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> 大企業の膨大なCSR予算はいずこへ。CSR活動の悲しい現状
 軽い読み物を書いてみよう実験、第二弾!

 果たして、私は玄人好みでないものがかけるのか?

 万人にわかりやすいというか、軽くわかったつもりにさせるようなものを書いてみたい!と言っている時点でおかしいのだが、一応、そんな試みでこれは書いています。

 インサイトナウのほうでは、こちらですな。http://www.insightnow.jp/article/1660

 まあ、そんな感じで、CSRをちょこっと斬ってみます。

 大企業の膨大なCSR予算が流れ込む先はどこなのでしょう?皆さんはご存知ですか。大企業の多くのCSR担当者が実際具体的に何にお金を使えばいいかわからず、一部のCSRコンサルティング会社に膨大なお金が流れていることを・・・。


 ある意味、埋蔵金と言いますか、隠れたお金の流れと言いますか。大企業はソーシャルマーケティングの一環としてのCSR活動にはそれなりに力を入れようとしています。

 「環境報告書」のようなものを作るための活動をしないと!というやや逆説的と言いますか、パラドキシカルと言いますか、担当者は悩んでいるようです。

 森に木を植えます、と言ったところで、実際に具体的に何をすればいいのか担当者ではよくわからないでしょうね・・・。林業は林業で奥深い世界です。タダ単に、木を植えたとして、それはどのように利用されるのでしょう?持続可能な開発と言いますか、社会システム全体の中で、どんな意味合いを持ちうるものとなりえるのでしょうか?

 NPOへお金をつければいいというものでもないですね。

 近年、NPOを舞台にした実は非人道的な行いがよくニュースになります。NPO法人が悪質商法や犯罪の隠れみのになるケースが後を絶たないですね。

 CSRでお金をつけた先が、犯罪に手を染めていてもシャレになりません。

 いくつか、森に関して実績を作ったコンサルティングの会社があるんですが、そこには依頼が殺到しています。まあ、いわゆる「森を作りましたパッケージ」をコンサルティング会社が企画して、大企業がそれを買う。

 大企業はお金をつけるだけで、報告書が出来上がる。

 大企業のCSR予算が濁流のように流れ込んでいます。

 それはそれで、いい面はあるでしょう。もしも、しっかりと管理された、社会と共存可能な森が出来上がるならば、ね。

 ただ、CSRをただの浄罪にするのも、私はあまり好きではありません。やらないよりはいいんですよ。

 前に書きましたけど、マクドナルドが食育でCSR活動をするというのも、なんとも。記事はhttp://www.insightnow.jp/article/1408ですね。

 だったら、農水省の「めざましごはん」キャンペーンに乗ったほうがよっぽどいいと思いますけど。朝マックのメニューにご飯を使うメニューを出す?というのはちょっとピントがずれますけどね。

 事業自体の社会性というお話しで、社会にバリューを与えてくれればそれでいいと思っています。

 極端な例ですが、食品の偽装をしている会社がCSRにすごい予算を割いていても困りますよね。それよりも、本業をしっかりやってくれ、と言いたくなる。

 私は企業の意思の表れとしての事業があって、その事業を通じて社会に貢献するべきなのでは?と思っています。小手先のソーシャルマーケティングに近いCSRは悲しいし、寒いと思っています。

 お金をつけるよりも、社員が地域の掃除をしたり、ボランティアしたり、といった体を使った社会貢献のほうがよほど今のCSRよりはいいように思うのです。

 確かに、世の中の役に立ちたい社会企業家にとっては大きなチャンスかもしれません。安定的にCSR予算がしばらくあるのなら世の中を変えうるとも思えるかもしれません。

 ただ、大企業が本業において、社会性を考えるほうが、社会にとってはクリティカルなように感じてしまうのです。社会を変えたい若者と、今、大きな力を持っている大企業のどちらが社会を変えうるのでしょうか?
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2008.07.08(22:46)|ソーシャルコメント(0)トラックバック(1)TOP↑
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