さて、今日も転載企画、昨日の続きになります。
本質的なことは、あまりニーズが無いなあ、ということを日々感じつつ、しかし、大衆ウケするセンスも大事だなあ、と思いつつ。
ちょっと玄人好みの記事ですね。記事は、http://www.insightnow.jp/article/1555です。
フィリップコトラー教授は、ビジネスシステム自体がマーケティングコンセプトの元では転換せねばならない!という主張をしました。R&D、企画、開発、生産、販売という従来のプロセスではなく、顧客に対する価値をいかに創造するのか?という視点で、価値を選択、創造、訴求していくというプロセスへと転換される必要性を説きました。
さて、今日は前回に引き続き、バリューデリバリーシステムのフレームワークを見ていきましょう。
企業全体のビジネスシステムは、価値の選択、価値の創造、価値の訴求の大きく3つに分けられる。
前回は、価値の選択に関して、詳細な説明をしました。
今日は、「価値の創造」、「価値の訴求」について細かく見ていきます。
では、「価値の創造」から行きます。
「価値の創造」は、提供する価値と価格の設計、商品設計、生産設計、流通設計、価格設計の5つのステップを踏みます。実際に概念レベルで考えていたものをリアルに作っていくには?という具体に落としていく作業です。
まず、「提供する価値と価格の設計」からいきます。
価値の選択で、ターゲット、コンセプト、差別化のポイントが固まったとします。そうしたら、その提供する価値がどの程度のプライシングができるのか?を概要レベルで考えます。
例えば、しつこいですが、スターバックスの例で行きますと、「職場でも、家庭でもない、第三のリラックスできる場所でのコーヒー体験」に、人はいくらぐらい払うのか?
考えているコンセプトに対して、人が感じられる価値と、払ってもいい金額はいくらなのか?
価格はコストで決めるというよりも、取れるだけ取る、というのがマーケティング的には正しいですよね。1万円で売れるものを、5000円にしてはいけない。収益が最大化される価格があるはずです。そこを探っていきます。
まあ、これぐらいのプライシングは可能かな、というあたりでこの段階はいいですけどね。
でも、なぜ、一番初めと最後に、重複して価格が出てくるんでしょうか?それは、コンセプトベースで得られる収益の概算をしないと、いくらぐらいのコストを使って、商品を生産し、流通させていけばいいのかが見えないからですね・・・。
これぐらい儲かる商品だから、これぐらいの設備投資ができる、というのが初めに見えていないといけないですよね?
その上で、詳細を詰めていった上で、最後に価格をしっかりと設計するわけです。
つまり、ここのプロセスは、コンセプトベースでどれぐらいの市場性があるか?を考えて、商品の詳細を詰めて、いくらぐらいの設備投資をして商品を生産して、どのチャネルに流通させて、改めて価格をつめに行くというプロセスを踏んでいるんですね。
うまく説明できてますか?
その上で、どのように実際に「価値の訴求」をしていくのか?というお話しに移ります。
どんなPRをして、広告宣伝をして、営業活動をしていくのか?を決めていく。
まあ、全体的に設計していかないといけませんね。見込み客をどのように集めるのか、その上で、どのようにクロージングしていくのか?というお話しです。
PR、広告宣伝を使って、見込み客を集める。見込み客との接触チャネルもしっかり考えないといけませんね。
そして、現れた見込み客に営業マンがクローズを仕掛けていく。
「営業活動」では、どれぐらいの営業マンが、どんな営業ステップを踏み、どんな営業トークをして売っていくのかを決めていかないといけませんね。
まあ、上流工程の設計に応じて、この辺は柔軟に変わってきますね。
当初の顧客の獲得コストをどのように見込むか?その上で、どこで収益を出していくのか?にもよりますけどね。
当初の顧客獲得コストだけでは、全然ペイしない状況は多々あります。リピート購買の促進で儲かるモデルが普通ですけどね。コトラー先生はあんまりこの辺は強くないですけど・・・。
まあ、それは置いておいて、これで、一連のプロセスの全てをおさらいしたことになります。
価値の選択から、価値の創造を経て、価値の訴求まで説明しました。価値の選択には、3Cが隠れているというお話しでしたね。
価値の創造と、価値の訴求にも同じようなサプライズがある!というお話しをしましたが、それは何か?・・・もうお分かりですよね。
それは、4Pです。
初めに、価値と価格の設計をします。これ、プライシングを概要レベルで考えることです。商品、生産を設計するのは、プロダクト自体の競争力をいかに高めていくのか?という論点です。
流通設計は、チャネルの設計になりますので、プレイスの論点ですね。そして、価値の訴求はプロモーションの論点になります。
まあ、厳密にマッカーシーの4Pモデルとは考え方が異なるとは思いますが、マッカーシーが提唱した4Pモデルを現代に進化させるとこんな感じかな、というところですね。
3C、4Pという誰でも知っているフレームワークをベースとして、あんまり知られていないし、ヘッドクオーターよりの人しか必要ないフレームワークではあるけど、けっこう使えるバリューデリバリーシステムのフレームワークが組み上げられていますね。
当然、バリューという概念や、インサイトなどのちょっと新し目の概念で統合しなおされてはいますけどね。
これも新しいと書いてしまいましたが、1990年代前半に提唱された知見です。15年以上前から存在するし、基礎的なフレームワークをベースにしているのに、フルに活用されているとは言えないフレームワークだと思います。
眠っているビジネスの知見はまだまだたくさんあります。そういったものをあなたのビジネスに是非、活用して欲しいと思うのです。
