まず、ヒアリング対象がいます。その人にヒアリングさせてもらう場合に、やっぱり失礼があってはいけません。
ただ、ビジネスマナーというソリューションではなく、そもそもコミュニケーションの前提って何なの?というところから踏み込んでいこうと思います。
人の心を抽象的なレイヤから、具体的なレイヤまで分けて行ったとします。
抽象的なレイヤの部分は感性/感覚の部分です。具体に落ちてくると、言語という形に落ちる部分があって、その具体的な部分で言語思考をしたりするとしましょう。
ただ、心の中の領域の大きさでいくと、具体の部分のほうが圧倒的に少ないでしょうね。今、言語にできる部分なんて、すごーく少なくて。漠然とした、捉えられないイメージになっている部分のほうが圧倒的に多いでしょう。
その、感覚、感性の部分を直接伝え合えれば、人はきっとわかりあえるかもしれません。
ひょっとしたら、太古の昔、人類はそういったことを伝え合っていたかもしれません。
でもね、言語を駆使して頭を発達させてきた人類は、今はそんなことできないですよね。
だから、言葉にしないといけない。言語的コミュニケーションを取らないと、理性的な理解には到達しない。共通の地平を2人の間に、いや、複数人の間に開かなくてはならない。
ただし、最近よく言われます。非言語的コミュニケーションも大事ですよ、と。非言語的な部分にも注意してラポールを築きなさいと。
共通の地平を開く時に、言語的/非言語的要素があるし、ロジック要素/感覚要素、意識/無意識要素があるということですね。
ラポールは結局、好意的な情動記憶への作用ですよね。今日はマネジメントの研修ではないので、深入りしませんが、過去の強い情動の記憶が再現されることによって、好感、嫌悪が発生するというメカニズムです。
ラポールの発生のさせ方は技術論がありますが、発生するラポールは具体のレイヤでは一様ではないですよね。それぞれの参加者のパーソナルヒストリーに依存し、ラポール空間が形成されます。
だから、相手の心のパーソナルヒストリーを尊重しないとそもそもラポール自体を発生させても長続きはしませんね。だから、相手の人格、パーソナルヒストリーを100%認めてあげましょう、という精神論はすごく大事です。
ただ、相手のパーソナルヒストリーを認めたからといって、100%相手に迎合するわけではありません。
アサーティブな主張をしないといけませんね。
相手も勝つし、自分も勝つ。そのために言うべきことは言うし、相手にも言うべきことを言ってもらう。
場をアサーティブにすることがロジックが機能する前提条件です。
話しを元に戻しましょう。
で、まあラポールを築くには技術論的には結局、「姿勢、視線、声音、しぐさ」などに注意しなさい、と。
よく、メラビアンの法則を引き合いに出しますよね。人の印象形成、特にファーストインプレッションは視覚がメインで行われる。55%は視覚情報。38%が聴覚情報。7%が論理情報だと言われるのです。
見た目の印象は大事ですよ、清潔感のある服装にしましょうね、と。
声の出し方やしゃべるスピードも大事ですよ、と。
言ってることが正しくても、上記2要素で失敗すると、話しが通りませんよ、と。
ただね、内部リソースを使って、外部世界に作用して、儲かるという未来を作ろう!というのがビジネスです。
行為弁証法的な視点ですよね・・・。人が内部リソースを使い、外部世界に作用しようとする時、出来事が発生する。その発生する出来事によって、人と内部リソース、外部環境が同時に変容していく。
そういった相互作用を経て、儲かるという未来が出現する。
でも、その未来を作るとき、ある程度、論理的な正しさがないと儲かりませんよね。
だから、論理的な正しさも当然大事なのです。いくら、周囲の協力が得られても、儲からない未来を作ってしまっては意味がないのです。
ヒアリングする場合も、儲かるという未来のための1つの施策なりを検討するためにヒアリングがあるのです。
儲けるためには、売上を上げつつ、1サイクル当たりの利益率を上げつつ、効率を上げていくことが重要ですよね。施策はだいたいそのうちのどれかに当たるのです。
ビジネスの目的を儲けることとすると、こういう全体感を規定することはだいたい正しくなります。
人の会社へのロイヤリティを上げる話は?と聞かれそうですが、それは効率を上げるに入ると思います。結局、人がいつかないと、同じことを繰り返さないといけないから効率が悪いのです。
話しを元に戻しましょう。
