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インサイト100マネジメント
> 【映画「サイコパス」からマネジメントを考えます
こんばんは。伊藤です。
ちょっと間が空きましたね。すいません。

サイコパスという映画が流行っていますね。
私がいつも通る新宿駅の地下に交通広告があるのですが、
入場規制がでるほど盛況です。
https://www.youtube.com/watch?v=8Q7ixCHZz-I

通りがかると、アイドルでもいるのかという騒ぎになっています。

それでね、この作品は象徴的だと思うので現代社会に対する意味合いを
ちょっと書いてみようと思います。

SF作品を考えてみても何の役にも立たないという立場もありえますが、
私は優れたSF作品は時代をうまく表現していると思います。

ジョージオーウェルの「1984年」は、
全体主義国家とビッグブラザーと言われる独裁者に支配されるプライバシーの喪失した世界を描いて見せました。モデルはスターリンとソ連ですね。

「国家権力が危ないんだ!安倍首相はヒットラーだ!」という主張をする人もいますが、
この時代のリアリティから出られない人のように見えたりします。

村上春樹の「1Q84」は、マスメディアとマスメディアが作り出す大衆の支配を描いているように見えます。この作品ではビッグブラザーではなく、リトルピープルが宗教団体の象徴というか、神というか、そういうものとして出現します。この「リトルピープル」をどう読むかですが、これはマスメディアによって作られた大衆の比喩として描かれているように見えます。

支配者はいない。実はマスメディアによって作られたあなたたちがこの世界の支配者だ、と。

それでね、サイコパスは今から100年後ぐらいの設定なのですが、シビュラシステムと言われるシステムが支配する世界です。そのシステムが、犯罪係数というものを測定します。犯罪係数が高い人は潜在犯として、隔離され、セラピーを受けさせられます。

罪を犯していない人でもそうなのです。ユビキタスに犯罪係数は測定されていて、犯罪は起こりにくくなっているのです。

しかし、そのシステムのお蔭で日本は秩序を保っています。

一歩、日本の外に出れば、世界中で戦乱が起こっており、中国では軍閥が割拠しているのです。映画は、その中国にこのシステムを輸出する設定になっています。

人はシステムに支配される。

これはまさに社会システム論ですよね。

自律的に拡大するネットワークシステムに人は支配されている。これは現代社会でもそう言えるように思います。会社では、会社のシステムを動かすことが目的です。ビジネスシステムの一部として、従業員は機能するわけです。

果たしてこれが自立した個としての人間の行き着くところなのか?というのは、
大いに考えるべきだとは思います。

ただ、ビジネスで独立したとて、資本主義システムの外に出て暮らせるわけではないです。
それでも人に支配されるよりは、法やシステムと言った人でないものに支配されるほうがマシなようにも思います。

それとも、尊敬できる支配者、経営者、上司に巡り合って、支配された方が幸せですかね?

私はとりあえず人間には支配されたくないなというところで、生きています。経営者にけっこうお仕えしましたが、それもどうかなあ、と自分では思いました。

で、このお話がどのように経営に関係あるか?と言えば、
マネジメントのお話ですよね。

個が支配するように見えるよりは、理念が支配するように見えたほうがいいかもしれない。少なくとも、日本人は独裁者は嫌いです。

ただ、システムに支配されすぎるのもどうかということで、どのように人間性のようなものを取り戻すか?はテーマだったりするわけですね。

それでは今日はこのあたりで。
次回をお楽しみに。
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2015.01.12(22:43)|マネジメントコメント(0)トラックバック(0)TOP↑
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