こんばんは。伊藤です。
最近、マネジメントの話が多いんですが、今日もマネジメントについて、最近書いていることの前提のようなことを書きます。
マネジメントの話は難しい。どう難しいかと言えば、矛盾するような話から、怪しい話まで多種多様です。これが、意外と怪しい話でも使える話があるから難しいんです。それはなぜか?を踏まえて書いていきます。
そもそもは、近代社会という自由平等で、主権者な国民がいて、その主権者で偉いはずの人が、企業では命令されて、その命令をどう聞いてもらうのか?という話がマネジメントの主要な関心の1つだからです。
自由で平等なはずですが、企業内では権力を行使される人を動かすための方法はたくさんあります。
日本的大企業では、長期的関係を当たり前だと思わせて、よきにはからえと、丸投げして、一生懸命やってもらうというものが一般的ではあります。
ジョブディスクリプションで仕事をがっちり明確にしてやってもらうというアプローチはあまり取られなかったですね。
ただ、若い人がそれほど空気を読んでくれなくなってきたので、それに対する対応として、「自発的に動いてくれるように仕向ける」といったどう見ても矛盾した文章に見えるのですが、「自発的に動いてくれるように仕向ける」ことがいいとされたりしました。コーチングというやつです。ただ、これも時間がかかるのと、企業適応モデルはほぼ効果がない状態ではあります。
ただ、認識しておくべきことは、長期的関係を当然のこととして、ある程度丸投げしてやらせる前提の中で、それがうまくいかなくなってきたからそれに対する対処策として、いわゆる最近のマネジメント技法は出てきているということです。
中小企業で離職率が高い所は、元々ドライに従業員を監視してやっているので、それほど影響は受けない。監視カメラや、入退室管理が厳格な会社は、長期的関係を前提としていません。このモデルは、若者がいかに空気が読めなくなっても関係ないのです。
ただ、中小企業でも、長期的関係を当然と思わせるような感じでやっているところは、強烈な価値観の共有のようなことをやります。教育、研修と称する場合もありますね。涙を流しながら、会社で「やりたいこと」を絶叫させるような研修をやっているような会社もあります。
こういった会社で長期的関係が可能か?は微妙なところですが、長期的関係のように全員が思えば、実質的に長期でなくても構わないわけです。
一般的に、この2つの極の間のどこかを企業は行きます。試行錯誤の中で、これぐらいの監視、これぐらいの丸投げ、みたいな感覚値に落ち着きます。組織が落ち着く場所というのは、ケースバイケースなので、優れたマネジメントシステムを入れれば解決するとかそういう問題ではありません。
どんなシステムを入れても、試行錯誤は必要ですし、運用上は組織としては固有の運用をすることになります。ベストプラクティスを入れても、属人性は排除されませんね。ここの理解は大事です。
属人性を排除しろと言いながら、人間的魅力でひきつけろと言うことがあります。これは相矛盾していますよね。ただ、マネジメントはこの矛盾のバランスが問題になる。この認識は大事です。
ここで難しいのはブランドの扱いですね。ブランドという非人格的なものを絶対的に超越的なものとして置くやり方があります。マネジメントとマーケティングの双方に効果があるとは言えますが、その管理はけっこう繊細ですね。すべきこととすべきでないことを経営者が守れるような感じでうまく規定しないといけない。経営者が都合よくダブルスタンダードをやっているように見えると、マネジメント的効果は薄くなります。
ただ、近代社会でも、国民は本当に主権者か?法の支配は本当に明確化された法の支配か?を突き詰めて考えると、そうでもなさそうに見えるので、ダブルスタンダードでもいいケースもあります。ブランドになると外部もからんでくるので、けっこう繊細な運用が必要ですよね・・・。難しい・・・。
これらのことは、いろいろなマネジメント手法を試していく上で必要な認識です。分かった上で、いろいろ試していく必要がある。しかし、意外といろいろ試した上でも、こういったことを意識化したり、言語化で来ている人は少ないですね。
それでは今日はこのあたりで。次回をお楽しみに。
