今日は、最近の中小企業へのSWOTとBSCの普及活動について思うところを書きます。
SWOT分析は、もはや相当古いフレームワークですが、メッセージとしては「経営資源と市場機会の最適な適合を目指そう」です。このメッセージ自体はそれなりに正しいのですが、正確にやろうとすると、すごい工数を要するので、SWOTで、簡易でやりましょう、というのが現実的な解になります。
自分たちにあるリソース、ヒト、カネ、モノ、情報、時間を活かして、市場にある機会をどう捉えるか?を考えよう!ということです。
それでね、企業のリソースは固有です。その固有な固体特性、できることから、市場を見たら何が見えますか?と考えていく。
なぜ、この手順なのかの理由を書くと、すごーく長くなるので書きませんけどね。興味があるヒトはメルマガ登録してください。コアな情報を配信しています。
でね、これをやるために、ステップ論は好きではありませんが、ステップを書いてみますと、
①できること、できていることをリスト化する
②お客さん、似たようなことをしている企業、その行動を制約する環境、を眺めてみて、「気になること」をリストアップする
③その気になることと、できることを掛け合わせて、今後やってみたいことを書く
ぐらいです。
それでね、このプロセスに、強みと弱みを書くというのを書いてもいいのですが、現実的には強みと弱みを特定する必要はないと思っています。競合との詳細な比較をしないと、強い弱いなんてわかりません。そして、正しい競合設定も相当難しいのです。それをやるコストをどれぐらいかけるのか?の問題になります。
だったら、自分たちができること、できていることを書いたほうが前向きになれます。
その上で、気になる出来事を探す。これも、恣意的でいいのです。とにかくリストアップする。なんでもいい。
その上で、できることと気になる出来事を掛け合わせて考えるのです。今後やってみたいことは何か?と。
これを何度も何度も繰り返せば、それなりにやってみたいことは出てきます。
これぐらいのレベル感でやっても、詳細な分析をしても、結果はさして変わりません。分析スキルというのは、そう簡単につくものでもないので、普通のヒトは、詳しくやろうとしても正しくできるもんでもないのです。
何もやらないよりは、確かにSWOT分析をして、戦略を立てよう!は悪いことだとは思いません。結局はできることをひたすらやり続けて、少しずつ経験のフィードバックを得て、賢くなっていくのが人間ですから、やり続けることが大事です。
ただ、著作にも書いたように、SWOT分析という名前でSWOT分析を大きな会社ですることは少ないです。「できることを活かして市場機会を捉える」は正しいメッセージですが、それをSWOTという形にはしないのです。
たまに中小企業診断士の方が言われるような「現有の人員で弱みを改善しよう!」という活動をやることはお勧めしません。企業のリソースは無限ではないので、できないことが、マーケットの競争において、すごく大事なのならば、できるようにしないといけませんが、そもそもそういうマーケットに現在いるということはほぼありません。だったらとっくに潰れています。
リソースが増やせる、ヒトを増やしたりできるなら、別にかまいませんよ。今までできていない新たなことをやるために、新たなヒトを雇う。それはそれで意味があります。
また、現有の人員の業務スピードを劇的に上げられるなら、余裕ができてくるので、新たなことをやってもかまいません。ただ、弱みの改善という言葉で、現在できていることのスピードを上げて、できていないことにも着手しましょう!とおっしゃる中小企業コンサルタントの方はあまり見たことがありません。
SWOT分析の中小企業への普及において語られることで、意味があるのは、「強みを活かして機会を捉えましょう」ぐらいです。「できることを活かして市場機会を捉えましょう」と同じです。
もし、これ以外にそれほど意味がないとすれば、SWOTというフレームワークでやる意味がないのです。実際、私は「意味はない」と思っています。
ただ、「弱みの改善」というのは、経営者が抱く幻想のうちの1つです。「成功事例を導入すれば、属人性が排除されるんだ!」とか。「優秀な人が入社してくれて、新規事業をローコストで立ち上げてくれる!」とかね。
ありえません。
コンサルタントというのは芸者みたいなもんですから、幻想を見せて金を取ることも、それはそれで1つのビジネスです。そこから学ぶこともあるでしょう。しかし、私は勧めません。
長くなってきたので、BSCについては次回書きます。それでは次回をお楽しみに。
