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インサイト100シンキングメソッド
> 考えるということ(その2)
 昨日、励ましのコメントいただきました。管理人以外、非公開ですけどね。コメントいただいた方、ありがとうございます。純粋に励ましてもらったのは久しぶりです。みんな、相談がくっついてますもんね・・・。

 うれしいものです。

 メールマガジンの読者が現在33人です。30人を手前に少し、足踏みをしたんですが、すこしずつ、増えております。

 最近、メールマガジンの発行頻度が落ちています・・・。いけないな、と思いつついろんな作業に追われる日々です。ごめんなさい。

 3月に、一般の方に向けて、当社主催でセミナーやります。そのダイレクトメールに掲載用の推薦文をいろんな方にいただきました。ただ、経営者の方以外は、お仕事でかかわりがあっても、難しいですね。ブランドポリシーみたいなものが、大企業には浸透していますからね。投資会社もけっこう厳しいようでした・・・。

 来週には、このブログでもご案内しますのでお楽しみに。
 
 さて、お話しを元に戻しましょう。今日は、考えることの2回目です。

 「考えろ!」と誰かが言った時には、企業が作り出したい未来に近づくために何ができるのか?を考えるんだ、というところまで、昨日はたどり着きましたね。

 それで、問題が2つありますね。そもそも、作り出したい未来がなんなのかがシェアされていない場合はどうすればいいんだ?という点と、作り出したい未来の話しはたまに出てくるけど、あちこちにブレている場合はどうするの?という点ですね。

 方針を作ればいいんだ!というお話しに落ちてもね、ということも、昨日書きましたね。

 ただ、方針と言うのは中小企業だと、どうしてもアプローチ、やり方の規定であることが多いのです・・・。例えば、「クイック&スマート」という方針の企業がありました。これも、やり方ですよね。素早く、スマートにやりましょう、という方針です。

 必然的に疑問が沸きます。「で、何を素早くスマートにやるの?」という疑問ですね。経営者が常に何を?を指示できる規模なら、これはこれでいいんですよ。

 でも、スタッフはオペレーションをしっかりこなす、かっこよく言うと、エグゼキューションはできますけど、プランニングはできないですよね・・・。

 だから、作り出したい未来をある程度明示してあげないと、近づき方は考えられませんよね。大阪に行きたいんだ!と言えば、今、東京にいるとすれば、北陸経由で行くのか、中仙道で行くのか、東海道で行くのか、は考えられますよね。

 作り出したい未来はある程度は明示してあげないといけない。

 でも、昨日も書きましたが、経営者の臨機応変な対応がコアコンピタンスになっている場合、つまり、ブレまくる経営者の場合はどうすればいいんでしょう?

 朝は、北海道に行こう!と言っていたのに、夜には沖縄だよ!と言っている。そんな経営者もいらっしゃいますね・・・。

 こういう経営者に「考えろ!」といわれたスタッフはもうあきらめの境地にありますね。何を出しても、違うと言われますから。

 こういう場合はどうするのがいいのでしょうか?

 意外と答えはシンプルです。前にもブログにちらっと書きましたが、作り出したい未来が複数あってもいいんです。複数を明示して、シェアすればいいんです。

 シナリオプランニングの解説の時に、書いたと思いますけど、外部環境優位で想定される複数の未来に対応できるようにすることと、「作り出したい未来」という内部環境優位、つまり企業の意思を複数描いて、その全てに向かおうとすることは、結果的には同じです。

 参考文献は↓ですが・・・。

シナリオ・プランニング「戦略的思考と意思決定」シナリオ・プランニング「戦略的思考と意思決定」
(1998/09)
キース ヴァン・デル・ハイデン

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 途中のプロセスは違うし、アプローチもちょっと違うんですけどね。

 「北海道に行こう」と言ったと思ったら、「沖縄に行こう」と言っている経営者は、開き直って、「北海道にも沖縄にも行こう!両方行こう!」と言えばいいんです。

 それって、トレードオフじゃない?と思います?

 あんまり主張している人はいませんが、一見、「トレードオフ」に見えるものを、両立させるのは、そんなに難しいことではないですね。

 どんなにブレる経営者でも、3つの作りたい未来を明確化すれば、ほとんどのブレがその範囲内に収まります。

 「北海道と沖縄と小笠原諸島に行こう!」というお話しにしてしまえば、どんなにブレる経営者のお話しでも、全てが想定の範囲内です。

 とりあえず、飛行場に行って離陸するところまでは同じじゃないですか?

 ちょっと極論ですけどね。

 一見、矛盾するような未来でも、統合の可能性はあります。空間を捻じ曲げるとか、そういうテクニックは必要になりますけど・・・。

 たとえば、今、あなたは東京にいると思い込んでいるようですが、それは本当ですか?実は台湾にいるんじゃないですか?とかね。

 もし、台湾にいて、沖縄、小笠原諸島、北海道をめぐる旅をするのは、そんなに不自然じゃないですよね・・・。とかね。

 でも、別に統合しないといけないというわけではなくて、そのままがいいなら、そのままにしながら、3つの未来に同時に近づく施策、2つの未来に近づく施策、1つの未来に近づく施策に分けて考えてあげればいいだけの話しです。

 経営者にそれを提示したら、決めてもらえばいいだけです。

 まあ、決めない経営者もたくさんいますけどね。ただ、今回は「考える」にフォーカスしているので、「決める」と「実行する」はまた別の機会に説明します。
  
 あと、これも前に書いたのですが、未来は瞬間瞬間に生成されていて、何が生じるかは観測の瞬間までわからないんですね。観測の直前までは無限に近いような生成されていない未来があるんです。

 こういう視点から考えると、外部環境に生じるブレというものと、経営者の意思に生じるブレは、「考える」ということにフォーカスすると、別にたいして変わらないんじゃないの?と思うんですね。

 ビジネスにおいて、「考える」ということがどういうことなのか?という論点に対する答えの提示はできているでしょうか?

 次回は、「考えるというのは、どういう作業なのか?」ということを説明いたします。

 次回をお楽しみに・・・。 



          


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2008.01.18(09:25)|シンキングメソッドコメント(0)トラックバック(0)TOP↑
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・クライアントの成長を望むこと。具体的な解の提示よりも、その解を出すプロセスをシェアすることにより、クライアント自身がプロセスを組みなおし、異なった解を出す力を増加させることに重きを置くこと

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