最近、マネジメントの話が多いんですが、今日もマネジメントについて、最近書いていることの前提のようなことを書きます。
マネジメントの話は難しい。どう難しいかと言えば、矛盾するような話から、怪しい話まで多種多様です。これが、意外と怪しい話でも使える話があるから難しいんです。それはなぜか?を踏まえて書いていきます。
そもそもは、近代社会という自由平等で、主権者な国民がいて、その主権者で偉いはずの人が、企業では命令されて、その命令をどう聞いてもらうのか?という話がマネジメントの主要な関心の1つだからです。
自由で平等なはずですが、企業内では権力を行使される人を動かすための方法はたくさんあります。
日本的大企業では、長期的関係を当たり前だと思わせて、よきにはからえと、丸投げして、一生懸命やってもらうというものが一般的ではあります。
ジョブディスクリプションで仕事をがっちり明確にしてやってもらうというアプローチはあまり取られなかったですね。
ただ、若い人がそれほど空気を読んでくれなくなってきたので、それに対する対応として、「自発的に動いてくれるように仕向ける」といったどう見ても矛盾した文章に見えるのですが、「自発的に動いてくれるように仕向ける」ことがいいとされたりしました。コーチングというやつです。ただ、これも時間がかかるのと、企業適応モデルはほぼ効果がない状態ではあります。
ただ、認識しておくべきことは、長期的関係を当然のこととして、ある程度丸投げしてやらせる前提の中で、それがうまくいかなくなってきたからそれに対する対処策として、いわゆる最近のマネジメント技法は出てきているということです。
中小企業で離職率が高い所は、元々ドライに従業員を監視してやっているので、それほど影響は受けない。監視カメラや、入退室管理が厳格な会社は、長期的関係を前提としていません。このモデルは、若者がいかに空気が読めなくなっても関係ないのです。
ただ、中小企業でも、長期的関係を当然と思わせるような感じでやっているところは、強烈な価値観の共有のようなことをやります。教育、研修と称する場合もありますね。涙を流しながら、会社で「やりたいこと」を絶叫させるような研修をやっているような会社もあります。
こういった会社で長期的関係が可能か?は微妙なところですが、長期的関係のように全員が思えば、実質的に長期でなくても構わないわけです。
一般的に、この2つの極の間のどこかを企業は行きます。試行錯誤の中で、これぐらいの監視、これぐらいの丸投げ、みたいな感覚値に落ち着きます。組織が落ち着く場所というのは、ケースバイケースなので、優れたマネジメントシステムを入れれば解決するとかそういう問題ではありません。
どんなシステムを入れても、試行錯誤は必要ですし、運用上は組織としては固有の運用をすることになります。ベストプラクティスを入れても、属人性は排除されませんね。ここの理解は大事です。
属人性を排除しろと言いながら、人間的魅力でひきつけろと言うことがあります。これは相矛盾していますよね。ただ、マネジメントはこの矛盾のバランスが問題になる。この認識は大事です。
ここで難しいのはブランドの扱いですね。ブランドという非人格的なものを絶対的に超越的なものとして置くやり方があります。マネジメントとマーケティングの双方に効果があるとは言えますが、その管理はけっこう繊細ですね。すべきこととすべきでないことを経営者が守れるような感じでうまく規定しないといけない。経営者が都合よくダブルスタンダードをやっているように見えると、マネジメント的効果は薄くなります。
ただ、近代社会でも、国民は本当に主権者か?法の支配は本当に明確化された法の支配か?を突き詰めて考えると、そうでもなさそうに見えるので、ダブルスタンダードでもいいケースもあります。ブランドになると外部もからんでくるので、けっこう繊細な運用が必要ですよね・・・。難しい・・・。
これらのことは、いろいろなマネジメント手法を試していく上で必要な認識です。分かった上で、いろいろ試していく必要がある。しかし、意外といろいろ試した上でも、こういったことを意識化したり、言語化で来ている人は少ないですね。
それでは今日はこのあたりで。次回をお楽しみに。
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