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インサイト100シンキングメソッド
> 要約は何の訓練なのか?
 さて、今やっている文章力講座が今週で最終回になります。みなさん、非常に頑張ってくれています。

 この講座では、ひたすら文章の要約が求められます。みなさん、必死で要約問題をやったりしています。受験勉強以来でしょう。

 ビジネスでは、曖昧な状況にロジックを見出すことが求められます。ロジカルな主張をロジカルにまとめる能力がない人が、曖昧な状況をロジカルにまとめることなどできません。

 この講座では大学までの教育と、ビジネスの接続を試みているのですね。

 それと、要約問題をやる理由は、キーワードを拾えば点が取れるという受験テクニックは意味が無いことを実感してもらうためです。

 言葉は、あくまで状況を指し示します。いわゆるシニフィアンとシニフィエですね。

 文章を読み、指し示している状況を理解した上で、その状況をイメージしながら、指定された文字数以内でまとめて欲しいということです。

 文章を見て、そのまま文章を抜き出すのではないのです。

 「文章を見る ⇒ 指し示す状況をイメージする ⇒ その状況を言葉に落とす」ができるようになって欲しいのです。

 これを、「理解」と言います。文章題の言葉をこねくり回すことが理解ではないのです。

 最近、大学教育では、PISA型読解と言ったりして、「文章だけでなく、図表などもおりまぜて、読解させ、論点を把握した上で、文章にまとめる、自分の主張をする」ということが大事だ、と言い始めています。

 ただ、結局、これは、状況をイメージ出来ていないとできないようにしましょう、と言っているだけです。

 ソシュール的な「シニフィアンとシニフィエ」、「記号とそれが指し示すもの」の理解で充分足りる内容です。

 ひたすら、要約問題をやることで、言葉が指し示す状況をイメージし、それを文章に落とす訓練をしているのですね。

 ビジネスマンになってまで、要約問題なんてやる人は少ないと思いますが、みなさんは議事録作成をしたりするならば、日々、要約することを求められているはずですね。

 大学までの勉強と、ビジネスはつながっているんです。勉強のできない仕事の出来る人像がひたすら強調された時代がありますが、そんなものは大嘘です。接続する体系が理解されてなかっただけなんです。

 みなさんも、久しぶりに要約問題など、やってみてはいかがですか?

 それでは次回をお楽しみに。 

 
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2010.07.25(12:20)|シンキングメソッドコメント(0)トラックバック(0)TOP↑
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