fc2ブログ

**********************************************************************
メールマガジン「インサイト100」
週に1回配信中。
登録は⇒http://www.taii.jp/
**********************************************************************
インサイト100シンキングメソッド
> 「デフレの正体」
 こんにちは。伊藤です。

 読書案内を久しくしていなかったなあ、と思い、読書案内をします。著者がこの前、裁判で負けてしまいましたが、「デフレの正体」です。

デフレの正体  経済は「人口の波」で動く (角川oneテーマ21)デフレの正体 経済は「人口の波」で動く (角川oneテーマ21)
(2010/06/10)
藻谷 浩介

商品詳細を見る


 この本のメインメッセージは「日本では生産年齢人口の数が、GDPに大きく影響している。生産年齢人口が減少を続けているから日本はGDPの成長が小さくなっていて、今後も厳しい」です。

 この本は「デフレの正体」と言いつつ、デフレを根本的には解説していません。景気循環とインフレ、デフレが同義に扱われていると思います。

 今、巷にはびこる誤解として、インフレ=好景気、デフレ=不況という図式があって、インフレ待望論があるのが一番の誤解だと私は思います。なので、そこをもっと語らないと、と思うのですが、ほとんど語ってません。ただ、「インフレをコントロールして起こすのは無理です」ということは言っていると思います。

 各論ですが、この本の主張は、生産年齢人口の減少を生産性向上が埋められるのか?という論点に対して、これまでの企業の生産性をデータとしてもってきて、「埋められない」を解にしています。

 でもね、そもそも日本経済のシステム自体が生産年齢人口増加を前提に作られているから、そういう結果になっているんじゃないの?と思うのです。人口増加を前提にシステムがデザインされていない国ではそうならないんじゃないの?と思うのです。

 海外データを安易に出す反論もありえるとは思うのですが、この反論をまともに検証するには、その国の経済のシステムがどうなっているか?人口増加を前提としているのか?いないのか?などまで調べないと反論できないので、私の手には負えないのですが、でも、そのへんに答えがあるだろうなあ、と。

 ただ、生産年齢人口はGDPに影響を与える一因子ではあると思いますし、地域経済のお話など、見るに値するお話もいっぱい出ていると思います。

 ご興味がある方は是非ご一読を。

 
関連記事
スポンサーサイト



2011.10.05(08:45)|シンキングメソッドコメント(1)トラックバック(0)TOP↑
承認待ちコメント
このコメントは管理者の承認待ちです
From:  * 2012.04.20 04:13 *  * [Edit] *  top↑

名前:
コメントタイトル:
メールアドレス:
URL:
コメント:

パスワード:
管理人だけに表示:
管理者にだけ表示を許可
Twitter
メールマガジン登録
メールマガジン「インサイト100」週に1回配信中。登録は⇒http://taii.jp/の登録窓から
プロフィール
推薦図書
経営理念
弊社のコンサルティングのポリシーです。

・過去に人類が考えてきたこと(Thought)を蓄積し、そこから鋭い洞察(Insight)を生み出し、その洞察がまた、Thoughtの一部になっていくプロセスを回していくこと。そのプロセスが社会のナレッジ量を増加させ、全ての価値を生み出すことを認識すること

・先人の知恵に対する敬意を払い、学び続けること。ナレッジの自己への入力量が自身の考える能力を向上させ、社会のナレッジ量を増加させることを知ること

・社会のビジネスナレッジの偏在を正すことを目指すこと。そのために社会の構成員であるクライアントに対してビジネスナレッジを提供すること

・ビジネスナレッジの偏在を利用する悪貨たる企業を駆逐する良貨たらんとすること。そのために偏在を利用する企業以上のマーケティング力を持つこと。そして、提供したナレッジに見合った対価をクライアントから頂き収益を上げ、成長していくこと

・社会に対する志を持つ企業、個人をクライアントとすること。例え儲かるとしても、志を持たない企業、個人をクライアントとしないこと

・クライアントの成長を望むこと。具体的な解の提示よりも、その解を出すプロセスをシェアすることにより、クライアント自身がプロセスを組みなおし、異なった解を出す力を増加させることに重きを置くこと

・抽象的な理論のレイヤから、クライアントサイドの具体へと寄っていくこと。ただし、その過程でクライアントにも具体のレイヤから抽象のレイヤに寄ってもらうこと。その上で、中間のレイヤでクライアントと共に新しいナレッジを生み出していくこと
カテゴリー
月別アーカイブ
RSSフィード
ブロとも申請フォーム