「ブログに俺はもてるんだ!」って書いてましたねと言われたのですが、「へ?そんなこと書いたっけ?」と思いつつ、ああ、非モテ話ね、と思いました。あれをどう読めば俺はモテるんだ!と読めるのかがよくわかりません・・・。そんなに己惚れていませんよ・・・。
さて、今日はフェラーリに乗った外科医のお話しです。最近、思い出して、ああ、同じこと言うようになってるなあ、と思ったので・・・。
自分の思い出話なので、全く役に立たないと思いますので、興味のない方はスルーでお願いいたします。
今でも私は人間ができてないとよく思うのですが、昔は人間が腐っていたなあと振り返るたびに思います。
大学を卒業するぐらいのころ、幸いにも彼女はいたのですが、その彼女はモテました。私は非モテなのですが、彼女はもうとにかくモテるモテる。駅では必ずナンパされるわけです。「それは軽く見られているんでは?」とも思いましたが、まあ、モテましたね・・・。
最近、駅で待ち合わせをした綺麗な女性も、「新宿駅についたらすぐに2人にナンパされた」とおっしゃっていたので、モテる女性は声をかけられるものなのでしょう・・・。
それでね、私は当時、全く自信がなかったんですね。今でも自信があるかと言われれば微妙ですが、自分の本業についてはそれなりに自信があります。ただ、それが驕りになってしまわないようにというのは常に常に思っているわけですけどね。
ただ、当時の自分は、全てを見下していたわりに、自分には自信がなく、とにかくひどい人間でしたね。彼女の携帯には、知り合った男から電話がくるんですわ、これが・・・。当時、ぶいぶい言わせていた学生ベンチャーの社長がジャガーに乗っていて、彼女との間では「ジャガーさん」という名前になっていましたが、よく電話してくるんですわ。
私がいるとガチャ切りするんですけどね。というか、私が代わりに切る。というか、罵声を浴びせて切る・・・。しかしまあ、よくもこんなにいろんな人がいるもんだと思うぐらい、世の中には肩書きの素敵な連中がいて、そいつらはいつもいつも女子を口説いている。その現実を彼女の横にいて思い知らされました。
当時、西武線の中井に住んでいて、彼女とはほぼ一緒に住んでいた状態でしたが、ケンカがたえず、彼女の電話を何個か叩き折りましたね・・・。男からの電話がとにかくかかりまくってきて、私が怒り狂うというパターンの繰り返しでした。
おまけに、彼女は千葉だか埼玉だかの医師会の有力な方の娘さんで、お見合いがてらに、大学病院の医師とのお食事会が定期的に開催される。医師なんて引く手あまたですから、独身貴族みたいな連中がたくさんいて、たいてい外車に乗っていました・・・。親がカネがある人が医師になるというのもあったのでしょうね。そういう連中とのお食事会に彼女は引っ張り出される。そして、名刺をもらって帰ってくる。
「この人は、○○ですごい実績のある人で、この人は○○で・・・」というような話をいつも彼女はしていました。そういう話をされるたび、自分が無価値であるという感覚を刺激されました。俺にはまだ何の実績もない、と。
また、東大であれば、国家公務員試験の1種で一桁合格とか、司法試験在学中合格とか、公認会計士在学中合格とか、とにかくそういう連中が彼女の周りにはいる。私はシェイクスピアを読んだり、映画を批評していましたが、そんな確固たるものはない。イラつきましたね。そして、彼女は聞いてくる。「伊藤さんはどうするの?」と。
私はノープランでした。社会についてはわからず、とりあえずコンサルティングという仕事をすることはわかっていましたが、どうなるかもわからない。自分の能力だけは信じていましたが、それがどう信じられるのかもよくわからなかったですね。
夜中に電話がかかってくる。新宿にいるから迎えに来て、とか。船橋で電車がなくなった、とか。私が迎えに行く。すると、彼女をナンパする男がいたりする。そういう連中を追っ払って一緒に帰る。そんな暮らしを大学最後の年はしていました。
ある時、例によって彼女に呼び出されて高田馬場に行ってみると、彼女はフェラーリにのっていました。運転席にはいかにもカネがありそうな男が座っていました。あとから外科医だと聞かされました。
「伊藤さん、ちょっと聞いてほしいの・・・。」と彼女は言いました。私はイライラしました。彼女によってくる男がいるという現実が私をイラつかせましたね。だから、その外科医の言葉はまじめには聞きませんでした。でもね、その男はとにかく興奮した様子で私に言いました。
