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インサイト100マーケティング
> もはや5月中旬ですが・・・。「マーケティング」を少しだけ説明しますと・・・
 こんばんわ。ちょっと、忙しく、体がおかしくなりかけて、復活してきた伊藤です。

 打ち合わせの合間に、ネットカフェを見つけて30分でもいいから寝る、という生活習慣は改めたほうがいいような気がしています。

 セールス教材はもうちょっと待ってくださいね。メルマガ読者のみに告知して、1ヶ月のみ販売とかそういう形になると思います。

 さて、今日はマーケティングに関していろいろつぶやきました。ただ、「マーケティング」に関しては、宗教家みたいな人が多くて、あんまりいろいろ書くのは面倒なんですよね。一通り、マーケティングの勉強はしたので、概論みたいなことは教えられますし、専門学校で講義したりしたこともありますが、「必要ない」とは言わないけど、「方便」みたいなもんだよなあ、と思っています。

 コトラーは一生懸命マーケティング関連のフレームワークを整備しているし、知らないよりも知っていたほうがいいのですが、使いようなんですよね・・・。

 私のマーケティングに関しての強烈な体験は、前職のオーナーにお仕えした時でしたね。

 「なぜ音楽の宣伝を深夜番組の時ばっかりやってるか知ってるか?」と言われて、「ターゲットがその時間に見ているから」と言ったら、「安いからに決まってるだろ。エイベックスとかのやつが、会議でターゲットがどうでとか言っているのを聞くと、気が狂ってるとしか思えんぞ。本当にいい音楽はみんないいと思うんだろ。そういういい音楽を作るのがエイベックスの仕事だよな。あの会社はおかしい。」と言われて、当時はそうかなあ、と思いましたが、今では多分、そのオーナーが正しいと思っています。

 人間の首尾一貫したキャラクターというのは、近代が作り出した幻想です。だから、これをベースにしたマーケティングのターゲット云々のお話しは幻想である場合が多い。適用の仕方によっては意味あるようにはできますけどね。ただ、工数の割には報われない、使いにくいと思います。

 この辺りのお話しを真面目に勉強したい人への参考文献としてはドゥールーズ・ガタリあたりを読むといいとは思いますが、素養が相当ないと読めません。私も文字を追うのが精一杯。ただ、「差異と反復」は現代の人間を捉えるキーとなり得ると思います。ただ、読めない・・・。チャレンジャーな方はぜひ、ご一読を。

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 そして、そのオーナーから「みんながいいと思う本当にいいものを作れ!」と詰められて怖かったなあ、という思い出です。

 反論としては、「みんながいいと思うものを作ろうとして特徴がなくなっていく!」みたいなものがありますが、これも近代的病ですね。「平均化の誤謬」とでも言うべきものです。書く機会があればこういったことも書こうと思います。

 では、Twitterのポストを振り返ります。

①「良いものを作ればいい」。これをバカにするやつは、本当に「良い」ものが作れていないのだろう。私は販売力がプレゼンスの会社に5年もいたが、本当に勝手に売れて行く「良いもの」は販売力でプレゼンスを持つ会社にとって最大の脅威だった。

②マーケティング活動の最適化という考えは、バリューのコンセプトがあった上での話しだ。バリューが信じられないぐらい大きければ、それがずっとそうなら、最適化なんていらん。そうじゃないからいる。

③信じられんぐらい売れるものは、マーケティング云々を超えている。この感覚がないやつがマーケティングがどうこうというと、「いいものを作ればいいなんて」といった発言が出てくると思う。

④ヒットしたものをマーケティング的に分析するというのは、そのヒットが作ったものの後追いをうまくする、真似事をうまくするにはいいだろう。二番煎じなんていくらでもあるのだから。二番煎じが常にうまくできれば事業として成立するだろう。

⑤本当に新しいバリューを考えられるのは、一部の天才なのか、偶然なのか、機能主義の外側というか。そういうものを見出すというのはなかなか起こらないが、先頭を走っている自覚のある人間はそこを目指す。

⑥新しいバリューに対する敬意がないやつが、「いいものをつくればいい」をバカにする。ただ、大抵のものは新しいバリューなんてないから、バカにしていればほとんど正解になるのだけれど。

⑦ターゲット云々と理屈を捏ね回す前に、こういうのすごくない?という価値の側面から語れるやつがいないと、商品の企画なんて成立しないだろ。新しい事業を生み出す人間は賢くてもいいけど、変に賢くあろうとすると、かえって小難しくなって、よくわからんくなるのでは?

