「地方自治体のブランド創出」とか、そういうことをやっている友人がいます。彼はバリバリのコンサルタントで、全国を飛び回る毎日を送っているそうで。先日、彼と東京で飲んで、多摩まで帰るのがつらかったので、アパホテルにそのまま泊めてもらいました。
1人用のホテルに押しかけてしまったので、夜遅くまで、いろいろと話しをした後に、私は床でスヤスヤと眠りました・・・。次の朝の大浴場でのお風呂は気持ちよかった・・・。
その時に、「市町村のブランド作り」みたいな資料を見せてもらいまして。思ったこととしては、地域商品のブランド化から入ったほうが、多くの人にはわかりやすいんだろうなあ、ということでした。
特産品とか、そういうものですね・・・。でも、本質的にその地域って何?みたいなお話しから入るやり方でも、それなりに地方自治体の関心を集めるパッケージができたらいいなあ、と思いました。
一時期、「おニャン子クラブ」や「AKB48」のプロデューサーで有名な秋元康さんが、地方ごとにテーマソングを作る、というのを、NHKの衛星の番組か何かでやっていました。それも、商品から入っていくやり方に近いですよね。どうしても、そういうわかりやすさから入るほうが、世の中的な「受け」から考えれば、早いですよね。
でも、多分、本質的に、その地域自体をブランド化していくことにつながる活動になる可能性は低いんじゃないかな、と思うわけです。
私の独断と偏見で言いますと、「銀座」というと、「大人の色気のある街」みたいなイメージです。それで、ちょっと見栄を張って、女の子と遊びに行く時には、銀座に行ったりします。やや恥ずかしいですが・・・。
「新橋」というと、「中年サラリーマンが飲んでる街」みたいなイメージです。ちょっとおじさんに差し掛かった人々と飲むときは、なんとなく新橋のお店です・・・。銀座と新橋は本当にお隣の街なんですけどね・・・。
私は新橋は好きではないですけど、おそらく、「おじさんたち」はたまらなく好きなのではないかな?、と。「自分にぴったりだ!」と、言葉に出すと恥ずかしいけど、無意識的には、俺は新橋で飲んでるサラリーマンだ、文句あるか?というセルフイメージに満足しているのではないかな、と。
当然、それぞれの地域は、既に色を持っています。それを本質的に変えていくことは難しいでしょう。ただ、それを前提とした上で、しっかりとした、その地域の特性を概念レベルで明確化し、その上で「住みたい人」、「訪れたい人」、「売れるモノ」を作り出すことは、それなりにできるんではないかな、と思います。
前にも書きましたが、内部からの自己認識はできません。認識には必ず部外者が必要です。ゲーデルの不完全性定理とか、チャイティンの定理からですね・・・。アインシュタインも、ある次元で生じている問題は、同じ次元からの観測では解に辿り着けず、違う次元からの観測によってしか解が得られない、と主張しています。
だから、コンサルタントが自治体に入っていって、あなたの地域はこうじゃないですか?ということ自体には一応価値があると思います。
そこで、いきなり具体に落とさないで、その街のコンセプトというか、提供価値というか、そういうものを明確化するお手伝いをした上で、具体に落としていく、というようなことができたら、いいんじゃないかな、と思うのですね。
別に、ブランドエクイティだとか、ブランドアイデンティティだとか、難しい言葉を使う必要はないですし、必ずしも、ロゴマークのデザインに落とす必要もないと思います。
アカデミックに学びたい方は、アーカー教授のブランディング三部作「ブランド・エクイティ戦略」「ブランド優位の戦略」「ブランド・リーダーシップ―」を読んでみて下さい。最近に書かれたものほど、チャートが概念的に整理されてはいます。はじめの頃の本に書いてあるチャートはちょっとひどいですね・・・。
個人的には片平先生の「パワー・ブランドの本質」が好きですね。学生のころ、彼の講義に出ていた時に、「ブランドとは人の頭の中に口座があるようなものだ」と言っていました。その口座に入っているものによって、人は購買したり、しなかったりするのだ、と言っていました。もうだいぶ前なので、彼の理論がどう変わっているのかトレースできてはいませんが・・・。
結局は、ある程度の規模感のある人々の頭の中に、長期的な視点で見て、どんなイメージ形成が可能ですか?という普通の論点に帰着しますね。具体に落ちた時の論点は、その地域に住みたい人、訪れたい人を増やすには?とか、その地域の特性を活かした商品は?とか、そういう論点に行くんでしょうけど・・・。
その上で、地域の仕組みというか、ストラクチャー的な論点に移行していくと、わかりやすいかな、と。結局、普通の事業を組むときと同じような論点が適用できる・・・。別に「ブランディング」とか「ブランド」という言葉は本質的でない、という結論に帰着してしまうのかな・・・。
まあ、今のB2Bソリューションの切り口として、「コーチング」と称した組織から入っていくのが流行っているように、自治体へのソリューションの切り口として、「ブランド」と称するものがある、ということだけなんでしょうね・・・。
コンサルティングという商品をパッケージ化して、全国に営業をかけていくんだ!という視点で言うと、ブランド>特産品、という切り口は、とても強力なものなのだと思いますし、顧客に合わせるという視点から行くと、彼らにわかりやすいものから入るのも、正しいアプローチだとは思います・・・。
ちょっと、徒然と書いてしまいましたね。ごめんなさい。

「上海で人材紹介はじめました」というブログと相互リンクさせていただきました。SEの特殊な分野での人材紹介をしているそうです。
なんでしょう?雰囲気的にこのブログに近い感じがしたので、お願いしてみたら、快諾してくれました。中国ビジネスは成長期の後期に入ったと思いますが、まだまだ魅力的です。上海の雰囲気を感じて、ビジネスがやりたくなりそうな感じがするブログですので、見てみてください。
