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 世の中はワールドカップ一色になっています。

 この時期になると、にわかサッカーファンが大量発生しますね。私はサッカーはヘタクソなので、あまり言いませんが、サッカー部でした。あの膨大なサッカーにかけた時間を返して欲しいと思ったりもします。毎日毎日、走り続けて、気が狂うかと思うほど、走りました。阿呆に走り続けた日々はなんだったのだろう?

 それで、「戦略」というのはあまり好きではないのですが、サッカーにも「戦略的」な考え方というものがあります。そういうことをわからずに、何を語っても虚しいですね。

 で、経営の戦略だと「市場の競争ルール」が何なのか?を考えて、それを前提として自社が儲けて行く考え方を作るのが戦略です。当然、自社のリソースの制約があり、それも織り込まなくてはいけません。そして、他にもプレーヤーがいますから、競合対策も考えますね。

 本質的には、市場の競争のルールが自社だけ分かってれば勝てますよね。

 例えば、数社がその市場の競争ルールがしっかりわかってやっていて、そのプレーヤー同士の戦いになる。そうすると、そのプレーヤー同士の戦いにいかに勝つか?が大事になって、競合対策にフォーカスしたりします。

 それで、サッカーで言うと、どうなるのでしょう?

 サッカーで言えば、ルールはたまに変更されますが、大筋は同じです。

 人間が11対11で、足でボールを扱う。手を使ってはいけない。ボールを相手のゴールに入れ合う。ゴールの大きさは7.32メートル×2.44メートル。それぞれ1人ずつ、ペナルティエリア内で手を使える。68メートル×105メートルのフィールドで行う。ゴールは105メートルの端と端にある。90分間で決着をつける。ゴールを多く取ったほうが勝ち。

 延々と書けば、まだ書けますが、ファクトはこういうファクトですね。このルールをどう解釈するかが戦略のベースとなります。

 グラウンドは68×105メートルなのですが、このグランドは広いのか、狭いのか。90分という試合時間は長いのか短いのか。

 この、広い/狭い、長い/短いが解釈、意味合いですね。

 サッカーというゲームをやるとわかりますが、みんな最後のほうはフラフラになったり、足がつったりしています。それを見ると、90分、68×105メートルで、ゴールの奪いあいをするのは、非常に体に負荷がかかるということです。前半30分だけなら、元気に走りまわったりしています。でも、前半も最後の方になると動きが落ちます。

 ここから、素直に考えると、90分は長い、グランドは広い、ということになります。この解釈が全ての戦略のスタート地点です。ここの話しはいろいろできますが、今日は昔の日本代表の話しをしましょう。

 日本だと、なぜか、90分でもきっと走れる、走れるぐらいに90分は長くはないんだ!そして、グランドは広くはないんだ。70メートルだったらしっかりダッシュして往復しろ、という考えが流行ったりします。

 そう、加茂周監督ですね。

 彼の時代、サイドバックがダッシュダッシュ、上がったり、下がったりというのが流行りました。なぜでしょう?

 彼は、どうしても、世界レベルで勝つ、というシナリオを描きたかったんだと思います。そうすると、「普通にやったら絶対勝てない」と思ったんですね。まあ、当時ならそうでしょう。選手がいませんからね・・・。で、サイドで「数的優位」を作ればセンタリングぐらいは上げられる。

 相手ゴール前にボールが上がれば、点数が入るかも知れない。

 で、着目したのがサイドバックですね。ここのポジションの選手がすごく走れたら、サイドで「数的優位」が作れる。さすがに「数的優位」ならセンタリングを上げられる。

 ここは、すごくサッカーを捉える上でポイントです。

 サッカーは11対11です。「数的同数」なら突破です。同数だと負けてしまうから、ディフェンダーの数を多くするんです。4バックか3バックに対して、1トップか2トップがオーソドックスなスタイルですよね?

