せっかくの土曜日なのだけど、すごい台風が突然やってきて、私が楽しみにしていたフットサルが中止になってしまった。占いでは、今日は外でいろんな人と交わるのがよいとあるのだけど・・・。まーいっか。
やたらと降り続く雨を眺めていて、数年前に関わった、スポーツマーケティング会社の事業計画立案のお仕事を思い出した・・・。
そのお仕事がスタートしたのは、6月末ぐらいで、ちょうど梅雨時だったかな。私は小ぎれいな会議室にいつもいた気がする。一緒にやっていたのは、3人程度だったんだけど・・・。そのマネジャーは強烈だった。元マッキンゼーだったのだが、基本的には、力技炸裂な人だった。
私にとって、そんな人ははじめてだったのだが、とにかく、1日でパッケージを完成させてしまう。そして、A4の白紙に次から次へと情報を書き込み、チャートが出来てしまう。見る見るうちに20枚程度のパッケージが出来上がり、「これ、タイプしておいて。」といって、私に資料を渡す。そんなバカな・・・。と思うようなチャート作成マシーンぶりだった。
ただ、彼はそれは「たいしたバリューではない」と言っていた。「マネジャーになるには、何らかの手段で、クライアントのキーパーソンを動かせるということが必要になる。チャートをいくらつくっても、動かない人は動かない。したっぱの時は、なんでこんなにチャート作ってるのに、給料をマネジャーが全部持っていくんだって思うけど、キーパーソンを動かせるスキルがなければ、チャートなんて意味がないから。」そうさらっといいながら、職人のようにチャートを仕上げる姿には、すさまじいものがあった。
しかし、彼は、私にチャートを作らせつつ、ふつうに、スラックスを脱ぎ、上はYシャツ、下はパンツ、靴下という、すごいスタイルで、グーグーといびきをかきながら、床で眠る人だった。モクモクと作業をしていると、いつのまにか、夜の2時ぐらいになっていて、ムクっと起き上がり、「あれ、もうこんな時間?早く帰ろうよ」と言われることも、何度かあった。
彼には多くのことを学んだが、「意味合いのつむぎ方」を細かく指導してもらったことは私の経験の中で非常に大きかった。ちょっと、コンサル用語になってしまうのだが、現状を分析していくと、レイヤに違いのある意味合いがいくつも出てくる。その意味合いの1つ1つを統合して、大きな意味合いを紡ぎだす。そこにクリエイティビティが必要になるのだが、優秀なマネジャーでないと、なかなかいいものにならない。
彼の場合は、どうもはじめから見えているようで、意味合いを紡ぐ枠組みだけ書いて、私に埋めておいて、と言って、いつものスタイルで寝ていることがよくあった。しかし、なかなか、繋げない。ムクっと起き上がると、目をこすりながらホワイトボードを見て、「ん?いやいや」と言いながら、私が書いたものをサラッと消して、答えを書いてしまう。Yシャツにパンツ、ソックス、という、ひどい服装ではあったが、彼がまぶしく見えた。
それと、自分はまだ「意味合い」に関してわかっていなかったということを認識して、衝撃を受けた。コンサルティングの物事を考える体系から、学ぶことはもうないかな、と思って事業会社に移った自分が恥ずかしかった。「あなたは状況を分析できる。そこができて一歩目。そこから、主語ありきで意味合いを見出す。そこは少し弱いね。それを紡いでいくことがまだできない。まあ、わかっていたら、もうそこへ向かえるよ。」
3ヶ月でお仕事は終了し、それ以来、彼とは仕事はしていない。もう一度、鍛えて欲しいな、とも思いつつ、もうあのスタイルでやる体力はないかな、と思いつつ、彼を懐かしく思った。今は大手の投資会社で、投資先の社長の右腕として活躍しているらしい。相変わらず、会議室の床で寝ているのだろうか・・・。さすがに、スラックスを脱いで寝るのはやめた方がいいと思う・・・。

やたらと降り続く雨を眺めていて、数年前に関わった、スポーツマーケティング会社の事業計画立案のお仕事を思い出した・・・。
そのお仕事がスタートしたのは、6月末ぐらいで、ちょうど梅雨時だったかな。私は小ぎれいな会議室にいつもいた気がする。一緒にやっていたのは、3人程度だったんだけど・・・。そのマネジャーは強烈だった。元マッキンゼーだったのだが、基本的には、力技炸裂な人だった。
私にとって、そんな人ははじめてだったのだが、とにかく、1日でパッケージを完成させてしまう。そして、A4の白紙に次から次へと情報を書き込み、チャートが出来てしまう。見る見るうちに20枚程度のパッケージが出来上がり、「これ、タイプしておいて。」といって、私に資料を渡す。そんなバカな・・・。と思うようなチャート作成マシーンぶりだった。
ただ、彼はそれは「たいしたバリューではない」と言っていた。「マネジャーになるには、何らかの手段で、クライアントのキーパーソンを動かせるということが必要になる。チャートをいくらつくっても、動かない人は動かない。したっぱの時は、なんでこんなにチャート作ってるのに、給料をマネジャーが全部持っていくんだって思うけど、キーパーソンを動かせるスキルがなければ、チャートなんて意味がないから。」そうさらっといいながら、職人のようにチャートを仕上げる姿には、すさまじいものがあった。
しかし、彼は、私にチャートを作らせつつ、ふつうに、スラックスを脱ぎ、上はYシャツ、下はパンツ、靴下という、すごいスタイルで、グーグーといびきをかきながら、床で眠る人だった。モクモクと作業をしていると、いつのまにか、夜の2時ぐらいになっていて、ムクっと起き上がり、「あれ、もうこんな時間?早く帰ろうよ」と言われることも、何度かあった。
彼には多くのことを学んだが、「意味合いのつむぎ方」を細かく指導してもらったことは私の経験の中で非常に大きかった。ちょっと、コンサル用語になってしまうのだが、現状を分析していくと、レイヤに違いのある意味合いがいくつも出てくる。その意味合いの1つ1つを統合して、大きな意味合いを紡ぎだす。そこにクリエイティビティが必要になるのだが、優秀なマネジャーでないと、なかなかいいものにならない。
彼の場合は、どうもはじめから見えているようで、意味合いを紡ぐ枠組みだけ書いて、私に埋めておいて、と言って、いつものスタイルで寝ていることがよくあった。しかし、なかなか、繋げない。ムクっと起き上がると、目をこすりながらホワイトボードを見て、「ん?いやいや」と言いながら、私が書いたものをサラッと消して、答えを書いてしまう。Yシャツにパンツ、ソックス、という、ひどい服装ではあったが、彼がまぶしく見えた。
それと、自分はまだ「意味合い」に関してわかっていなかったということを認識して、衝撃を受けた。コンサルティングの物事を考える体系から、学ぶことはもうないかな、と思って事業会社に移った自分が恥ずかしかった。「あなたは状況を分析できる。そこができて一歩目。そこから、主語ありきで意味合いを見出す。そこは少し弱いね。それを紡いでいくことがまだできない。まあ、わかっていたら、もうそこへ向かえるよ。」
3ヶ月でお仕事は終了し、それ以来、彼とは仕事はしていない。もう一度、鍛えて欲しいな、とも思いつつ、もうあのスタイルでやる体力はないかな、と思いつつ、彼を懐かしく思った。今は大手の投資会社で、投資先の社長の右腕として活躍しているらしい。相変わらず、会議室の床で寝ているのだろうか・・・。さすがに、スラックスを脱いで寝るのはやめた方がいいと思う・・・。


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