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 知人からメールを頂きました。このブログを読んでくれているそうで、「ゆるコン」と略されていました・・・。おお!新しい語感。私の発想では、「ゆるコン」という言葉は生まれませんでした。その感性に感謝です。

 さて、こりずに100本斬りシリーズです。ただ、これはベストセラーではないですね。コンサルティングファーム本は、軒並みベストセラーにはなりません・・・。記事のほうは、http://www.insightnow.jp/article/1260です。

コア事業進化論―成長が終わらない企業の条件コア事業進化論―成長が終わらない企業の条件
(2008/04/11)
クリス・ズック

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 べイン&カンパニーがお得意の「成長戦略」について、その知見を記しています。この会社、1プロジェクトあたりのチャージはすごいですよね。戦略コンサルティングの最高値です。その成長戦略に関する知見は非常に興味深いものです。
 べインにいた元同僚が言っていましたが、「成長戦略」案件が本当に多いそうです。財務的な企業価値を最大化することをコンサルティングバリューとして規定していることに特徴、競争優位の源泉がある会社ですからね。ちなみに、べインのクライアント企業は、スタンダード&プアーズ500の株価指数の5倍のパフォーマンスだそうです。すごいですね・・・。

 コア事業をベースにして、コア事業を強化しつつ、新規事業をしっかりやっていかないと、財務的企業価値ははっきり分かるほど上がらないですもんね。

 BPRばっかりやっても、財務的な企業価値はそんなに上がらないですね・・・。成長戦略が間違っている会社のBPRやっても虚しいです。

 さて、この本の原題は「Unstoppable」- Finding Hidden Assets to Rnew core and Fuel Profitable Growth - となっています。

 アンストッパブル、「止まらない成長」ですね。企業価値が、株主価値の最大化である、というのを信じるのならば、成長を止めることはできません・・・。成長し続けなければなりません。そして、この本の主張によると、止まらない成長を遂げている企業は確かに存在する、と。

 それがべインのクライアントだ!とまでは言っていませんが・・・。

 副題が、コア事業を生まれ変わらせて、収益をもたらす成長を加速する隠れた企業資産を見つけましょう、ですね。

 コンサルティングファームが書いている本だけあって、タイトル、サブタイトル、中身は非常にカッチリした論理構成で出来ています。事例も豊富で、至極まっとうな主張をしているので、読みやすく、サマライズしやすいです。

 それと、この会社では、プロジェクトのフォーカスをきっちり詰められないマネジャーはプロジェクトメンバーからの突き上げにあい、評価が下がるそうです。そういうカルチャーのせいか、この本もフォーカスがどこなのか、類似する研究との位置づけの違いはなんなのか、に関して、前書きに相当明快に書いてありますね。

 前置きが長かったですが、サマリーは・・・


 事業環境の変化がより速く、より激しくなってきている。そのせいで、自社のコア事業の大幅な戦略転換をせざるを得ない状況がより頻繁に生じている。

 本書では、コア事業を継続しながら、いかにコア事業モデルを根本的に変換するか?ということにフォーカスする。

 コア事業が脅威にさらされたからといって、大型買収によって、大規模な事業転換をいきなり実施したり、大化けするかもしれないアイデアを追求したり、焦ってよく知らない急成長市場に参入したり、無策のままでいれば脅威が去ると考え、無策のままでいたりしても、多くの場合はうまくいかないことがわかっている。

 コア事業が脅威にさらされた時にすべきことは、自社のコア事業を深堀りし、戦略を再定義すること。その深堀りに際しては、隠れた企業資産を発見すること。隠れた企業資産とは、①過小評価されている事業基盤、②未活用の顧客インサイト、③埋もれたケイパビリティの3つの資産であり、それを十二分に活用する形での戦略の再定義を実施すれば、成功の確率は格段に高くなる。

 では、いつの段階で、戦略を再定義すればいいのだろうか?当社は、研究の結果、持続可能な成長を続けている企業は、フォーカス(focus)、拡大(expand)、再定義(redfine)という3つの要素からなるサイクル(これをFERサイクルと命名)をまわし続けていることを発見した。

