最近は、大手町にいることが多いです。友人たちがたくさん近くのビルで働いているので、ちょこっと会ったりもしています。
まあ、大手町はビジネス街ですな。丸ビル、新丸ビルはすごいバブリーですね・・・。
リーマンは破綻してしまいましたが、外資企業の匂いはプンプンしていますよ。さて、今日は、外資系企業のように設けるためのセールスプロセス改善のお話しです。
何度でも書きますが、お客さんが目の前に突如として現れて、その商品をくれ!と言ってお金をくれる、そんなことは起こりません。
突然、素敵な異性が現れて「付き合ってください!」と言うような事態は芸能人でも無い限り、起こらないのと同じです。
サービス、商品を提供して、お金を払っていただくためには、ニーズのある人に、その人が買いたくなるようにオススメしないといけません。
ニーズのある人に、その人が買いたくなるようにオススメするためには、ニーズのある人を集めなくてはいけません。
今日は、ニーズのある人にその人が買いたくなるようにオススメするプロセスのお話しです。
買いたくなるようにオススメすると言っても、いきなり商品の利点をまくしたてるのは、現代のセールスではNGです。火事が起きている家に、消火器を売る場合は、いきなり「この消火器は火が消えます!」と売りつけるべきではありますよ。
でも、通常のケースでは、ニーズというのはそんなには顕在化していない。ぼんやりと漠然としているという前提で考えたほうがいい。
無料○○で集めた人であっても、自分のニーズを明確に言語化できる人はいません。
なんか、こういうのいいよな、と思っても、B2Bであれば特に自分のニーズと合致しない限りは買わないのです。
相手のニーズを明らかにするにはどうするのか?
そう!聞けばいいんです。
でも、直球であなたのニーズは何ですか?と聞いてはいけませんよ。
それは、「僕がどうであれば、何をすれば、あなたは私と付き合ってくれるんですか?」と聞いているようなものです。
その瞬間に会話が止まってしまいます・・・。
たとえば、「今回はこの商品に関してのお問い合わせでお電話いただきましたが、なにかこのような領域でお困りのこと、お悩みなどはございますか?」ぐらいで聞いてあげれば、ニーズのあるお客さんであれば、喋り出します。延々としゃべるかもしれません。
しゃべらなければ、ニーズがない冷やかしなのかもしれません。
話してくれると嬉しいのですが、あんまりお話しが拡散すると、しんどいので、相槌の打ち方でうまくコントロールしてあげます。
コーチングや、カウンセリングでよく言われるのは、傾聴技術ですが、買わないほうに傾聴してはいけません。短時間で高価格で成約するように導きながら傾聴する必要があります。
「僕なんかがベンツを買うのは身の程知らずって言われるかもしれませんけど」とおっしゃるお客さんに、
「そうですよねー」と相槌を打つベンツディーラーさんはいませんね?
共感を示すために「身の程知らずですよねー」とバックトラックして言ってはいけませんよね。
そんなことを言われたら、買いません。
「いえいえ、そんなことありませんよ」「お似合いですよ」とにこやかに言ってあげると相手は喜びます。この傾聴の仕方の違いによるコントロールがわかりますか?
このあたりの感覚は非常に重要ですね。
それで、ある程度相手の問題点が明確化されてきたら、SPINが登場します。
Sはシチュエーションを聞く質問です。現状質問と呼ばれるものです。なんらかの撒き餌を巻いて集客している場合は、いきなりお悩みについて聞きますが、相槌を適切に打っていれば現状がなんとなく把握できてきます。お客さんも喋ることで現状が整理される。
次はPです。これはプロブレムクエスチョンの略ですね。そのお悩みというのは、一体どんな問題なのか?を認識してもらいます。「それって問題ですよねー」といった相槌を打てば、お客様はこの状況が問題であるという認識を固定化してくれます。
次はIです。インプリケーションクエスチョンの略です。これは示唆質問といって、この問題を放置しておくと大変なことに!というように想像してもらうための質問です。「この問題がすぐに解決できないと、こんな問題にもなりかねませんよね!」といった感じです。あんまり脅すのもちょっと品性の問題になりますけどね。
ただ、ここで膨らませることができれば、お客さんは問題がすごく大きいという認識をしてくれて、より高い価格付けが可能となります。
そして、Nは、解決質問。解決したとしたら、こんなに素晴らしいことになる!というイメージを抱いてもらうための質問です。「この問題が解決すれば、きっとこんなによくなりますよ!」ぐらいでしょうか。
このSPINの過程で、潜在もしくは、漠然としているニーズがリアルにありありとイメージできるようになり、この問題がなくなることへの解決策、ソリューションを欲しがるような状態になります。
繰り返しになりますが、この一連の質問への反応を見ることで、どの程度のバリュープライシングが可能かがわかります。
無理に高く売りつけろ、ということではありません。高いお値段の提案をするのは、なんでもいいんですよ。
カスタム商品でいろいろな要素の組み合わせであれば、これとこれとこれを足すとこれになります、とバリューアップすることもできます。
多少高くなっていても、その要素要素がどんな問題を解決してくれるのかの成果イメージが見えればいいんです。それでお金があれば買います。
つまり、このヒアリングの段階でどのぐらいお金を払うのか?が経験を積むと判別できるようになってくる。スピンを使ってお話しを聞いている時に、どれぐらい深刻な問題で、解決するということがいくらぐらいの知覚価値になりうるか、がわかるのです。
当然、このヒアリングの段階ではどんな提案書を書いてくるのか?を探る状態です。だから、ヒアリングして、お客様の満足する条件を書き出して、お客様に確認したら、次の週には商品提案をしたほうがいいですね。
まあ、やりすぎな会社はこの条件を満足する提案が出てきたら買います!というような仮発注のサインを書かせる会社もありますけどね。
ただ、ニーズがいくら高く顕在化されても、お金がなければ買えません。
お金がちょっと、と言って、値切り交渉をしてくる相手もいますよね。でも、値切りの交渉をしてくる相手は商品が欲しいんです。
わかります?