⑧ただ、面白いなと思ったのは「空」をコンセプトとしてデザイン企画をしている人がいるという。まあ、世界をまさに「空」という概念で捉えると、「新/旧」、「既知/未知」などの対立を超えて考えられるかもしれない。ただ、「空」をリアリティを持って知覚出来る人はすごく少ないだろうけど。

 基本的には書いたままなんですが、説明します。

 販売をコアなバリューとしている会社はけっこうあります。専門商社なんてそうですよね。上3つの財閥系商社はちょっと面倒なお話しにはなりますので、今日はおいておきますが、商社、販社は売ってなんぼです。で、さして売れない商品も流通網に載せて売りさばく。それが商社のバリューです。

 その商社が怖いのは、すごくいいものが出てきてしまうと、自分たちのバリューでなくても売れてしまう。そうすると、メーカーとの相対的なプレゼンスが下がるんですね。売るのが楽な商品ばっかり売っている商社はダメになります。世の中的にそれがどうなのか?は別として、この商品は大丈夫?というような物を売ってこそ、商社のプレゼンスは上がっていくのです。

 そういうプロセスを経て、仕入れ条件が良くなる。いい商品だったら、仕入れ条件はあまり良くならないですよね。

 いい商品は営業マンはうれしいですが、そういう物を売っていると商社の相対的プレゼンスは低下してしまう。脅威なんですね。

 大手のメーカーさんでやっているマーケティングなどは、新商品と言っても、焼き直しなものばかりです。じゃないとマスに売れませんし・・・。こういうことを成長カーブで考える人もいるし、「キャズム」が好きな人もいます。

 だから、マーケティング活動と言ったときに、別に焼き直しのコンセプトでいいんです。ただ、たまに本当にこれすごい!というものが出てきて、一瞬で売れて行く。信じられないぐらい売れて行く。そういうものの焼き直しで市場はあふれる、といったことが起こります。

 そういうのを見ると、自分がやってることってなんだろうなあ、と思ったりするのです。商品に関わる仕事をしていると、必ずそういう感覚を味わいます。そういうのを知っていると、「いいものを作ればいい」をバカにしたりはできなくなります。

 そして、後付けでいろいろ解説している人を見て、何か虚しい気分になりながら、一応聞いておくのです。彼らの話しがすごいからとかではないんです。この辺を勘違いしてはいけませんね。

 で、「コトラーがターゲットを考えよう」と言っている、とみんな言うのですが、これはある意味で誤解ですよね。これも機会があれば真面目に書きます。

 普通の話としては、新規事業、新商品は、コア事業、コア商品から離れれば離れるほど失敗しやすくなります。大手企業なら、既にコアの市場があります。だから、選べるターゲットは既に与件として選択肢が限られているんです。そして、ある程度バリューに関しても、既にあるんですね。

 ターゲットを選ぶ選択基準って、商品、もしくは「こんなの良くない?」の価値が高いか低いか?ぐらいしかないですよね?

 人の頭の中では、こんなん良さそうだなあ、こんな人がいいのかなあ、が正しい順序だと思います。ターゲットを先に考えるのはちょっと無理がありますね。

 無理があるから、いろんな変な調査をこねくり回して結局何も出ないというような茶番が起きたりするのです。誰の心の中がどうなんて言ってる暇があったら、こういうのいいよね?と具体のレイヤで語りましょうね。人の性格がどうとか、深層心理がとか、無意識が、とか、これも真面目に説明すると長いので割愛しますが、怪しいもんだぐらいに思っておいて下さい。

 で、すごく話しが飛びますが、結局世界はカオスで、そこに人間が意味を持たせて、実体があるという考え方が正しそうです。その、「意味を持たせる」というフォーカスの中に、「価値」「バリュー」があります。で、そういう「カオス」を仏教的には「空」と言います。

 「空」をコンセプトにするというのは、ターゲティングを超越していて面白いな、というところです。意味の前、意味の生じる瞬間みたいなものをコンセプトにしているということです。デザインとかじゃないと無理だと思いますが、マスにウケるデザインの考え方に「空」を持ってくるのは非常に面白い。

 多分、このあたりの話しを説明するとまた時間がかかるのでやめますが、派生していろんなことがありますね。

 「コア事業と新規事業」「マスとニッチ」「ターゲティング」「カオスとロジック」「近代と現代」「神の死と人間の死」「心理主義、行動主義、機能主義」。まあ、このあたりは私のライフワークみたいなもんです。

 私が何か考えるときは、最後はシンプルな施策に落ちるので、バックグラウンドはどうでもいいし、説明すると長いので、説明しませんけどね。

 では、長くなったのでこのへんで。次回をお楽しみに。
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2010.05.15(20:51)|マーケティングコメント(0)トラックバック(0)TOP↑
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