売上を上げるための話しなのか、1サイクルあたりの利益率を上げるための話しなのか、効率を上げるための話しなのか。ヒアリングしている内容がどのグループに属するのか?を考えながら、何を聞かねばならないのか?を考えます。
論点を細かく分けていくのですね。ただ、きれいに上のほうから分けるのは大変なので、これまでにヒアリングした内容があるのならば、上のほうと、下のほうをつなげる作業、グルーピングする作業をしてみるといいと思います。
ヒアリング目的がビジネス的にどんな位置づけか確認しつつ、ヒアリング背景から、目的を経て、具体のヒアリングする論点につなげていくんですね。そして、創り出したい儲かる未来のイメージもなんとなく沸きます。
ここのリアリティを共有できると、ヒアリングはすごくスムーズになりますね。私たちはどんな未来を作ろうとしているのか?の枠組みと解のイメージをしっかりもちましょう。
あと、なんのために聞いているのかよくわかっていると、想定した論点がちょっと相手の現実とずれていたとしても、簡単に修正がききますね。
「相手の現実とのずれ」が出るのは当然ですよね。こちらが想像して、想定したことと、相手の現実は違うことがあります。当たり前です。
ここでは、相手の現実を優先します。未来へ向かう出発点が違うだけですので、違っても動揺しないで下さいね。
相手の現実を認めずに、承認せずに、今はこうなっているはずだ!と押し付けても意味がないのです。
相手の現実とずれがあった場合、非言語的にも、そういうメッセージを出してあげないといけません。余裕を持ちましょう。
ロジックを優先しようとすると、意外と非言語的な部分との乖離が出てきます。相手の状況に合わせて、柔軟にロジック、この場合、質問の体系ですが、その見直しをしないといけないのです。
知っておかないといけない理屈はこのようになります。あとは演習でなんとかするつもりです。「俺が3時間もたせてみせる!」と、33分探偵のように締めてみました・・・。今日はちょっとごめんなさいね。
流れを作るのに、書いてみないとなかなかうまくいかないもので・・・。
まあ、研修では質問を受け付けますから、小難しいことをたくさん書きましたけど、大丈夫かな、と。それでは次回をお楽しみに。
ただ、ビジネスマナーというソリューションではなく、そもそもコミュニケーションの前提って何なの?というところから踏み込んでいこうと思います。
人の心を抽象的なレイヤから、具体的なレイヤまで分けて行ったとします。
抽象的なレイヤの部分は感性/感覚の部分です。具体に落ちてくると、言語という形に落ちる部分があって、その具体的な部分で言語思考をしたりするとしましょう。
ただ、心の中の領域の大きさでいくと、具体の部分のほうが圧倒的に少ないでしょうね。今、言語にできる部分なんて、すごーく少なくて。漠然とした、捉えられないイメージになっている部分のほうが圧倒的に多いでしょう。
その、感覚、感性の部分を直接伝え合えれば、人はきっとわかりあえるかもしれません。
ひょっとしたら、太古の昔、人類はそういったことを伝え合っていたかもしれません。
でもね、言語を駆使して頭を発達させてきた人類は、今はそんなことできないですよね。
だから、言葉にしないといけない。言語的コミュニケーションを取らないと、理性的な理解には到達しない。共通の地平を2人の間に、いや、複数人の間に開かなくてはならない。
ただし、最近よく言われます。非言語的コミュニケーションも大事ですよ、と。非言語的な部分にも注意してラポールを築きなさいと。
共通の地平を開く時に、言語的/非言語的要素があるし、ロジック要素/感覚要素、意識/無意識要素があるということですね。
ラポールは結局、好意的な情動記憶への作用ですよね。今日はマネジメントの研修ではないので、深入りしませんが、過去の強い情動の記憶が再現されることによって、好感、嫌悪が発生するというメカニズムです。
ラポールの発生のさせ方は技術論がありますが、発生するラポールは具体のレイヤでは一様ではないですよね。それぞれの参加者のパーソナルヒストリーに依存し、ラポール空間が形成されます。
だから、相手の心のパーソナルヒストリーを尊重しないとそもそもラポール自体を発生させても長続きはしませんね。だから、相手の人格、パーソナルヒストリーを100%認めてあげましょう、という精神論はすごく大事です。
ただ、相手のパーソナルヒストリーを認めたからといって、100%相手に迎合するわけではありません。
