う人、全ては交渉の対象になり得る。交渉する力を磨くことで自分の人生をより豊かに切り開くことができる。交渉はできると思えば誰にでもできるものなのだ。
交渉とは、人の行為に自分の言葉によって影響を及ぼす知的力学である。人が相手である以上、交渉できないことなんて存在しない。交渉の対象にしたければ、なんでも交渉の対象になる。値切らないチェーン店であろうと、自分の給料であろうと、なんでもそうなのだ。
交渉は3つの要素が非常に重要だ。「力」、「時間」、「情報」、この3つである。
「力」とは本来無色透明なものであり、目的を達成するための手段である。「力」があると思えば、人には「力」があるものなのだ。そして、それは見るものが決めるものである。相手が自分に力があると決めれば自分には力があるのだ。
「力」を増す方法を具体的に言えば、
・他の人もそれを欲しがっていることを示すこと
・自分が相手が欲しいものをさも持っているかのように示すこと
・パブリックに自分の要求がサポートされているかのようにすること
・不確実な状況、交渉の利得を得られるか得られないかわからない状況にも耐える心の余裕を持つこと
・リスクとリターンを冷静に分析すること
・他人を共同責任者として巻き込むこと
・交渉の争点になっていることの専門技能があることを印象付けること
・相手の本当の要求を認識すること
・相手にその交渉自体に労力を費やさせること
・自分が相手を傷つける力があると信じさせること
・相手には手の内は明かさないこと
などである。
「時間」を最大限に活かすことも、交渉に勝つには重要だ。
交渉が成立するのは時間切れ直前が多い。自分の交渉の期限を相手に知られてはならない。交渉の期限の直前に相手は譲歩するものである。
また、相手が期限はないかのように振舞っていても、相手にも交渉の期限は存在する。
自分に明らかに利がある場合以外は焦って合意に持ち込まない。期限ギリギリまでゆっくりと交渉すべきである。
「情報」は交渉に一番重要な要素である。では、いつ誰から情報を入手すべきか?交渉は多くのヒトが思っているよりも、ずっと柔軟なものである。あらゆる時間は全て交渉の準備段階として捉えられる。交渉の結果は査定のようなもので、1つの区切りに過ぎない。
情報を得るために、相手にへりくだって、お願いするだけの価値はある。一般的には、情報を得るために自分も同じだけの情報を与えなくてはならない。
しかし、情報は少しずつ、コントロールして徐々に与えなくてはならない。いきなり大量の情報を相手に与えれば、拒絶反応が返ってくる。少しずつ、自分の要求に関する情報を与えれば、相手もそれを想像できて、受容の抵抗が少なくなる。
効果的に情報を集めるには、キューやボディーランゲージを利用するとよい。いい間違いや、口調、言い方、動作、表情なども、情報を得るヒントだ。これに状況判断をプラスすれば、相当多くの情報が得られる。それを第三者の目で判断すれば、いろんなことがわかる。
実際に交渉には様々なスタイルがある。大きく分けると、自己中心的な交渉スタイル、いわゆる「ソ連型」、と言われる勝者- 敗者関係を作り出すもの、歩み寄りと協力によるスタイル、共に勝者となるスタイルの大きく2つである。
基本的には西欧文化の中では歩み寄りと協力のスタイルをとることを勧める。ただ、たまに、「ソ連型」の交渉スタイルをとる連中もいるので、その連中に搾取されないためにも、「ソ連型」の特徴を知る必要はある。
「ソ連型」の特徴は、①自分たちと取引する以外に道はないと相手に思わせる。②権限がトップに限られている、③コケおどしの感情戦術を用いてくる、④相手の譲歩を弱さの弁明とみなす、⑤譲歩の場合も出し惜しみする、⑥期限を無視する、などが挙げられる。
「ソ連型」の人間に搾取されないように。彼らはまともな交渉相手ではない。
交渉における両者の要求は本質的には対立しないことが多い。だからこそ協調的なウィンウィンの交渉が可能なのだ。相手を倒すのが目的ではなく、問題を倒すこと、対立点を解消すること、それを探しつつ相手と接することが重要だ。それぞれの要求は両立しうる。
ウィンウィンの成立のために重要なのは、①信頼関係を築き、②相手の力を借り、③対立者に対処する、ことである。
信頼関係を築くために、時間を2つに分けて考えよう。進行期間と公式の対面の2つの時間だ。
進行期間は、対立要素を確認し、合意への伏線を敷く期間だ。ここで信頼関係を築いておき、対立点が本当に具体化する前に、お互いに協力する関係を築いておくことで、公式の対面の時に、お互いが安心して譲歩できる。
対立というものの理解も、ウィンウィンに至るには重要だ。対立には意見の対立と本能的対立がある。論理的に論点が見える意見の対立は視点を相手に移すことで解消可能だが、本能的対立は、感情に根ざした対立であり、なかなか解消しづらい。
どんなに困難な交渉にも打開策はある。交渉とは血の通った人間同士が合意に至るゲームである。このゲームを展開していくことで、ポジティブな人生を切り開くことができる。ぜひこの本の知見を活かし、見返りの大きな、束縛のない人生を歩んで欲しい。
・・・、と長い長いサマリーでした。
この本は、英語圏の本にしては、階層構造があまりきっちりしていない、なんと言えばいいのか、非常に散文的な書籍です。翻訳の問題なのか、著者の書き方の問題なのかはわかりませんが。
読みやすいのか読みにくいのか、一般性がある原則を述べているのか、そうでないのかが非常にわかりにくい本です。
まあ、タイトルに「FBI」と、「心理交渉術」とあるので、目を引きます。ベストセラーなんて、そんなものですね。
読んでから、自分で統合しなおすことが日々に役立てるためには大事です。どんな本でもそうかもしれませんが、この本の知見を活かすには、あと何冊か交渉の本を併せて読む必要があると思います。
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