たぶん、このブログの読者のみなさんは私の本はもう読んだと思うので、今日は解説を書いていきます。
今日、Twitterでちょっとつぶやいてみました。
わかる:単一の情報エンティティの中身を覚えて、エンティティ間のつながりは後から覚えればいいとやってしまうと、一問一答マシーンが出来上がります。そうではなく、初めからなぜその概念があり、その中身は何で、それは他の概念とどう同じでどう違うというような理解の仕方をすることをお勧めします
考える:エンティティを意思に向かって組み上げる作業を考えるととらえますが、その意思をベースとした価値観が形成されていれば、そもそも見えてくるエンティティ自体が、組み上げるべき要素にフォーカスされてきます。自ずから必要な要素が見えてくるわけです。
伝える:形式主義的には、相手が期待するアクションをして初めて伝わったということになる、となります。しかし、期待するアクションが相手の判断によって分岐があり、リードタイムがある場合には形式主義的アプローチで「伝える」としてもあまり意味がありません。
これらのつぶやきを核に説明してみようと思います。
本の目次が1時間目「わかる」、2時間目「考える」、3時間目「伝える」になっているんですね。ロジカルシンキングを理解するうえで、「わかる」が特に大事だと思います。そもそも、わかるのわかり方がわかっていないと考えられないと思うからですね。
わかるについて、今の時代に一番伝えないといけないと思ったのは、一問一答的理解だけがすべてだと思ってしまうのはやめてくれということです。本の中では、2つの発注システムの違いの事例で出てきますが、1つずつの定義を暗記したところで、使えないわけです。その2つの概念はなぜ必要なのか、そのうえで、同じ点と違う点はなんなのかを抑えることが大事ですね。
これ以外にも、何がわからないかがわからない状態はなぜ生まれるのかといったことも書いてありますし、知らないことがこうじゃないかとわかるといったことも書いてありますね。ただ、一番伝えたかったのは、一問一答だけがわかるじゃないからね、というお話でした。
考えるについては、すごく難しいことをギュッと詰め込んだので、理解はできないかもしれないとは思いましたが、一通り、目的設定から、イシュー設定、仮設構築などのプロセスを体験できるように書いてあります。
それでね、恋愛がケースになっています。
これがすごくポイントです。異性と付き合いたい。その時に、その異性に関連する情報ばかり目が行きますよね。そこから相手はどうなんだろうとか、そういうことばかり考えて、いろいろ阿呆なことをする。
このフォーカスぶりを恋は盲目と言ったりしますが、このフォーカスを目的実現に対してやったらいいじゃないでしょうか?ということを言っています。これがやりたいことと価値観の関係になっているわけです。ある女の子がいたとして、その女の子にかかわることが一番大事になる。これは価値観の転換ですよね。誰もが経験している。
その価値観ベースで環境を見れば、大事なことが見えてくる。この感覚と、イシューツリーと仮説の関係がとても似ているわけです。それを伝えたいと思いましたが、なかなか難しいとは思います。
で、最後に伝えるなのですが、形式で考えれば、相手が期待するアクションをとれば、伝わったとなるというのが、オーソドックスなお話なのですが、この本では「相手がわかるが伝わる」にしてあります。
これも、相手のその時の大事なことが何かをつかむことが、伝えるには大事だという、価値観、コンテクスト的なアプローチですよね。そして、精神論的に書いてあります。ただ、この精神論がコンテクストにクリティカルに効いてくるところまでわかってくれるといいなと思いましたが、そこまでは無理かなあ、と思っています。
ただ、ケースで書いてあるので、なんとなくはわかるでしょう。そこから深いところが読めるかは経験でしょうね。
といったところです。すごーく難しいこともたくさん書いてあるのですが、ケースと解説でさらっと読めてしまうので、たぶん、ほとんどの人は気が付かないことばかりだろうなあ、と思っています。
それでは今日はこのあたりで。次回をお楽しみに。
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今日、Twitterでちょっとつぶやいてみました。
わかる:単一の情報エンティティの中身を覚えて、エンティティ間のつながりは後から覚えればいいとやってしまうと、一問一答マシーンが出来上がります。そうではなく、初めからなぜその概念があり、その中身は何で、それは他の概念とどう同じでどう違うというような理解の仕方をすることをお勧めします
考える:エンティティを意思に向かって組み上げる作業を考えるととらえますが、その意思をベースとした価値観が形成されていれば、そもそも見えてくるエンティティ自体が、組み上げるべき要素にフォーカスされてきます。自ずから必要な要素が見えてくるわけです。
伝える:形式主義的には、相手が期待するアクションをして初めて伝わったということになる、となります。しかし、期待するアクションが相手の判断によって分岐があり、リードタイムがある場合には形式主義的アプローチで「伝える」としてもあまり意味がありません。
これらのつぶやきを核に説明してみようと思います。
本の目次が1時間目「わかる」、2時間目「考える」、3時間目「伝える」になっているんですね。ロジカルシンキングを理解するうえで、「わかる」が特に大事だと思います。そもそも、わかるのわかり方がわかっていないと考えられないと思うからですね。
わかるについて、今の時代に一番伝えないといけないと思ったのは、一問一答的理解だけがすべてだと思ってしまうのはやめてくれということです。本の中では、2つの発注システムの違いの事例で出てきますが、1つずつの定義を暗記したところで、使えないわけです。その2つの概念はなぜ必要なのか、そのうえで、同じ点と違う点はなんなのかを抑えることが大事ですね。
これ以外にも、何がわからないかがわからない状態はなぜ生まれるのかといったことも書いてありますし、知らないことがこうじゃないかとわかるといったことも書いてありますね。ただ、一番伝えたかったのは、一問一答だけがわかるじゃないからね、というお話でした。
考えるについては、すごく難しいことをギュッと詰め込んだので、理解はできないかもしれないとは思いましたが、一通り、目的設定から、イシュー設定、仮設構築などのプロセスを体験できるように書いてあります。
それでね、恋愛がケースになっています。
これがすごくポイントです。異性と付き合いたい。その時に、その異性に関連する情報ばかり目が行きますよね。そこから相手はどうなんだろうとか、そういうことばかり考えて、いろいろ阿呆なことをする。
このフォーカスぶりを恋は盲目と言ったりしますが、このフォーカスを目的実現に対してやったらいいじゃないでしょうか?ということを言っています。これがやりたいことと価値観の関係になっているわけです。ある女の子がいたとして、その女の子にかかわることが一番大事になる。これは価値観の転換ですよね。誰もが経験している。
その価値観ベースで環境を見れば、大事なことが見えてくる。この感覚と、イシューツリーと仮説の関係がとても似ているわけです。それを伝えたいと思いましたが、なかなか難しいとは思います。
で、最後に伝えるなのですが、形式で考えれば、相手が期待するアクションをとれば、伝わったとなるというのが、オーソドックスなお話なのですが、この本では「相手がわかるが伝わる」にしてあります。
これも、相手のその時の大事なことが何かをつかむことが、伝えるには大事だという、価値観、コンテクスト的なアプローチですよね。そして、精神論的に書いてあります。ただ、この精神論がコンテクストにクリティカルに効いてくるところまでわかってくれるといいなと思いましたが、そこまでは無理かなあ、と思っています。
ただ、ケースで書いてあるので、なんとなくはわかるでしょう。そこから深いところが読めるかは経験でしょうね。
といったところです。すごーく難しいこともたくさん書いてあるのですが、ケースと解説でさらっと読めてしまうので、たぶん、ほとんどの人は気が付かないことばかりだろうなあ、と思っています。
それでは今日はこのあたりで。次回をお楽しみに。
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