アサーティブな主張をしないといけませんね。
相手も勝つし、自分も勝つ。そのために言うべきことは言うし、相手にも言うべきことを言ってもらう。
場をアサーティブにすることがロジックが機能する前提条件です。
話しを元に戻しましょう。
で、まあラポールを築くには技術論的には結局、「姿勢、視線、声音、しぐさ」などに注意しなさい、と。
よく、メラビアンの法則を引き合いに出しますよね。人の印象形成、特にファーストインプレッションは視覚がメインで行われる。55%は視覚情報。38%が聴覚情報。7%が論理情報だと言われるのです。
見た目の印象は大事ですよ、清潔感のある服装にしましょうね、と。
声の出し方やしゃべるスピードも大事ですよ、と。
言ってることが正しくても、上記2要素で失敗すると、話しが通りませんよ、と。
ただね、内部リソースを使って、外部世界に作用して、儲かるという未来を作ろう!というのがビジネスです。
行為弁証法的な視点ですよね・・・。人が内部リソースを使い、外部世界に作用しようとする時、出来事が発生する。その発生する出来事によって、人と内部リソース、外部環境が同時に変容していく。
そういった相互作用を経て、儲かるという未来が出現する。
でも、その未来を作るとき、ある程度、論理的な正しさがないと儲かりませんよね。
だから、論理的な正しさも当然大事なのです。いくら、周囲の協力が得られても、儲からない未来を作ってしまっては意味がないのです。
ヒアリングする場合も、儲かるという未来のための1つの施策なりを検討するためにヒアリングがあるのです。
儲けるためには、売上を上げつつ、1サイクル当たりの利益率を上げつつ、効率を上げていくことが重要ですよね。施策はだいたいそのうちのどれかに当たるのです。
ビジネスの目的を儲けることとすると、こういう全体感を規定することはだいたい正しくなります。
人の会社へのロイヤリティを上げる話は?と聞かれそうですが、それは効率を上げるに入ると思います。結局、人がいつかないと、同じことを繰り返さないといけないから効率が悪いのです。
話しを元に戻しましょう。
売上を上げるための話しなのか、1サイクルあたりの利益率を上げるための話しなのか、効率を上げるための話しなのか。ヒアリングしている内容がどのグループに属するのか?を考えながら、何を聞かねばならないのか?を考えます。
論点を細かく分けていくのですね。ただ、きれいに上のほうから分けるのは大変なので、これまでにヒアリングした内容があるのならば、上のほうと、下のほうをつなげる作業、グルーピングする作業をしてみるといいと思います。
ヒアリング目的がビジネス的にどんな位置づけか確認しつつ、ヒアリング背景から、目的を経て、具体のヒアリングする論点につなげていくんですね。そして、創り出したい儲かる未来のイメージもなんとなく沸きます。
ここのリアリティを共有できると、ヒアリングはすごくスムーズになりますね。私たちはどんな未来を作ろうとしているのか?の枠組みと解のイメージをしっかりもちましょう。
あと、なんのために聞いているのかよくわかっていると、想定した論点がちょっと相手の現実とずれていたとしても、簡単に修正がききますね。
「相手の現実とのずれ」が出るのは当然ですよね。こちらが想像して、想定したことと、相手の現実は違うことがあります。当たり前です。
ここでは、相手の現実を優先します。未来へ向かう出発点が違うだけですので、違っても動揺しないで下さいね。
相手の現実を認めずに、承認せずに、今はこうなっているはずだ!と押し付けても意味がないのです。
相手の現実とずれがあった場合、非言語的にも、そういうメッセージを出してあげないといけません。余裕を持ちましょう。
ロジックを優先しようとすると、意外と非言語的な部分との乖離が出てきます。相手の状況に合わせて、柔軟にロジック、この場合、質問の体系ですが、その見直しをしないといけないのです。
知っておかないといけない理屈はこのようになります。あとは演習でなんとかするつもりです。「俺が3時間もたせてみせる!」と、33分探偵のように締めてみました・・・。今日はちょっとごめんなさいね。
流れを作るのに、書いてみないとなかなかうまくいかないもので・・・。
まあ、研修では質問を受け付けますから、小難しいことをたくさん書きましたけど、大丈夫かな、と。それでは次回をお楽しみに。
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