 守備は数的優位で守ることが基本です。

 そこに、うまく同数の状況を作って、突破して行くのがオーソドックスな突破のセオリーですね。

 それを、『サイドで「数的優位」を作れば、「センタリング」ができる』です。

 すごくありませんか?

 いかに加茂周監督の分析の中で、日本選手が相対的にレベルが低かったか、ということがわかります。当時は確かにそれぐらいレベルが低かったですね。代表監督としては、苦肉の策です。勝ちたいと思ったら、そこまで弱者の戦略を使わざるを得なかった。

 でも、弱者の戦略とは言いにくいですね。代表チームですから、「攻撃的」とか言わないと体面としてカッコ悪い。

 一応、サイドでセンタリングのためにリスクを犯しているから、攻撃的とは言えるかもしれない。というお話しです。彼は非常に頭が良かったと思うのですが、全国の草の根レベルの指導者は、それが弱者の戦略と思わなかった人も多いですね。

 でも、同数で突破しようとしないサッカーでは、強くならないですよね。そんな異常な状態を作ればセンタリングは上がるに決まってます。ただ、相手がミスが少ないレベルでは、サイドバックが上がったところを普通に使われて、サイドバックがフラフラになってすぐに成立しなくなります。

 無理をして成立させているサッカーでしたね・・・。

 そして、全国の少年サッカーに悪影響なサッカーでした。子供にはもう少しオーソドックスなサッカーでトレーニングしてほしいですね。

 当然、加茂周監督も、そういうオプションを持っていなくはなかった。前園というドリブルで勝負できるプレーヤーをギリギリまで使った。アジアカップまで。

 で、アジアカップで前園が1対1で勝てなかった。ボールを取られまくって、日本は敗れました。ベスト4止まりだったでしょうか。このレベルで勝てないということは、ワールドカップレベルで勝てるわけがありません。

 そこから、前園を諦めて中田英寿を代表に呼びましたね。彼は長い強いパスが裏に通せる。そんなに前のほうでなければボールが持てる。彼の低い位置からの長い強いパスが出ている限りはカウンターを貰わなくて済む。

 彼は当時の代表にとってはそういう選択肢でした。

 代表チームはこの時代、前の選手が勝負して勝つというオプションをほぼ持っていなかったのです。

 そんなサッカーを代表がやっていて、ドリブルが切れるフォワードが育つと思いますか?

 指導者も、草の根レベルでは代表の真似をします。子供はやはり日本代表が好きですね。彼らを真似る。そうすると、前の選手が1対1で突破していかない。すると、そういうプレーヤーは少なくなる。そもそも目指しませんからね。

 私は加茂周の解説は好きです。言うことはすごくまともです。サッカーがすごく分かっていると思います。ただ、日本サッカーの代表監督としての罪は大きかったと思います。今でこそ、前のほうで勝負できるフォワードが育っていますが、やはり少数です。その責任は彼にもあると思っています。

 ↓が彼のお話しです。今の目線で読んでみると、また違ったサッカーの楽しみ方ができるのではないかな、と思います。

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 だから、今の代表で大久保や松井が前のほうで勝負するのはすごくいいことだと思います。多分、岡田監督は岡崎は諦めるでしょう。前で勝負できませんからね。

 オランダのディフェンスに対して勝負して勝てるかはわかりませんが、ボールを取られないで勝負をして、勝負しきらないで取られないぐらいに仕掛けて欲しい。

 前線でボールを持っている、仕掛けているのが最高にかっこいいというふうに、子供の目に見えるようなサッカーをして欲しいな、と思います。それで結果が出れば最高ですけどね。

 途中まではルールと解釈、途中からはすごく具体に落とした話しにしてしまいましたが、こんなふうにサッカーを見ることもできるよ、というお話しでした。

 それでは次回をお楽しみに。
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2010.06.18(15:35)|戦略コメント(1)トラックバック(1)TOP↑
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