 つまり、フォーカス、拡大の後には、再定義が必要になるのである。

 その「再定義」が必要な企業の現状を診断すると、だいたい、3つのジレンマを抱えていることが多い。①将来のプロフィットプールの縮小または移動、②新しい競争モデルもしくは既存の事業モデルを破壊するような技術をもたらすコア事業モデルに対する直接的な脅威、③成長法則の失速と、差別化要因の縮小、といったジレンマである。

 こういったジレンマに陥った場合にはどうすればよいのか?混乱して未知の領域に飛び込まないで、現在のコア事業に対する理解を深めること。より有望なコア事業に集中して成長するために、成長のための一時的縮小を厭わないこと。戦略は重要であるのだが、卓越したオペレーション、経済性がなければ、戦略は効果を発揮しないこと。現在ある資産、もしくはすぐに手に入る資産をベースに変革を成し遂げること
が重要である。

 これらのテーマを成功させるために、守るべき教訓が4つある。①再定義はコア顧客から始まる、②再定義するためには隠れた資産は4つの条件を満たす必要がある、③隠れた資産に気づくには新たな視点が必要である、④隠れた資産を利用するには組織の再定義が必要である、という4つの教訓である。

 4つの教訓を詳しく見ていく。

 「再定義はコア顧客からはじまる」、に関して言うと、ほぼ全ての再定義の成功例は、新たな戦略の中心にあるコア顧客に関する明確なコンセプトに基づいていた。再定義に際して活用する隠れた資産が、過小評価されている事業基盤であったとしても、未活用の顧客インサイトだったとしても、埋もれたケイパビリティだったとしても、この原則は適用される。

 「再定義するためには、隠れた資産は4つの条件を満たす必要がある」に関して言うと、その4つの条件とは、①明確かつ測定可能な形で、競合との差別化が可能である、②顧客に具体的な価値を提供できる、③強固なプロフィットプールが存在する、④実行に必要なケイパビリティを獲得できる力を持っている、の4つである。この4つを全部同時に行い、それを何度も繰り返すことは難しいが、やらなくてはならない。

 「隠れた資産に気づくためには、新たな視点が必要である」は、隠れた資産が物理的に見えないということはめったにないのだが、その資産が持つ潜在能力や、潜在能力の発揮の仕方に関しては、旧来の視点では見えないことが多い。

 「隠れた資産を利用するには、組織の再定義が必要である」に関して言うと、変革にあたっての組織の課題は通常の事業課題とは異なるということである。専管チームを設けるべきか否か、新たなケイパビリティを得る必要がある場合は、どのように習得すべきか、などをチェックする必要がある。


 ・・・ぐらいでしょうか。たくさんのデータが出てきますが、割愛していますので、データに興味がおありの方は読んでみてください。

 非常に手堅い内容です。ある意味で、普通のことが普通に書いてあると思います。これまでの経営学の知見、提示されている仮説を、データを基に検証しつつ、成長していくための考え方、手法を定型化しています。

 先立つ経営書として、この本に挙げられているのは、「ビジョナリーカンパニー2 飛躍の法則」「伸びない市場で稼ぐ!」「コア・コンピタンス経営」、「ブルーオーシャン戦略」の4つです。

 この4つの本で言われている知見が統合されていると思って読むとよいのではないか?と思います。私は恥ずかしながら、「伸びない市場で稼ぐ!」は読んでいませんでした・・・。

 日本オフィスが書き加えた7章は、やや赴きが異なっていて、日本の大企業経営陣への熱きメッセージのような感じになっています。三井不動産とスルガ銀行のケースが出てきますが、いわゆる自社の顧客を書籍で紹介すると、顧客満足度が上がる、そこからの顧客紹介が見込める、みたいな狙いで書いているのかな、と思う感じです。

 コンサルティングは受注型の商売なので、本を出すのは受注のため、というのは当然ではありますが、ある意味で、第7章はクロージングのための駄目押しメッセージのように思いました。

 私も本を出さないといけないなあ、と思いつつ、何で書くかなあ、と思いつつ、日々の業務に流される日々です。しっかり自分のコア事業を見つめないと!と思いました・・・。
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2008.04.23(10:22)|書籍コメント(30)トラックバック(0)TOP↑
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