だから、簡単に値切ってはダメなんです・・・。
まあ、本当にお金が無いのか、単に値切っているのか、それともただの断り文句なのか、を見極めるのは経験が要りますけどね。
ヒアリングの時に、しっかりSPIN技法を使うことで、お客さんの購買意向の見極め、高価格化の見極めができます。
提案のプロセスはもう修正がきかないので、このヒアリングがすごく大事なんですね。提案力は提案力で1つの要素ですが、ニーズの把握力、商売の匂いのかぎわけがこの段階ですべきことですね。
今日は長く書きすぎました。すいません。また、セールスプロセスに関しては書いていこうと思いますので、お楽しみにお待ち下さい。
インサイトナウのほうの記事はhttp://www.insightnow.jp/article/2040です。
これまで、無料○○でお客様を集めるプロセスや、プロセス全体のROI測定の必要性、お客様の買う気に応じた分類、ニードセールス概念についてご説明してきました。
今回は、お客様に対するヒアリングのプロセスとヒアリングテクニックである「SPIN」についてご説明差し上げます。
まあ、大手町はビジネス街ですな。丸ビル、新丸ビルはすごいバブリーですね・・・。
リーマンは破綻してしまいましたが、外資企業の匂いはプンプンしていますよ。さて、今日は、外資系企業のように設けるためのセールスプロセス改善のお話しです。
何度でも書きますが、お客さんが目の前に突如として現れて、その商品をくれ!と言ってお金をくれる、そんなことは起こりません。
突然、素敵な異性が現れて「付き合ってください!」と言うような事態は芸能人でも無い限り、起こらないのと同じです。
サービス、商品を提供して、お金を払っていただくためには、ニーズのある人に、その人が買いたくなるようにオススメしないといけません。
ニーズのある人に、その人が買いたくなるようにオススメするためには、ニーズのある人を集めなくてはいけません。
今日は、ニーズのある人にその人が買いたくなるようにオススメするプロセスのお話しです。
買いたくなるようにオススメすると言っても、いきなり商品の利点をまくしたてるのは、現代のセールスではNGです。火事が起きている家に、消火器を売る場合は、いきなり「この消火器は火が消えます!」と売りつけるべきではありますよ。
でも、通常のケースでは、ニーズというのはそんなには顕在化していない。ぼんやりと漠然としているという前提で考えたほうがいい。
無料○○で集めた人であっても、自分のニーズを明確に言語化できる人はいません。
なんか、こういうのいいよな、と思っても、B2Bであれば特に自分のニーズと合致しない限りは買わないのです。
相手のニーズを明らかにするにはどうするのか?
そう!聞けばいいんです。
でも、直球であなたのニーズは何ですか?と聞いてはいけませんよ。
それは、「僕がどうであれば、何をすれば、あなたは私と付き合ってくれるんですか?」と聞いているようなものです。
その瞬間に会話が止まってしまいます・・・。
たとえば、「今回はこの商品に関してのお問い合わせでお電話いただきましたが、なにかこのような領域でお困りのこと、お悩みなどはございますか?」ぐらいで聞いてあげれば、ニーズのあるお客さんであれば、喋り出します。延々としゃべるかもしれません。
しゃべらなければ、ニーズがない冷やかしなのかもしれません。
話してくれると嬉しいのですが、あんまりお話しが拡散すると、しんどいので、相槌の打ち方でうまくコントロールしてあげます。
コーチングや、カウンセリングでよく言われるのは、傾聴技術ですが、買わないほうに傾聴してはいけません。短時間で高価格で成約するように導きながら傾聴する必要があります。
「僕なんかがベンツを買うのは身の程知らずって言われるかもしれませんけど」とおっしゃるお客さんに、
「そうですよねー」と相槌を打つベンツディーラーさんはいませんね?