1人用のホテルに押しかけてしまったので、夜遅くまで、いろいろと話しをした後に、私は床でスヤスヤと眠りました・・・。次の朝の大浴場でのお風呂は気持ちよかった・・・。
その時に、「市町村のブランド作り」みたいな資料を見せてもらいまして。思ったこととしては、地域商品のブランド化から入ったほうが、多くの人にはわかりやすいんだろうなあ、ということでした。
特産品とか、そういうものですね・・・。でも、本質的にその地域って何?みたいなお話しから入るやり方でも、それなりに地方自治体の関心を集めるパッケージができたらいいなあ、と思いました。
一時期、「おニャン子クラブ」や「AKB48」のプロデューサーで有名な秋元康さんが、地方ごとにテーマソングを作る、というのを、NHKの衛星の番組か何かでやっていました。それも、商品から入っていくやり方に近いですよね。どうしても、そういうわかりやすさから入るほうが、世の中的な「受け」から考えれば、早いですよね。
でも、多分、本質的に、その地域自体をブランド化していくことにつながる活動になる可能性は低いんじゃないかな、と思うわけです。
私の独断と偏見で言いますと、「銀座」というと、「大人の色気のある街」みたいなイメージです。それで、ちょっと見栄を張って、女の子と遊びに行く時には、銀座に行ったりします。やや恥ずかしいですが・・・。
「新橋」というと、「中年サラリーマンが飲んでる街」みたいなイメージです。ちょっとおじさんに差し掛かった人々と飲むときは、なんとなく新橋のお店です・・・。銀座と新橋は本当にお隣の街なんですけどね・・・。
私は新橋は好きではないですけど、おそらく、「おじさんたち」はたまらなく好きなのではないかな?、と。「自分にぴったりだ!」と、言葉に出すと恥ずかしいけど、無意識的には、俺は新橋で飲んでるサラリーマンだ、文句あるか?というセルフイメージに満足しているのではないかな、と。
当然、それぞれの地域は、既に色を持っています。それを本質的に変えていくことは難しいでしょう。ただ、それを前提とした上で、しっかりとした、その地域の特性を概念レベルで明確化し、その上で「住みたい人」、「訪れたい人」、「売れるモノ」を作り出すことは、それなりにできるんではないかな、と思います。
前にも書きましたが、内部からの自己認識はできません。認識には必ず部外者が必要です。ゲーデルの不完全性定理とか、チャイティンの定理からですね・・・。アインシュタインも、ある次元で生じている問題は、同じ次元からの観測では解に辿り着けず、違う次元からの観測によってしか解が得られない、と主張しています。
だから、コンサルタントが自治体に入っていって、あなたの地域はこうじゃないですか?ということ自体には一応価値があると思います。
そこで、いきなり具体に落とさないで、その街のコンセプトというか、提供価値というか、そういうものを明確化するお手伝いをした上で、具体に落としていく、というようなことができたら、いいんじゃないかな、と思うのですね。
別に、ブランドエクイティだとか、ブランドアイデンティティだとか、難しい言葉を使う必要はないですし、必ずしも、ロゴマークのデザインに落とす必要もないと思います。
アカデミックに学びたい方は、アーカー教授のブランディング三部作「ブランド・エクイティ戦略」「ブランド優位の戦略」「ブランド・リーダーシップ―」を読んでみて下さい。最近に書かれたものほど、チャートが概念的に整理されてはいます。はじめの頃の本に書いてあるチャートはちょっとひどいですね・・・。
個人的には片平先生の「パワー・ブランドの本質」が好きですね。学生のころ、彼の講義に出ていた時に、「ブランドとは人の頭の中に口座があるようなものだ」と言っていました。その口座に入っているものによって、人は購買したり、しなかったりするのだ、と言っていました。もうだいぶ前なので、彼の理論がどう変わっているのかトレースできてはいませんが・・・。
結局は、ある程度の規模感のある人々の頭の中に、長期的な視点で見て、どんなイメージ形成が可能ですか?という普通の論点に帰着しますね。具体に落ちた時の論点は、その地域に住みたい人、訪れたい人を増やすには?とか、その地域の特性を活かした商品は?とか、そういう論点に行くんでしょうけど・・・。
その上で、地域の仕組みというか、ストラクチャー的な論点に移行していくと、わかりやすいかな、と。結局、普通の事業を組むときと同じような論点が適用できる・・・。別に「ブランディング」とか「ブランド」という言葉は本質的でない、という結論に帰着してしまうのかな・・・。
まあ、今のB2Bソリューションの切り口として、「コーチング」と称した組織から入っていくのが流行っているように、自治体へのソリューションの切り口として、「ブランド」と称するものがある、ということだけなんでしょうね・・・。
コンサルティングという商品をパッケージ化して、全国に営業をかけていくんだ!という視点で言うと、ブランド>特産品、という切り口は、とても強力なものなのだと思いますし、顧客に合わせるという視点から行くと、彼らにわかりやすいものから入るのも、正しいアプローチだとは思います・・・。
ちょっと、徒然と書いてしまいましたね。ごめんなさい。


「上海で人材紹介はじめました」というブログと相互リンクさせていただきました。SEの特殊な分野での人材紹介をしているそうです。
なんでしょう?雰囲気的にこのブログに近い感じがしたので、お願いしてみたら、快諾してくれました。中国ビジネスは成長期の後期に入ったと思いますが、まだまだ魅力的です。上海の雰囲気を感じて、ビジネスがやりたくなりそうな感じがするブログですので、見てみてください。
- 関連記事
-
- ブランディングについて (2013/08/14)
- 風評被害とブランド (2011/07/15)
- ブランディング (2007/11/19)
スポンサーサイト