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> 論理学入門解説(1)
 さて、今日は書籍の解説です。

 先日、論理学の入門書として紹介した本↓を予想以上の人が買って頂いたようで・・・。ご意見が来ました。「難しいです」「おせんべいのような歯ごたえです」と。

論理学入門―推論のセンスとテクニックのために (NHKブックス)論理学入門―推論のセンスとテクニックのために (NHKブックス)
(2000/09)
三浦 俊彦

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 確かに、私もノートを取りながらやっと理解するような本だったので、ちょっと難しいかなあ、とも思います。ただ、述語論理を数式まみれで解説する他の入門書だと、そこでギブアップの人も多いかと思いまして。この本のいいところは数式が少ないという点に尽きます。真理表も、1,0形式ではなく、T,F形式ですし。

 極力、数式に拒否反応を起こさないような入門書ということで、ご紹介しました。確かに著者の趣味が炸裂した入門書なので、難しい面もあるかな、と思います。なので、このブログで何回かに渡って、解説を書いていこうと思います。

 まず、この本は第1章と第2章に分かれています。論理学の入門書としては、第1章が理解できれば、完璧です。第2章は人間原理の解説で、哲学への誘いのようなパートです。これは読み物として理解を越えて、「へー」ぐらいで読んでください。

 で、その第1章がどういう構成かと言いますと、

第1節  論理学的思考へ 意味論と語用論
第2節  真と偽 命題の特性を探る
第3節  トートロジー 偽となりえない命題
第4節  「ならば」の論理
第5節  「妥当な推論」とは何か?
第6節  推論の冒険
第7節  地球外知性は存在するか?
第8節  述語論理学 命題の内部構造を探る
第9節  多重量化と同一性 日常言語の曖昧さを解きほぐす
第10節 存在をめぐる謎 哲学と論理学の交差点
第11節 「何もない世界」 存在論への論理学的アプローチ
第12節 前提明示化のテクニック 意味論的前提と語用論的前提
第13節 演繹と帰納 「健全な推論」の導き方
第14節 事実と価値をつなぐ論理 「である」から「べし」を導けるか
第15節 なぜ、人を殺してはいけないのか? 論理学からの回答
第16節 嘘つきのパラドクス 背理法の盲点

 という、お腹いっぱいの16節が並んでいます。ただ、こういったビジネスに実用的と思える入門書はあまりないので、トライする価値は十分にある入門書です。

 まず、今日は軽く第1節の一部を解説します。本をお持ちの方は本を見ながらこちらも読んでください。

 P12~14:「証明とは何か」

 ここでは、論理学を定義しています。著者のここでの定義は「日常生活の会話から科学の専門的議論にも適用できる証明の方法論を体系化する学問」です。これ、大事なので丸暗記して下さい。

 更に、高校の数学でなじみのある「証明」=「推論」=「論証」ということが付記されています。これも大事ですね。この本では「推論」という言葉が今後、たくさん出てきます。ここでは証明と言っているのですが、そのうち推論という言葉遣いに変わっていくのです。

 例示として、三段論法が出てきます。この三段論法の例示も、形式的に正しい例が、2つ出てきます。ただ、前者は意味論的に正しく、後者は意味論的には誤っている。

 三段論法は前提が正しいとすると結論が正しい論法です。この形式に現実的にはおかしいものをあてはめても、前提が真であると仮定すると、結論も真になるということが示されています。

 正しい推論の形式を求めることは、悪いことではありません。まさに等式変形のように論理、言葉を使える。ここで、意味論とは切り離されていることに注意が必要です。現実的には、言葉と現実世界の対応ができていないロジックは無意味です。

 論理学では、推論形式の正しさと意味論的な正しさを分けて考えることに慣れてください。

 意味論の説明の仕方として、写像理論というものがあります。世界を事実の総和として見る。そして、その事実の総和と、言葉にされうる論理には対応関係がある、という考え方です。

 言葉を見聞きするときに、具体的に世界をイメージするのとまさに同じです。雲という言葉を見たら、雲の映像が頭に浮かぶといった具合ですね。

 この初めの数ページでは、

・この本の論理学の定義は「日常生活の会話から科学の専門的議論にも適用できる証明の方法論を体系化する学問」

・形式と意味を論理学では分けて考えること。

 の2つを分かってくれればいいです。

 今日はこれぐらいで。少しずつ解説していきますので、お付き合い下さい。
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2010.09.20(23:20)|シンキングメソッドコメント(2)トラックバック(0)TOP↑
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