共感を示すために「身の程知らずですよねー」とバックトラックして言ってはいけませんよね。
そんなことを言われたら、買いません。
「いえいえ、そんなことありませんよ」「お似合いですよ」とにこやかに言ってあげると相手は喜びます。この傾聴の仕方の違いによるコントロールがわかりますか?
このあたりの感覚は非常に重要ですね。
それで、ある程度相手の問題点が明確化されてきたら、SPINが登場します。
Sはシチュエーションを聞く質問です。現状質問と呼ばれるものです。なんらかの撒き餌を巻いて集客している場合は、いきなりお悩みについて聞きますが、相槌を適切に打っていれば現状がなんとなく把握できてきます。お客さんも喋ることで現状が整理される。
次はPです。これはプロブレムクエスチョンの略ですね。そのお悩みというのは、一体どんな問題なのか?を認識してもらいます。「それって問題ですよねー」といった相槌を打てば、お客様はこの状況が問題であるという認識を固定化してくれます。
次はIです。インプリケーションクエスチョンの略です。これは示唆質問といって、この問題を放置しておくと大変なことに!というように想像してもらうための質問です。「この問題がすぐに解決できないと、こんな問題にもなりかねませんよね!」といった感じです。あんまり脅すのもちょっと品性の問題になりますけどね。
ただ、ここで膨らませることができれば、お客さんは問題がすごく大きいという認識をしてくれて、より高い価格付けが可能となります。
そして、Nは、解決質問。解決したとしたら、こんなに素晴らしいことになる!というイメージを抱いてもらうための質問です。「この問題が解決すれば、きっとこんなによくなりますよ!」ぐらいでしょうか。
このSPINの過程で、潜在もしくは、漠然としているニーズがリアルにありありとイメージできるようになり、この問題がなくなることへの解決策、ソリューションを欲しがるような状態になります。
繰り返しになりますが、この一連の質問への反応を見ることで、どの程度のバリュープライシングが可能かがわかります。
無理に高く売りつけろ、ということではありません。高いお値段の提案をするのは、なんでもいいんですよ。
カスタム商品でいろいろな要素の組み合わせであれば、これとこれとこれを足すとこれになります、とバリューアップすることもできます。
多少高くなっていても、その要素要素がどんな問題を解決してくれるのかの成果イメージが見えればいいんです。それでお金があれば買います。
つまり、このヒアリングの段階でどのぐらいお金を払うのか?が経験を積むと判別できるようになってくる。スピンを使ってお話しを聞いている時に、どれぐらい深刻な問題で、解決するということがいくらぐらいの知覚価値になりうるか、がわかるのです。
当然、このヒアリングの段階ではどんな提案書を書いてくるのか?を探る状態です。だから、ヒアリングして、お客様の満足する条件を書き出して、お客様に確認したら、次の週には商品提案をしたほうがいいですね。
まあ、やりすぎな会社はこの条件を満足する提案が出てきたら買います!というような仮発注のサインを書かせる会社もありますけどね。
ただ、ニーズがいくら高く顕在化されても、お金がなければ買えません。
お金がちょっと、と言って、値切り交渉をしてくる相手もいますよね。でも、値切りの交渉をしてくる相手は商品が欲しいんです。
わかります?
だから、簡単に値切ってはダメなんです・・・。
まあ、本当にお金が無いのか、単に値切っているのか、それともただの断り文句なのか、を見極めるのは経験が要りますけどね。
ヒアリングの時に、しっかりSPIN技法を使うことで、お客さんの購買意向の見極め、高価格化の見極めができます。
提案のプロセスはもう修正がきかないので、このヒアリングがすごく大事なんですね。提案力は提案力で1つの要素ですが、ニーズの把握力、商売の匂いのかぎわけがこの段階ですべきことですね。
今日は長く書きすぎました。すいません。また、セールスプロセスに関しては書いていこうと思いますので、お楽しみにお待ち下さい。
インサイトナウのほうの記事はhttp://www.insightnow.jp/article/2040です。
これまで、無料○○でお客様を集めるプロセスや、プロセス全体のROI測定の必要性、お客様の買う気に応じた分類、ニードセールス概念についてご説明してきました。
今回は、お客様に対するヒアリングのプロセスとヒアリングテクニックである「SPIN」についてご説明差し上げます。
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