「お前の女なんだろ。しっかりつかまえておけよ。お前がしっかりしてないから彼女が不安に思うんだよ。だから、ほかの男に相談したりするんだよ。お前がしっかりしてないんだよ。」
いきなり本題で、しかも、当時の私は全くそう思っていなかったのでね、適当に話を聞いていました。彼はあきれて「もう帰るわ」と言って彼女に軽く挨拶をすると、車に乗り込みました。乗り込みがてら、彼は言いました。
「いいか、人間にはなあ、熱い熱い血が流れてて、助けてくれって言われれば、助けたいと思うし、助けるんだ。お前にはそれがわからんのか?」
彼の言葉は当時の私にはまったく届かず、こういったことを言われたことすら忘れていました。しかし、先日、不意に思い出したんですね。「今の俺が言っていることと、全く同じことを言っている」と気が付きました。そして、私がしっかりしていなかったから、彼女は苦しんでいたんだし、彼女は本当に私のことが好きだったということもすごくよくわかりました・・・。
そして、ひどいことですが、私は彼女をアクセサリーぐらいにしか考えていなかったし、全く大事にしていなかったことにも気が付きました・・・。
私はアスペルガー気味ですので、わからないことはたくさんあり、社会人になってから、いろいろな方にご迷惑をかけ、大きく苦しみながら、普通のことがわかるようになってきました。その過程を経て、あの当時を思い出すと、本当にどうしようもない人間だったし、ひどいことをしてきたんだと思いました。
今、世の中を舐めてるなあ、と思う連中にはよく言います。「お前さあ、人を助けたいとか、思ったりしないのか?俺はお前が困っていたら助けたいと思うぞ。お前はどう思う?誰かを助けてあげたいとか、なんとかしたいとか、思うことないのか?」と。
言わんとすることは、フェラーリに乗った外科医と同じですね。ただ、当時の私は受け取れなかったし、彼のおかげで受け取れるようになるのが早まったということもないでしょう。ただ、単純に思い出した、というだけのお話しです。
この当時を思い出すと、呆れるような若い人の言動も、許せる感じがします。俺もひどかったからなあ、と。本当にひどかった。ひどかったことがわかっただけよかったとは思いますが、本当に、ひどいひどい人間だったなあと思っております。
今日は学びがないですね。ごめんなさい。次回はもうちょっとちゃんとした内容になると思います。
それでは、次回をお楽しみに。
さて、今日はフェラーリに乗った外科医のお話しです。最近、思い出して、ああ、同じこと言うようになってるなあ、と思ったので・・・。
自分の思い出話なので、全く役に立たないと思いますので、興味のない方はスルーでお願いいたします。
今でも私は人間ができてないとよく思うのですが、昔は人間が腐っていたなあと振り返るたびに思います。
大学を卒業するぐらいのころ、幸いにも彼女はいたのですが、その彼女はモテました。私は非モテなのですが、彼女はもうとにかくモテるモテる。駅では必ずナンパされるわけです。「それは軽く見られているんでは?」とも思いましたが、まあ、モテましたね・・・。
最近、駅で待ち合わせをした綺麗な女性も、「新宿駅についたらすぐに2人にナンパされた」とおっしゃっていたので、モテる女性は声をかけられるものなのでしょう・・・。
それでね、私は当時、全く自信がなかったんですね。今でも自信があるかと言われれば微妙ですが、自分の本業についてはそれなりに自信があります。ただ、それが驕りになってしまわないようにというのは常に常に思っているわけですけどね。
ただ、当時の自分は、全てを見下していたわりに、自分には自信がなく、とにかくひどい人間でしたね。彼女の携帯には、知り合った男から電話がくるんですわ、これが・・・。当時、ぶいぶい言わせていた学生ベンチャーの社長がジャガーに乗っていて、彼女との間では「ジャガーさん」という名前になっていましたが、よく電話してくるんですわ。
私がいるとガチャ切りするんですけどね。というか、私が代わりに切る。というか、罵声を浴びせて切る・・・。しかしまあ、よくもこんなにいろんな人がいるもんだと思うぐらい、世の中には肩書きの素敵な連中がいて、そいつらはいつもいつも女子を口説いている。その現実を彼女の横にいて思い知らされました。
当時、西武線の中井に住んでいて、彼女とはほぼ一緒に住んでいた状態でしたが、ケンカがたえず、彼女の電話を何個か叩き折りましたね・・・。男からの電話がとにかくかかりまくってきて、私が怒り狂うというパターンの繰り返しでした。