SWOT分析は、もはや相当古いフレームワークですが、メッセージとしては「経営資源と市場機会の最適な適合を目指そう」です。このメッセージ自体はそれなりに正しいのですが、正確にやろうとすると、すごい工数を要するので、SWOTで、簡易でやりましょう、というのが現実的な解になります。
自分たちにあるリソース、ヒト、カネ、モノ、情報、時間を活かして、市場にある機会をどう捉えるか?を考えよう!ということです。
それでね、企業のリソースは固有です。その固有な固体特性、できることから、市場を見たら何が見えますか?と考えていく。
なぜ、この手順なのかの理由を書くと、すごーく長くなるので書きませんけどね。興味があるヒトはメルマガ登録してください。コアな情報を配信しています。
でね、これをやるために、ステップ論は好きではありませんが、ステップを書いてみますと、
①できること、できていることをリスト化する
②お客さん、似たようなことをしている企業、その行動を制約する環境、を眺めてみて、「気になること」をリストアップする
③その気になることと、できることを掛け合わせて、今後やってみたいことを書く
ぐらいです。
それでね、このプロセスに、強みと弱みを書くというのを書いてもいいのですが、現実的には強みと弱みを特定する必要はないと思っています。競合との詳細な比較をしないと、強い弱いなんてわかりません。そして、正しい競合設定も相当難しいのです。それをやるコストをどれぐらいかけるのか?の問題になります。
だったら、自分たちができること、できていることを書いたほうが前向きになれます。
その上で、気になる出来事を探す。これも、恣意的でいいのです。とにかくリストアップする。なんでもいい。
その上で、できることと気になる出来事を掛け合わせて考えるのです。今後やってみたいことは何か?と。
これを何度も何度も繰り返せば、それなりにやってみたいことは出てきます。
これぐらいのレベル感でやっても、詳細な分析をしても、結果はさして変わりません。分析スキルというのは、そう簡単につくものでもないので、普通のヒトは、詳しくやろうとしても正しくできるもんでもないのです。
何もやらないよりは、確かにSWOT分析をして、戦略を立てよう!は悪いことだとは思いません。結局はできることをひたすらやり続けて、少しずつ経験のフィードバックを得て、賢くなっていくのが人間ですから、やり続けることが大事です。
ただ、著作にも書いたように、SWOT分析という名前でSWOT分析を大きな会社ですることは少ないです。「できることを活かして市場機会を捉える」は正しいメッセージですが、それをSWOTという形にはしないのです。
たまに中小企業診断士の方が言われるような「現有の人員で弱みを改善しよう!」という活動をやることはお勧めしません。企業のリソースは無限ではないので、できないことが、マーケットの競争において、すごく大事なのならば、できるようにしないといけませんが、そもそもそういうマーケットに現在いるということはほぼありません。だったらとっくに潰れています。
リソースが増やせる、ヒトを増やしたりできるなら、別にかまいませんよ。今までできていない新たなことをやるために、新たなヒトを雇う。それはそれで意味があります。
また、現有の人員の業務スピードを劇的に上げられるなら、余裕ができてくるので、新たなことをやってもかまいません。ただ、弱みの改善という言葉で、現在できていることのスピードを上げて、できていないことにも着手しましょう!とおっしゃる中小企業コンサルタントの方はあまり見たことがありません。
SWOT分析の中小企業への普及において語られることで、意味があるのは、「強みを活かして機会を捉えましょう」ぐらいです。「できることを活かして市場機会を捉えましょう」と同じです。
もし、これ以外にそれほど意味がないとすれば、SWOTというフレームワークでやる意味がないのです。実際、私は「意味はない」と思っています。
ただ、「弱みの改善」というのは、経営者が抱く幻想のうちの1つです。「成功事例を導入すれば、属人性が排除されるんだ!」とか。「優秀な人が入社してくれて、新規事業をローコストで立ち上げてくれる!」とかね。
ありえません。
コンサルタントというのは芸者みたいなもんですから、幻想を見せて金を取ることも、それはそれで1つのビジネスです。そこから学ぶこともあるでしょう。しかし、私は勧めません。
長くなってきたので、BSCについては次回書きます。それでは次回をお楽しみに。
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