本質的なことは、あまりニーズが無いなあ、ということを日々感じつつ、しかし、大衆ウケするセンスも大事だなあ、と思いつつ。
ちょっと玄人好みの記事ですね。記事は、http://www.insightnow.jp/article/1555です。
フィリップコトラー教授は、ビジネスシステム自体がマーケティングコンセプトの元では転換せねばならない!という主張をしました。R&D、企画、開発、生産、販売という従来のプロセスではなく、顧客に対する価値をいかに創造するのか?という視点で、価値を選択、創造、訴求していくというプロセスへと転換される必要性を説きました。
さて、今日は前回に引き続き、バリューデリバリーシステムのフレームワークを見ていきましょう。
企業全体のビジネスシステムは、価値の選択、価値の創造、価値の訴求の大きく3つに分けられる。
前回は、価値の選択に関して、詳細な説明をしました。
今日は、「価値の創造」、「価値の訴求」について細かく見ていきます。
では、「価値の創造」から行きます。
「価値の創造」は、提供する価値と価格の設計、商品設計、生産設計、流通設計、価格設計の5つのステップを踏みます。実際に概念レベルで考えていたものをリアルに作っていくには?という具体に落としていく作業です。
まず、「提供する価値と価格の設計」からいきます。
価値の選択で、ターゲット、コンセプト、差別化のポイントが固まったとします。そうしたら、その提供する価値がどの程度のプライシングができるのか?を概要レベルで考えます。
例えば、しつこいですが、スターバックスの例で行きますと、「職場でも、家庭でもない、第三のリラックスできる場所でのコーヒー体験」に、人はいくらぐらい払うのか?
考えているコンセプトに対して、人が感じられる価値と、払ってもいい金額はいくらなのか?
価格はコストで決めるというよりも、取れるだけ取る、というのがマーケティング的には正しいですよね。1万円で売れるものを、5000円にしてはいけない。収益が最大化される価格があるはずです。そこを探っていきます。
まあ、これぐらいのプライシングは可能かな、というあたりでこの段階はいいですけどね。
でも、なぜ、一番初めと最後に、重複して価格が出てくるんでしょうか?それは、コンセプトベースで得られる収益の概算をしないと、いくらぐらいのコストを使って、商品を生産し、流通させていけばいいのかが見えないからですね・・・。
これぐらい儲かる商品だから、これぐらいの設備投資ができる、というのが初めに見えていないといけないですよね?
その上で、詳細を詰めていった上で、最後に価格をしっかりと設計するわけです。
つまり、ここのプロセスは、コンセプトベースでどれぐらいの市場性があるか?を考えて、商品の詳細を詰めて、いくらぐらいの設備投資をして商品を生産して、どのチャネルに流通させて、改めて価格をつめに行くというプロセスを踏んでいるんですね。
うまく説明できてますか?
その上で、どのように実際に「価値の訴求」をしていくのか?というお話しに移ります。
どんなPRをして、広告宣伝をして、営業活動をしていくのか?を決めていく。
まあ、全体的に設計していかないといけませんね。見込み客をどのように集めるのか、その上で、どのようにクロージングしていくのか?というお話しです。
PR、広告宣伝を使って、見込み客を集める。見込み客との接触チャネルもしっかり考えないといけませんね。
そして、現れた見込み客に営業マンがクローズを仕掛けていく。
「営業活動」では、どれぐらいの営業マンが、どんな営業ステップを踏み、どんな営業トークをして売っていくのかを決めていかないといけませんね。
まあ、上流工程の設計に応じて、この辺は柔軟に変わってきますね。
当初の顧客の獲得コストをどのように見込むか?その上で、どこで収益を出していくのか?にもよりますけどね。
当初の顧客獲得コストだけでは、全然ペイしない状況は多々あります。リピート購買の促進で儲かるモデルが普通ですけどね。コトラー先生はあんまりこの辺は強くないですけど・・・。
まあ、それは置いておいて、これで、一連のプロセスの全てをおさらいしたことになります。
価値の選択から、価値の創造を経て、価値の訴求まで説明しました。価値の選択には、3Cが隠れているというお話しでしたね。
価値の創造と、価値の訴求にも同じようなサプライズがある!というお話しをしましたが、それは何か?・・・もうお分かりですよね。
それは、4Pです。
初めに、価値と価格の設計をします。これ、プライシングを概要レベルで考えることです。商品、生産を設計するのは、プロダクト自体の競争力をいかに高めていくのか?という論点です。
流通設計は、チャネルの設計になりますので、プレイスの論点ですね。そして、価値の訴求はプロモーションの論点になります。
まあ、厳密にマッカーシーの4Pモデルとは考え方が異なるとは思いますが、マッカーシーが提唱した4Pモデルを現代に進化させるとこんな感じかな、というところですね。
3C、4Pという誰でも知っているフレームワークをベースとして、あんまり知られていないし、ヘッドクオーターよりの人しか必要ないフレームワークではあるけど、けっこう使えるバリューデリバリーシステムのフレームワークが組み上げられていますね。
当然、バリューという概念や、インサイトなどのちょっと新し目の概念で統合しなおされてはいますけどね。
これも新しいと書いてしまいましたが、1990年代前半に提唱された知見です。15年以上前から存在するし、基礎的なフレームワークをベースにしているのに、フルに活用されているとは言えないフレームワークだと思います。
眠っているビジネスの知見はまだまだたくさんあります。そういったものをあなたのビジネスに是非、活用して欲しいと思うのです。
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