社員はなぜ自発的に考えないのだろう?
経営者や、リーダーの方は部下がいろんなことを考えてくれたらいいのに、と思っているんですが、なかなか部下を信用できないですね。
まあ、経営をする上で、当初、信じられるのは自分の頭ぐらいですからね。自分で考えつくさないといけないし、自分と同じレベルの努力を部下には求められませんよね。
でも、社長室とか、経営企画室とか、そういう考える専属部門をわざわざ作ってからも、同じ状況だと苦しいです。
どうせだったら思いっきり酷使してやれ!無理難題を言いまくるぞ!という人もいます。私が事業会社で仕えたオーナー社長はそういう方でした。
そのオーナー社長は、一代で会社を大きくされた方だったので、カリスマでしたね・・・
ゴールデンウィークや、正月など、まとまった休みには、決まって海外に遊びに行きました。
ただ、スタッフに大量の宿題を出していく人でした。とくに企画系の幹部はきつかったと思います。私も相当きつかったですけど・・・。
ただ、宿題を出された人はやっつけ仕事をするだけでしたね。何人かの部下に丸投げしたり。私はお人好しにも、他の幹部の部下の手伝いまでしてましたね。というか、電話かかってくるんですもん・・・。「助けてください!」って・・・。
こういう例は極端かもしれませんが、「部下は考えられない」と言いながら、部下の気持ちを無視している、考えやすい環境を作っていない、指示が適当、そもそも「考える」とは?ということを教えていない人々はけっこういます。
部下は「考えろ!」と言われて、仕方なく資料を作っている時に、何を思っているんでしょうか?あんまりいい状況にない企画スタッフの場合・・・
・やっても無駄だ・・・
・どうせ採用されない・・・
・作っても否定される・・・
・そもそも方針がわからないから、どんな方向で作っていいかわからない・・・
・どうせなら自分が好きなこと言っておこう・・・
・難しい言葉を並べてそれらしくておこう・・・
・今、流行している要素を入れておくとウケがいいかもな・・・
まあ、こんなスタッフには頼みたくないものですね。ただ、上司や社長のご機嫌を取るのは上手な人も多いので、本音でこう思っていても、表面的にはわからないことは多いですよ。
こういう事態に陥る理由は、
・企業はなんのために考えなくてはならないのか?
・考えるというのはどういう作業なのか?
・自分が考えることはどういうプロセスでどういう結果に結びつくのか?
ということがシェアされていないからだと思います。いきなり、小手先のテクニックに行ってしまうコンサルタントの方が言うのは、
・否定してはいけません。褒めましょう!
・部下の意見を採用してやってみましょう!
・経営者の方がブレるのがいけないんです!方針を決めなさい!
とか、そういうものだったりします。でも、これだと本質的な解決になりませんよね。褒めれば雰囲気は良くなるかもしれません。確かに、いい雰囲気のほうが、いいアイデアが出てくる可能性は高いですけど、会社にそぐわないアイデアが出てくる場合も多いですね。
部下の意見を採用してやってみる、と言っても、それは作業にかかったコストと、その企画を実行するのにかかるコスト以上の効果を生み出すんでしょうか?
長期的に見れば、部下のアイデアを採用するのはいいことですけど、短期的にそういうコストを負えない会社はどうすればいいんでしょうか?
あと、経営者がブレるのがいけないから、方針を決めろ!といいますが、そんなに素晴らしい方針がいきなりできるんでしょうか?経営者がブレても存続している企業は、無意識的に経営者が打ち手のバランスをとっている場合が多いと思います。
そういう会社がいきなり方針を決めて、その通りにやるとうまくいく、なんてことがあるんでしょうか?方針の策定をコンサルタントがお手伝いします!と言って使えない方針が出てきたりします。もしその通りにやったら、そういう会社はだめになるでしょうね・・・。
そもそものコアコンピタンスが社長の、よく言えば臨機応変な対応にある場合も多々ありますから・・・。
小手先のお話しは置いておいて、論点を元に戻しましょう。
企業は何のために考えなくてはならないのか?という目的のシェアがなされていない場合が多々あります。
何のためか?