おまけに、彼女は千葉だか埼玉だかの医師会の有力な方の娘さんで、お見合いがてらに、大学病院の医師とのお食事会が定期的に開催される。医師なんて引く手あまたですから、独身貴族みたいな連中がたくさんいて、たいてい外車に乗っていました・・・。親がカネがある人が医師になるというのもあったのでしょうね。そういう連中とのお食事会に彼女は引っ張り出される。そして、名刺をもらって帰ってくる。
「この人は、○○ですごい実績のある人で、この人は○○で・・・」というような話をいつも彼女はしていました。そういう話をされるたび、自分が無価値であるという感覚を刺激されました。俺にはまだ何の実績もない、と。
また、東大であれば、国家公務員試験の1種で一桁合格とか、司法試験在学中合格とか、公認会計士在学中合格とか、とにかくそういう連中が彼女の周りにはいる。私はシェイクスピアを読んだり、映画を批評していましたが、そんな確固たるものはない。イラつきましたね。そして、彼女は聞いてくる。「伊藤さんはどうするの?」と。
私はノープランでした。社会についてはわからず、とりあえずコンサルティングという仕事をすることはわかっていましたが、どうなるかもわからない。自分の能力だけは信じていましたが、それがどう信じられるのかもよくわからなかったですね。
夜中に電話がかかってくる。新宿にいるから迎えに来て、とか。船橋で電車がなくなった、とか。私が迎えに行く。すると、彼女をナンパする男がいたりする。そういう連中を追っ払って一緒に帰る。そんな暮らしを大学最後の年はしていました。
ある時、例によって彼女に呼び出されて高田馬場に行ってみると、彼女はフェラーリにのっていました。運転席にはいかにもカネがありそうな男が座っていました。あとから外科医だと聞かされました。
「伊藤さん、ちょっと聞いてほしいの・・・。」と彼女は言いました。私はイライラしました。彼女によってくる男がいるという現実が私をイラつかせましたね。だから、その外科医の言葉はまじめには聞きませんでした。でもね、その男はとにかく興奮した様子で私に言いました。
「お前の女なんだろ。しっかりつかまえておけよ。お前がしっかりしてないから彼女が不安に思うんだよ。だから、ほかの男に相談したりするんだよ。お前がしっかりしてないんだよ。」
いきなり本題で、しかも、当時の私は全くそう思っていなかったのでね、適当に話を聞いていました。彼はあきれて「もう帰るわ」と言って彼女に軽く挨拶をすると、車に乗り込みました。乗り込みがてら、彼は言いました。
「いいか、人間にはなあ、熱い熱い血が流れてて、助けてくれって言われれば、助けたいと思うし、助けるんだ。お前にはそれがわからんのか?」
彼の言葉は当時の私にはまったく届かず、こういったことを言われたことすら忘れていました。しかし、先日、不意に思い出したんですね。「今の俺が言っていることと、全く同じことを言っている」と気が付きました。そして、私がしっかりしていなかったから、彼女は苦しんでいたんだし、彼女は本当に私のことが好きだったということもすごくよくわかりました・・・。
そして、ひどいことですが、私は彼女をアクセサリーぐらいにしか考えていなかったし、全く大事にしていなかったことにも気が付きました・・・。
私はアスペルガー気味ですので、わからないことはたくさんあり、社会人になってから、いろいろな方にご迷惑をかけ、大きく苦しみながら、普通のことがわかるようになってきました。その過程を経て、あの当時を思い出すと、本当にどうしようもない人間だったし、ひどいことをしてきたんだと思いました。
今、世の中を舐めてるなあ、と思う連中にはよく言います。「お前さあ、人を助けたいとか、思ったりしないのか?俺はお前が困っていたら助けたいと思うぞ。お前はどう思う?誰かを助けてあげたいとか、なんとかしたいとか、思うことないのか?」と。
言わんとすることは、フェラーリに乗った外科医と同じですね。ただ、当時の私は受け取れなかったし、彼のおかげで受け取れるようになるのが早まったということもないでしょう。ただ、単純に思い出した、というだけのお話しです。
この当時を思い出すと、呆れるような若い人の言動も、許せる感じがします。俺もひどかったからなあ、と。本当にひどかった。ひどかったことがわかっただけよかったとは思いますが、本当に、ひどいひどい人間だったなあと思っております。
今日は学びがないですね。ごめんなさい。次回はもうちょっとちゃんとした内容になると思います。
それでは、次回をお楽しみに。
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