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インサイト100マネジメント
> 部下を残して辞めるということ
 今日は恥ずかしいお話しを書きます。
 
 私は独立した時、当然、前の会社は辞めました。

 自分が何ができるのか?をいろいろと考えてみたかった、実際にやってみたかった、という想いがありました。

 まあ、エゴです。

 その時、部下にとって、上司が辞めてしまうということはどういうことなのかを、本当の意味で深くは考えていませんでした。

 本当にひどい男です。

 今だから、そういうことがわかりますが、当時はそんなことを考えもしませんでした。

 気づけたからいいですけど、このことに気がつけたのは、振り返るとよかったとは思いますが、気づいていない時期があった自分が恥ずかしいです。

 ただ、部下があんまり増えてしんどかった面もあります。私が1人なら、どこでも生き抜いてみせるのに、といった意味の無いことを証明しようとしていた面もあります。

 当時、部下のことを考えると、私はある意味、重荷をしょっているかのような感じだったのかもしれません。優秀な人間が多かったですが、本当に私は恵まれていましたが、そのありがたみにはなかなか気がつけなかったですね。

 私はある時まで、そのことに気がつけていませんでした。

 なぜ気が付いたのか?

 それは、ある時、ある人と話していて、言われたからでした。

 その人は、何人か部下がいる人でした。

 その人がいったのは、「いい条件があったら、いつでも辞めますって上司には言ってますよ」という言葉でした。

 その言葉を聞いて、「あれ、違和感があるな」と私は思いました。なんでかはすぐにはわかりませんでした。

 その人を見るうちに、いろいろと気が付き始めました。何かがおかしいと。

 そうか。私も、エゴで、部下を残して辞めたんだ、と。いい条件があったら、辞めますと言っているこの人と一緒なんだ、と。

 いろいろ偉そうなことを言っても、この人と変わらんじゃないか・・・、と。

 個人で伸びろ!的な時代なのかもしれませんが、やはり上司は部下を育てなければいけないし、食べれるように機会を持ってこなくてはいけないのです。

 ある瞬間に、突然、「俺、ぬーけた。」と言われても、部下は困るのです。

 辞める時、言われた言葉で、あまり響かなかった言葉があります。

 「私は伊藤さんだったから、伊藤さんが上司だったから、ここで仕事しようと思ったんです。辞められたらどうすればいいんですか!」

 この言葉をくれた人には、心から謝らなければいけないと思っています。

 今なら、非常によくわかります。私はなんてひどい男だったのでしょうね。

 私はなんて、だめな男だったんでしょうね。

 本当の意味でのマネジメントマインドというのは、ある意味で一生を背負う覚悟かもしれません。まあ、今時、人は流動化していますから、人は動いていってしまうかもしれません。

 でも、それでも、背負っていく覚悟が本当のマネジメントマインドなのではないかな、と思います。

 まあ、依存しあっても、だめでしょうけど。だから、大きな会社のジョブローテーションにはすごーく意味があるんでしょうね。上司からも、会社からも、人材を見ることができる。

 そんな余裕が失せた今の時代。企業はいろいろな形を模索してはいますが。

 私はどうしようもない男だったんだということに、ある時、気が付いたというお話しです。
 

 
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2009.03.03(22:21)|マネジメントコメント(0)トラックバック(0)TOP↑
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