ビジネスにおいて「考える」というのは、その企業はどんな未来を作りたいのか?という論点に集約します。個別の施策の企画は、どんな未来をつくるために何をするのか?ということなんですね。
だいぶ回り道をしましたが、ビジネスにおいて、考えろ!と誰かが言った時には、企業が作り出したい未来に近づくために何ができるのか?を考えるんですね。
例によって字数が多くなってしまったので、次回、作りたい未来の考え方と、その未来に近づくということはどういうことか?に関してご説明したいと思います。
では、次回をお楽しみに・・・。

経営者や、リーダーの方は部下がいろんなことを考えてくれたらいいのに、と思っているんですが、なかなか部下を信用できないですね。
まあ、経営をする上で、当初、信じられるのは自分の頭ぐらいですからね。自分で考えつくさないといけないし、自分と同じレベルの努力を部下には求められませんよね。
でも、社長室とか、経営企画室とか、そういう考える専属部門をわざわざ作ってからも、同じ状況だと苦しいです。
どうせだったら思いっきり酷使してやれ!無理難題を言いまくるぞ!という人もいます。私が事業会社で仕えたオーナー社長はそういう方でした。
そのオーナー社長は、一代で会社を大きくされた方だったので、カリスマでしたね・・・
ゴールデンウィークや、正月など、まとまった休みには、決まって海外に遊びに行きました。
ただ、スタッフに大量の宿題を出していく人でした。とくに企画系の幹部はきつかったと思います。私も相当きつかったですけど・・・。
ただ、宿題を出された人はやっつけ仕事をするだけでしたね。何人かの部下に丸投げしたり。私はお人好しにも、他の幹部の部下の手伝いまでしてましたね。というか、電話かかってくるんですもん・・・。「助けてください!」って・・・。
こういう例は極端かもしれませんが、「部下は考えられない」と言いながら、部下の気持ちを無視している、考えやすい環境を作っていない、指示が適当、そもそも「考える」とは?ということを教えていない人々はけっこういます。
部下は「考えろ!」と言われて、仕方なく資料を作っている時に、何を思っているんでしょうか?あんまりいい状況にない企画スタッフの場合・・・
・やっても無駄だ・・・
・どうせ採用されない・・・
・作っても否定される・・・
・そもそも方針がわからないから、どんな方向で作っていいかわからない・・・
・どうせなら自分が好きなこと言っておこう・・・
・難しい言葉を並べてそれらしくておこう・・・
・今、流行している要素を入れておくとウケがいいかもな・・・
まあ、こんなスタッフには頼みたくないものですね。ただ、上司や社長のご機嫌を取るのは上手な人も多いので、本音でこう思っていても、表面的にはわからないことは多いですよ。
こういう事態に陥る理由は、
・企業はなんのために考えなくてはならないのか?
・考えるというのはどういう作業なのか?
・自分が考えることはどういうプロセスでどういう結果に結びつくのか?
ということがシェアされていないからだと思います。いきなり、小手先のテクニックに行ってしまうコンサルタントの方が言うのは、
・否定してはいけません。褒めましょう!
・部下の意見を採用してやってみましょう!
・経営者の方がブレるのがいけないんです!方針を決めなさい!
とか、そういうものだったりします。でも、これだと本質的な解決になりませんよね。褒めれば雰囲気は良くなるかもしれません。確かに、いい雰囲気のほうが、いいアイデアが出てくる可能性は高いですけど、会社にそぐわないアイデアが出てくる場合も多いですね。
部下の意見を採用してやってみる、と言っても、それは作業にかかったコストと、その企画を実行するのにかかるコスト以上の効果を生み出すんでしょうか?
長期的に見れば、部下のアイデアを採用するのはいいことですけど、短期的にそういうコストを負えない会社はどうすればいいんでしょうか?
あと、経営者がブレるのがいけないから、方針を決めろ!といいますが、そんなに素晴らしい方針がいきなりできるんでしょうか?経営者がブレても存続している企業は、無意識的に経営者が打ち手のバランスをとっている場合が多いと思います。
そういう会社がいきなり方針を決めて、その通りにやるとうまくいく、なんてことがあるんでしょうか?方針の策定をコンサルタントがお手伝いします!と言って使えない方針が出てきたりします。もしその通りにやったら、そういう会社はだめになるでしょうね・・・。
そもそものコアコンピタンスが社長の、よく言えば臨機応変な対応にある場合も多々ありますから・・・。
小手先のお話しは置いておいて、論点を元に戻しましょう。
企業は何のために考えなくてはならないのか?という目的のシェアがなされていない場合が多々あります。
何のためか?
ビジネスにおいて「考える」というのは、その企業はどんな未来を作りたいのか?という論点に集約します。個別の施策の企画は、どんな未来をつくるために何をするのか?ということなんですね。
だいぶ回り道をしましたが、ビジネスにおいて、考えろ!と誰かが言った時には、企業が作り出したい未来に近づくために何ができるのか?を考えるんですね。
例によって字数が多くなってしまったので、次回、作りたい未来の考え方と、その未来に近づくということはどういうことか?に関してご説明したいと思います。
では、次回をお楽しみに・・・。


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