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インサイト100戦略
> ビジョン策定と戦略の関係(その4)
 友人を出版社の人に売り込んでいたら、会ってくれることになりました。うれしいです。

 私は、自分を売り込むのは苦手かもしれませんが、人を売り込むのは得意なのかもしれません・・・。

 でも、私はパーソナルブランディングをするつもりはあまりないのです。

 「THOUGHT&INSIGHTの理念」を世に問いたいのです。

 あんまりわかってくれる人はいませんけどね。「7つの誓い」を世に問いたい。そういう考えでやっているんですね。その手段として自分を売り込む必要があるという判断をすれば、売り込みますけどね。

 さて、今日は「ビジョンと戦略の関係」の4回目です。そろそろ終わらせます。

 前回は、優先度を考える時に、ビジョン、方向性への合致というのは、大事ですよ、というお話しの周辺概念をお話ししたんですね。

 そして、一般的に、打ち手、つまりアクションの優先度をつけるための評価軸をつらつらと書きました。戦略発想でアクションが決まっていない時、ある意味で「思いつき」でやっている時は、こういう評価軸でチェックするのは大事ですね。はずれたものが出てくる可能性が高いですから。

 ただ、普通にビジョン~戦略策定プロセスに従って打ち手を発想すると、評価軸はチェック的な意味合いしかなくなります。つまり、プロセスをしっかりコントロールすると、打ち手の発想は、ビジョン、戦略に従ったものになるということです。

 それはどういったプロセスなのでしょうか?

 まず、ビジョンを定めます。社会に対してどんな価値を提供したいのか?その結果、社会の未来像はどうなるのか?どんな社会を作り出したいのか?というところを定めていきます。

 そして、現在は、どこにいるのか?ということを明確化します。いわゆる現状分析というやつですね。

 その後、現状と未来像のギャップを把握します。

 その上で、その未来像に近づくための、ギャップを埋めていくためのアクションは何か?ということを考えていきます。競争優位を保持しながら、自社のリソースでできることは?ということを考えて打ち手を導き出していきます。

 競争優位を把握するためには、競合情報も必要です。自社のリソースでできる、ということを把握するには、内部環境を把握する必要があります。

 そういう論点への解として打ち手を考えるんですね。

 このプロセスがビジョンから戦略策定のプロセスになります。この手順を踏むと、さすがに大きくはずれたものは出てきません。

 問題としては、問いは立つけど、答えがなかなかでないということろでしょうか? 

 フォーカスをギューっと絞って、逃げずに答えを出し続けられる人は、コンサルティングで訓練を受けた人ぐらいです・・・。身もふたもない言い方ですが・・・。

 ポイントとしては、問いに対しての解を出すのをあせらないことです。

 焦らないで時間を取れば、それなりに答えが出てきます。

 問いを立ててから、ギューっと考えても答えがなかなか出てこない場合は、答えを出すまでの時間を短く設定しないこと。それはすごく大事です。

 企画専管の部門は、なくてもライン業務が回るんですから、焦らせる必要はあんまりないです。

 スピードアップは必要ではありますけどね。はじめから成果を求めても、なかなか難しいですよ。

 4回に渡って、ビジョン策定と戦略の関係をお話ししてきましたが、なんとなくでも伝わったでしょうか?なかなか伝えるという作業は難しいです。

 ビジョンというのは、掲げる大義のようなもの。最近、また流行し始めたミッションステートメントに近いですね。それがあると、同志を集められる。社員も顧客も。

 そして、同志のほうが、ただの社員よりもモチベーションがある。顧客のロイヤリティも、いやいや買っている顧客よりも高くなる。

 で、そういったことに実際に近づくには?ということを考えつつ、打ち手を考える。競争優位を保持しつつ、自社のリソース制約を考えつつ。そして優先度をつける。

 正しいプロセスを踏まなくても、優先度をチェックする項目でしっかりチェックすれば、打ち手の優先度をつけられる。

 といったことを書いてきました。

 私が一番得意で好きな領域ですね。本当は、こういうお仕事がいっぱい来るのがいいのですが、どうしても皆さん具体的なことに関する貢献を求めますね。

 まあ、それはそれでいいですけどね。

 では、次回は新しいテーマを取り上げます。次回をお楽しみに。 
 



 
 
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2008.02.29(14:37)|戦略コメント(0)トラックバック(0)TOP↑
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